スキルゲット
スキルゲット。
俺と模擬戦をしたことの有るトッドさんが俺を指差して、
「こいつは凄い剣士だぞ!」
と言った瞬間、俺の回りに人だかりが出来て、次々と手合わせをするうにお願いされた。
そうやって、良心の呵責に耐えながらゲットしたスキルはこちら。
格闘術レベル7
斧術レベル6
槍術レベル5
短剣術レベル6
投擲術レベル7
弓術レベル6
気配察知レベル4
隠密レベル6
火魔法レベル2
地魔法魔法レベル2
こんなに簡単にスキルをゲットして良いのかというと。
良いはずがない。
皆、苦労をして。
体を動かして、考えて。
師匠が居れば、怒られて、それできっと悩んで、、。
それでもなんとか頑張って手に入れたスキルだろうに。
俺のスキル『素直な心』はスキルの収得を早めるという効果があって。
模擬戦の相手が木製の斧を構えれば、俺の斧術のレベルが1になり。木の斧と俺の木の剣がぶつかる度に俺のスキルレベルが上がっていった。
「何が良い?」アニエスに聞かれた。
「投げナイフは欲しいかな?」
そして今は武器屋に来ていた。
得たスキルに合わせた武器を物色するためだ。
「あとは?」
「ロングソードとショートソードかな?」
「弓矢は要らないの?せっかくスキルが有るんだからアイテムボックスにしまっておけば?どうせ空きが有るんでしょ?」
「遠距離攻撃は魔法が有るから、、」
MPが少なければ弓矢も有効かもしれないけど、弓矢はお金が掛かるんだよね。
「でも、投げナイフの方が全然高いか」
投げナイフを手に取って見る。
刃先を持って投げるタイプだ。刃先の重心が重くなっている。
「そうだよぉ?矢ならぁ、シャロンに内職させれば良いじゃないですかぁ?」
マロンが近付いてきて言った。マロンは今は幼女の格好をしているが、前はギルドの受付嬢だった。こういった事に詳しい。
材料費だけで済むのか。
「でもなぁ」
俺は顔を隠すためのスカーフを取った。
顔を隠さないと女性に付き纏われて道を歩くのすら困難になってしまうので顔を隠していたが、回りにはマロンとアニエスしか居ない。
あとは男の店員か。
その店員の方を見ると、
ガチムチのスキンヘッドのおっさんの目が光る!
『いかん!』
慌てて顔をスカーフで巻き、目を反らした。
下を向きながらそおっと出口を目指す!
「どうしたんですかぁ?」
マロンが聞いてくる。この異常事態に気付いて無いんだろう。
「いや、もう良いかなぁ?なんて?」出口まではもう少し!あと五歩ほどで手が届く!「いゃあ、ちょっと違うお店も見てみようか?」
俺はマロンに言いながら出口のドアに手を伸ばした。
『ん?ドアノブが柔らかい?』
?
ドアノブじゃあ無いのか?
ドアノブは何処だ?
もう一度出口の方を確認するため振り向くと、、、!
「イーヤー!」
ガチムチのおっさんが立っていた。
俺が触っていたのはおっさんの股間だった、、、。




