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残った者達

義明君が部屋を出て行った瞬間に部屋が騒然となった。

「ヤバくね？」

クミが言った。

思わず深く頷く。

義明があんなに格好良くなるなんて思わなかった。心の綺麗な人だとは思ってはいたけれど。

「しかも、義明君の事誰か勇者って言ってなかった？」

「そうだね」

私はその子を目で探した。

その子は白いローブを着た人達に囲まれている。

私達も近寄って話を聞くことにした。

そこで聞いた内容はとんでもないものだった。

義明君の事を勇者だと言った子は涼子。どうやら人のステータスを見れるスキルを持っているらしい。そこで見た義明君のステータスは。

レベルは１なんだけど。ＨＰとＭＰが三桁。力や素早さ、魔力と体力は二桁後半だったらしい。

通常はＨＰとＭＰは二桁前半。力や素早さ、魔力と体力は普通一桁。

そしてスキルだ。スキルは鍛練で付くもので、何も訓練していない人は当然スキルは無いらしい。それが義明君はスキルがいくつも有ったらしい。

あの人神は義明君の心と体を一致させると言っていたが、一致させたのは容姿だけでは無かったようだ。