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少年の一日。

作者: 文月

少年、目を覚ます。

「5時か。まだ、早い。まだ寝られる。ということで、お休みなさい」


少年、二度寝する。

「すーすー。むにゃむにゃ……」


少年、二度寝からの目覚め。

「8時21分か……。ありゃりゃ、寝すぎた。授業は、40分からだから急げば学校までの道のり約5分で行けるから間に合うけど……。ま、いっか、ゆっくり行こー。朝ごはん食べたいし。制服に着替えてー、リュックに、教科書詰め込んでーっと」


少年、母に会う。

「お母さま、おはようございます」

「ああ、おはよう。ところで、少年よ。朝食はとっくに出来ている」

「うん、ありがとう」

「どういたしまして。だが、一つ問題が生じた」

「問題?それはどのような問題で?」

「それはだな、起きてくるのが遅いから味噌汁が冷めてしまっているということだよ」

「そうですか。いただきます。あ、本当だ。味噌汁冷めてるや。まあ、いいか」

少年、家を出る。

「お母さま、行ってきます」

「いってらしゃい。あと、弁当忘れている」

「あ、本当だ。ありがとう」


少年、教室に入る。

「おはようございます。遅刻しちゃった。ごめんねー」

「おはようございます。遅刻してしまいすみませんでした。以後、気をつけます。復唱」

「おはようございます。遅刻してしまいすみませんでした。以後、気をつけます。復唱!」

「おはようご……。って、違う!復唱は、言わんでいい!……はぁ、もう席に着け。そして、昼休みに生徒指導室に来い」

「了解です。そして、お昼ご飯は持ち込み可なのでしょうか?」


少年、生徒指導室に行く。

「失礼します。呼ばれたのできましたー」

「そこに座れ」

「はい。……いただきます」

「ああ。って、何食おうとしてんだ」

「お母さまの手作り弁当ですが?」

「何で、今、食ってんだ?」

「今が、昼休みなのと俺のお腹がすごーく減っているからですか?」

「はぁ。もういい」

「溜息なんかついていると幸せ逃げちゃうよ?」

「やかましい。お前、なんで呼ばれたか分かるな?」

「はい、もちろんです!遅刻したからです!」

「堂々と言うな!お前、出席日数足らなくなるぞ」

「あ、そこんとこは大丈夫です!計算して遅刻しているので。もぐもぐ、ごちそうさまでした」

「そうか、計算しているのか」

「はい!」

「って、そんなわけあるかー!罰として、今回は、2階のトイレ掃除だ。ピカピカになるまでは家に帰さんからなー」

「えー」

「遅刻するのが悪い!話は終わりだ。教室に戻れ」


少年、勉強ではなくお昼寝をする。

「お昼タイムだー。そうちゃん、ノートよろしくー」

「はいよー」

「おやすみー」

「おー」


少年、起きる。

「起きろー」

「んー。なあにー。そうちゃん?」

「今日の授業終わったぞ。ほら、今日のノート」

「ありがとう」

「じゃ、俺は部活に行くからな。トイレ掃除行けよ」

「うん。またね」


少年、トイレ掃除をする。

「おそうじ、おそうじピカピカになーれ。ねー、もういい?」

「ここが、まだだ。汚れている」

「えー、細かいよー。めんどくさい」

「いいから、さっさとしろ。おまえが遅刻を何回もするからいけないのだろーが」

「これでいい?」

「……まあ、いいだろう。これからはきちんと遅刻しないようにすること。守れよ」

「はい、なるべく守ります!」

「なるべくは、いらん!」

「先生、さようなら」

「ああ、気をつけて帰れよ」


少年、家に帰る。

「あら、少年。おかえり」

「ただいま、おかあさま。お弁当美味しかったです。ごちそうさまでした」

「よし、今日も綺麗に残さず食べているな。よろしい。少年よ、夜ご飯の支度をするから先に風呂に入るといい」


少年、風呂に入る。

「ふはあー、いい湯加減だー。ごくらく、ごくらく」


少年、父に会う。

「あ、とーさん。おかえりなさい」

「ただいま、百合子さんは?」

「おかあさまは、仕事の人に呼び出されたみたいで出かけて行ったよ」

「そうなんだ」

「とーさん、おかあさまから伝言。『優真が帰ってきたらおかずを冷蔵庫に入れてるから、温めて食べるように伝えてくれ。よろしく。』だってさ」

「了解」

「ふわあー。眠い。ということで、おやすみなさい」

「おやすみ、良い夢を」


少年、寝る。

「すーすー。むにゃむにゃ……」


そして、少年は次の朝を迎えるのだ。

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