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ヘリオスオーブ・クロニクル(旧題:刻印術師の異世界生活・真伝)  作者: 氷山 玲士
第八章・アミスターでの出会いと冒険
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合同訓練開始

Side・マナリース


 フィーナの妹達がクラフター登録を済ませてから2日経った。

 フィアナとレイナは、姉のフィーナだけじゃなくエドやマリーナからも教えを受けて、頑張って初納品の品を作っている。

 だけど慣れない作業に四苦八苦しているし、フィーナはもちろんエド達からのダメ出しもけっこうあるらしいから、まだ納品するための鉄のインゴットを半分も作れてないそうよ。

 だけど2人とも、お父さんやお母さん達からも教えられていたみたいだから、(ティン)ランククラフターとしては腕が良い部類に入るとも言ってたわね。

 それから大和とフラムは、昨日昇格試験を受けて(カッパー)ランククラフターに昇格している。

 これでやっと、魔銀ミスリルを使うことができるようになったって喜んでたわ。

 次の(ブロンズ)ランクに昇格すると金剛鉄アダマンタイトを、(シルバー)ランクに昇格すると晶銀クリスタイトを使えるようになるそうだから、頑張って勉強しているわよ。

 大和は教本を見るなり、余裕そうな顔してたけどね。

 今のライセンスはこんな感じよ。


 ヤマト・ハイドランシア・ミカミ

 17歳

 Lv.79

 人族・エンシェントヒューマン

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ハンターズギルド:アミスター王国 フィール

 ハンターズランク:(ミスリル)

 オーダーズギルド:アミスター王国 フロート アウトサイド

 オーダーズランク:(オリハルコン)

 クラフターズギルド:アミスター王国 フィール

 クラフターズランク:(カッパー)


 プリムローズ・ハイドランシア・ミカミ

 17歳

 Lv.73

 獣族・エンシェントフォクシー

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ハンターズギルド:アミスター王国 フィール

 ハンターズランク:(ミスリル)


 マナリース・A・ミカミ

 18歳

 Lv.60

 人族・ハイエルフ

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ハンターズギルド:アミスター王国 フロート

 ハンターズランク:(ゴールド)

 トレーダーズギルド:アミスター王国 フィール

 トレーダーズランク:(ティン)


 ユーリアナ・レイナ・アミスター

 14歳

 Lv.35

 人族・ヒューマン・ハーフエルフ

 ヒーラーズギルド:アミスター王国 フロート

 ヒーラーズランク:(ゴールド)


 フレデリカ・アマティスタ

 19歳

 Lv.41

 人族・エルフ

 ユニオン:ウイング・クレスト

 オーダーズギルド:アミスター王国 メモリア アウトサイド

 オーダーズランク:(シルバー)


 ミーナ・F・ミカミ

 17歳

 Lv.52

 人族・ハイヒューマン

 ユニオン:ウイング・クレスト

 オーダーズギルド:アミスター王国 フロート アウトサイド

 オーダーズランク:(シルバー)

 ハンターズギルド:アミスター王国 フィール

 ハンターズランク:(ゴールド)


 フラム・ミカミ

 18歳

 Lv.49

 妖族・ハイウンディーネ

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ハンターズギルド:アミスター王国 フィール

 ハンターズランク:(シルバー)

 クラフターズギルド:アミスター王国 フィール

 クラフターズランク:(カッパー)


 リディア・ハイウインド

 16歳

 Lv.57

 竜族・ハイドラゴニュート(氷竜)

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ハンターズギルド:バレンティア竜国 ドラグニア

 ハンターズランク:(ゴールド)


 ルディア・ハイウインド

 16歳

 Lv.57

 竜族・ハイドラゴニュート(火竜)

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ハンターズギルド:バレンティア竜国 ドラグニア

 ハンターズランク:(ゴールド)


 アテナ・ウィルネス・シルバー・トマリ

 84歳

 Lv.47

 竜族・ハイドラゴニアン

 竜名:シルバードラゴニアン

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ハンターズギルド:バレンティア竜国 ドラグニア

 ハンターズランク:(シルバー)


 ラウス

 14歳

 Lv.53

 獣族・ハイウルフィー

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ハンターズギルド:アミスター王国 フィール

 ハンターズランク:(ゴールド)


 レベッカ

 13歳

 Lv.48

 妖族・ハイウンディーネ

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ハンターズギルド:アミスター王国 フィール

 ハンターズランク:(シルバー)


 キャロル・ベルンシュタイン

 15歳

 Lv.36

 人族・エルフ

 ユニオン:ウイング・クレスト

 ヒーラーズギルド:アミスター王国 フィエリテ

 ヒーラーズランク:(ゴールド)

 ハンターズギルド:アミスター王国 フィール

 ハンターズランク:(カッパー)


 エドワード・アルベルト

 19歳

 Lv.34

 人族・フェアリー・ハーフドワーフ

 ユニオン:ウイング・クレスト

 クラフターズギルド:アミスター王国 フィール

 クラフターズランク:(プラチナ)(ゴールド)


