やり手のシャロン
やり手のシャロン
「暇だね?」
「暇ですね」
ってか、ダメだ!
ゴロゴロして過ごすのが性格に合わない!
ベットから跳ね起きた。
でもなぁ、魔物を殺しに行くのも気が引けるし。
やっぱ可哀想だよね。
いくら魔物ざ人を襲うと言ってもさ。
再びベットに寝転ぶ。
「義明様。さっきから何度も立っては座り、立っては座りを繰り返してますが、良かったら観光とか。魔法を習いに行ったりします?」
「おっ!良いじゃん!」
「やっとスキルを習得する気になりました?」
「ブッブー」
俺が行くのはもちろん観光の方だ!
あんまり強くなって目立ちたくなかったので、スキルの習得には消極的だった。
着の身着のまま部屋を出ると。後ろからスカーフを持ったシャロンが慌てて付いてきた。
アブね。不用意に顔を露出してると女性に逆ナンされて先に進めないんだよね。
「じゃあ寺院とか行ってみます?築1000年を越えててぼろっちいですけど?」
「いいね!」
テンションが上がる。
「はぁ、なんでそんなものが見たいんですか?」
「えぇ?!良いじゃん!歴史のある建物ってさ」
この街はフランスのパリのような町並みで、石で出来た道と建物がなんとも良い感じ。
中でも新しい建物と古い建物があってさ、古い建物はなんか無骨な作りなんだけど歴史を感じんて良いんだよね。
シャロンの歩くスピードに合わせてゆっくりと歩く。
レベルが上がってから意識してゆっくり歩かないとシェロンを置き去りにしてしまう。
「義明様の住んでいたお国はどんな町並みだったんですか?」
「ん~。つまらないよ。でも動く歩道とか?」
「え?!凄い!凄いじゃないですか!」
「まぁ、これだけ聞くとよさそうに聞こえるよね」
回りの景色を眺めながら歩く。
「でも殺風景だったな。便利性ばかりたかくて」
俺とシャロンの隣を二頭の馬が箱形の乗り物を轢いて通りすぎた。
「いいな!今度馬車に乗ろうよ」
「はぁ。良いですけど」
その寺院は町の中心地にあった。
建物が古いのが見て分かる。
建物は全て直線で出来ていてカーブや飾りが無い。
壁もかなり黒ずんでいる。
「じゃあ入りましょうか?」
おう!と後を付いていく。
祈りを捧げるという大きな部屋は流石だった。
壁に一面ステンドグラスが張られ外の光がステンドグラスを通り抜けて部屋に差し込む。
ここが地球だと見る順番とかあるんだけどな。
ステンドグラスの中央に羽の生えた人がいる。
「あの人誰?」
「フリージョア様ですよ」
ふーん。
「この世界を作った人って言われてます」
また今度ゆっくり神話とかも聞いてみようかな?
「今度はこっちです!」
シャロンの進めるまま歩く。
石の建物はやっぱちょっと寒く感じる。
直線的な通路を進むと、シャロンが俺の背中を押した。
「この部屋なんてどうですか?」
押し込められた部屋には体を抱えて踞る人達がいる。
その中には白いローブを身に纏った人達がいて。
『スキル《素直な心》を発動しました。神聖魔法レベル1を獲得しました』
やられた。
シャロンを見ると、俺の方を期待した目で見ている。
「このやろ!」
シャロンの頭を軽く小突いた。
「え?本当にスキル獲得したんですか?」
小さく頷く。
部屋の中は傷を負った人を魔法で治す所だったようだ。
「凄い!さすが義明様です!」
困った子だ。跳び跳ねて喜んでいる。
「何をやってるの!!!」
振り替えると白いローブを来た人女の人がいた。
キレイな顔をしている。
「す、すみません」
シャロンが慌てて謝った。
「治療の所をすみませんでした」
俺も頭を下げた。
「二人は傷も無いようですし!こんな所になんの用ですか!」
「いや」まさかスキル獲得のためとは言えない。「あのう、一応神聖魔法が使えるのですがお手伝いは要りませんか」
俺がそう言うと女の人の目の色が変わった。
「ほんと!助かります!」
そして手を引かれた。
「レベルいくつまで使えます?」
「レベル1まで、、」
神聖魔法を使う人が視界の隅に入る。
『スキル《素直な心》を発動しました。神聖魔法レベル2を獲得しました』
「いや、レベル2ですかねぇ、、」
神聖魔法を使う人が視界の隅に入る。
『スキル《素直な心》を発動しました。神聖魔法レベル3を獲得しました』
「いや、レベル3ですかねぇ、、」
「ちょっと!幾つですか?ハッキリして下さい!」
「いや!3!3です!」
本当は4になってたけど3で行く事にした。