 マリーナ・アルベルト

 19歳

 Lv.37

 竜族・フェアリー・ハーフドラゴニュート

 ユニオン:ウイング・クレスト

 クラフターズギルド:アミスター王国 フィール

 クラフターズランク:(ゴールド)(シルバー)

 トレーダーズギルド:アミスター王国 フィール

 トレーダーズランク:(ブロンズ)


 フィーナ・アルベルト

 17歳

 Lv.30

 妖族・ハーピー

 ユニオン:ウイング・クレスト

 クラフターズギルド:アミスター王国 フィール

 クラフターズランク:(シルバー)


 マリサ

 20歳

 Lv.39

 妖族・ヴァンパイア

 ユニオン:ウイング・クレスト

 バトラーズギルド:アミスター王国 フロート

 バトラーズランク:(シルバー)


 ヴィオラ

 15歳

 Lv.34

 獣族・タイガリー

 ユニオン:ウイング・クレスト

 バトラーズギルド:アミスター王国 フロート

 バトラーズランク:(ブロンズ)


 ユリア

 14歳

 Lv.31

 獣族・ラビトリー

 ユニオン:ウイング・クレスト

 バトラーズギルド:アミスター王国 フロート

 バトラーズランク:(カッパー)


 エオス・ウィルネス・グリーン

 117歳

 Lv.58

 竜族・ハイドラゴニアン

 竜名:グリーンドラゴニアン

 ユニオン:ウイング・クレスト

 バトラーズギルド:バレンティア竜国 ドラグニア

 バトラーズランク:(ゴールド)

 ハンターズギルド:バレンティア竜国 ドラグニア

 ハンターズランク:(ゴールド)


 フィアナ

 15歳

 Lv.9

 獣族・リクシー

 ユニオン:ウイング・クレスト

 クラフターズギルド:アミスター王国 フィール

 クラフターズランク:(ティン)


 レイナ

 12歳

 Lv.7

 妖族・ハーピー

 ユニオン:ウイング・クレスト

 クラフターズギルド:アミスター王国 フィール

 クラフターズランク:(ティン)


 私もトレーダー登録を済ませて、(ティン)ランクトレーダーになってるわ。

 トレーダーズランクは少し面倒で、商人なら納める税金によってランクが上がるけど、研究者は研究の結果によってだから、昇格はギルドの中でも一番難しいと言われている。

 商人か研究者かで昇格条件が異なるから、いっそのこと新しいギルドを作った方が良いんじゃないかとも言われてるわね。

 私もそうした方が良いと思うんだけど、そうすると研究者に貸し出す金銭はどうするのかっていう問題が出てくるし、商人が資金援助する場合もあるから、逆に面倒にもなるってトレーダーズマスター ミカサが言ってたわ。

 そこさえ解決できれば、一気に新しいギルドが出来るような気もするんだけどね。


 先日ロリエ村から助け出したフィーナの妹フィアナとレイナだけど、驚いたことにレベルはどちらも一桁だった。

 はっきり言って、これはあり得ない。

 妹達のライセンスを見たフィーナも、さすがに驚いていたわ。

 年代別の平均レベルには諸説あるけど、それでもどの説も、成人するまでは年齢と同じぐらいが平均ということで一致していたはずなの。

 なのに2人とも、明らかに平均より低すぎるのよ。


 だけど、理由は分かっている。

 フィーナが身請してからロクに食べることもできず、ロリエ村で不当な扱いを受けていたからよ。

 だから体力はつかず、疲れたり魔力を消耗したりしても、簡単には回復しなかった。

 レベルは魔力と身体の調和によって上がると言われているから、そんな状態じゃ上がるワケがない。

 だからフィアナとレイナの作業が遅れているのは、レベルが低すぎることも理由の1つになっているわ。

 さすがにこれはマズいと思った私達は、今日は2人も連れてオーダーズギルドの訓練場に来ている。


「マナリース殿下、ユーリアナ殿下、本日はご足労、ありがとうございます」

「堅苦しい挨拶はいらないわよ。今日はウイング・クレスト、ホーリー・グレイブ、そしてオーダーズギルドの合同訓練なんだから」


 そう、今日はこれから、私達とホーリー・グレイブ、そしてオーダーズギルドの合同訓練を行う予定になっているの。

 (オリハルコン)ランクオーダーでもある大和は、レティセンシアとの戦争を見据えたお兄様からオーダーの訓練を依頼されているし、ホーリー・グレイブも同様の理由で参加することになっている。

 レティセンシアはアバリシアから魔化結晶を受け取っていると思われているからだけど、その魔化結晶は魔物に使えば異常種や災害種に進化させることができるし、人間に使えば魔族という種族に変化させてしまう危険な結晶。

 異常種や災害種はもちろん、魔族もエンシェントクラス並の魔力を有すると思われているから、戦力の強化は急務なのよ。


「お手柔らかにお願いします、としか言えませんが」


 苦笑するオーダーズマスター レックスだけど、気持ちは分からないでもない。

 なにせ訓練を担当するのは大和だけじゃなく、プリムもなんだから。


「さすがに本気でやるつもりはないですけど、それでもある程度は覚悟してほしいですね」

「そうね。手を抜いて、強くなれるワケがないんだから」


 それももっともなんだけど、あなた達の場合は手を抜いてもらわないと、こっちの身が危ないのよ。

 すれ違いざまに災害種を倒すなんて、聞いたこともないんだからね?


「なんつーか、まだ異常種や災害種の相手をしてた方が楽な気がするな」

「それについては同感だな」


 ハイヒューマンで(ゴールド)ランクオーダーのグラムと、同じくハイヒューマンで(ゴールド)ランクハンターのバークスが、心底イヤそうな顔をしている。

 アライアンスで一緒に戦った縁からなのか、この2人はよくつるんでるって話も聞いているわ。


「わかりました。それじゃあ最初は、グラムとバークスさんってことで」

「2対2だし、丁度良いわよね?」

「っざっけんなよ!俺達に死ねってか!」

「ちっとも丁度良くねえだろ!むしろ過剰にも程があるじゃねえか!」


 イヤそうな顔してたから指名された2人だけど、確かに大和とプリムを同時に相手するなんて、普通に死ねって言われてるのと同義よね。


「さすがに訓練つけてくれる相手を異常種や災害種と一緒にしたら、怒るに決まってるだろう」


 ローズマリーに代わってサブ・オーダーズマスターに任命されたイリスが、呆れたように口を挟む。

 お兄様がフィールから戻る際、ローズマリーと共にフロートに行き、そこでローズマリーは(プラチナ)ランクオーダーに、イリスはサブ・オーダーズマスターに任命されたそうよ。

 ローズマリーはレックスと結婚したからサブ・オーダーズマスターを続けられなくなったし、イリスも(プラチナ)ランクオーダーに任命されていたからね。


「だけどエンシェントクラス相手にどこまでできるかっていうのは、興味がないワケじゃない。今までは試すこともできなかったからね。良い機会だよ」


 ホーリー・グレイブのリーダー ファリスの言う通り、大和がエンシェントヒューマンに進化するまでは、エンシェントクラスといえばグランド・ハンターズマスターしかいなかった。

 聖母竜マザー・ドラゴンガイア様もエンシェント・ドラゴニアンなんだけど、ガイア様のことは誰も知らなかったし、ご本人も戦えないって仰っていたから、こういった場合は除外されるわ。

 そのグランド・ハンターズマスターはレベル73のエンシェントウルフィーだけど、ハンターズギルドの統括や高ランクの魔物討伐に忙しくされていたから、気軽に手合わせなんてお願いできるわけがなかった。

 それに200歳近いご高齢だから、あまり無理をさせるわけにもいかなかったという理由もある。

 だけど大和とプリムは17歳だし、単独で終焉種すら倒せる規格外の実力者。

 しかもアミスターの国王から訓練を依頼されているんだから、良い機会だというファリスの気持ちも分かる。


「だからって生贄にされる方の気持ちは無視ですかい!」

「安心しろ。痛みを感じる間もなく逝けるようにしてやるから」

「どこにも安心できる要素がねえよ!」


 そりゃそうでしょうね。

 大和もプリムも今までの経験からなのか、しっかりと手加減して攻撃することができるんだから。


「そこまでにしてくれ。今回の訓練内容は、大和君達にも伝えてある。この場にいる者達は2人の実力を思い知らされているが、あれからさらに強くなっていることもあるから、最初は大和君とプリムさんの模擬戦だ」


 レックスが苦笑しながら話に割り込む。

 レックスの言うように、私達には今日の訓練内容は知らされている。

 大和が訓練をつける立場なんだから、これは当然ね。

 だけど大和もプリムも、アライアンスからさらに強くなってるから、今の2人の実力がどんなものか、事前に知っておくべきだとレックスは判断し、2人に本気で模擬戦を行ってもらうことにしたそうなのよ。

 私もその方がいいと思う。


「そ、そうなんですか?」

「マジで焦ったぜ……」


 心から安堵するグラムとバークス。

 だけどこれから始まる模擬戦を見たら、更なる絶望に叩き込まれると思うわよ?


「よし、それじゃやるか」

「ええ!」


 模擬戦ということで2人は木剣、木槍を手にしてるけど、普通の木材だとハイクラスの魔力ですぐにボロボロになっちゃうから、あれはどちらも桜樹製なの。

 元々はハイオーダーが、模擬戦をするために使われている物になるわ。

 以前2人が決闘した際にも使ったそうだけど、その時は壊したと聞いているから、今回も壊れることになるんでしょうね。


「では両者とも構えて。はじめ!」


 レックスの合図で大和はウイング・バーストを、プリムは極炎の翼(フレア・ウイング)を纏った。

 私達の想像を絶する戦いが繰り広げられることになるだろうから、そこはしっかりと覚悟を決めておかないといけないわね。

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