オーク
オーク
街のの外れにやって来た。
最近オークが大量に発生していて困っているらしい。
しかし、オークとは。
出来るだけ避けたかった。
人神の言葉を思い出す。
『あれ?何でオークが此処にいる?』
と言っていた。
本当に俺がオークにそっくりだったら殺せる自信がない!
そもそも俺は虫すら殺したことがないのだ。
いくら人間を襲うからと言って。むやみに殺して良いのだろうか?
否!
まずは会話だ!そしてそこからお互いが共存出来る形を取るべきなのだ!無けれは探す!
これだ!
「あっ!オークです!」
シャロンの声で回りを見渡すと。
いた。
いたよ。
人神は悪くない。だって、俺は、、、。
オークそっくりだったから。
あの上を向いた鼻も。
丸い顔も。
目も、口も。髪の毛だって!
ただオークの方が肌がスベスベしている。
負けた。
完全に俺はオーク以下だった。
手から力が抜ける。冒険者ギルドで借りてきた剣がポトリと落ちた。
「よ!義明様!」
シャロンが慌てる。
オーク達が俺に気付いた。
俺にこいつらを殺す事は出来ない。
昔の俺の顔がいくつも俺に向かって走って来る。
たくさんの俺の顔は剣を手に持ち会話は難しそうだ。
ならば!気絶させる!
剣を回避してオークの首に手刀を叩き込む。
『ゴキ!』
オークの顎にパンチをして脳震盪させる。
『ガキ!』
オークの腹に蹴りを入れて悶絶させる!
『ゴプゥ!』
まずは気を失ってもらおうか!
目が覚めたらゆっくり話し合って貰うぞ!夜が開けるまで語り合おう!!!
『ゴキ!』
『ガキ!』
『ゴプゥ!』
『ゴキ!』
起きてるオークが居なくなるまでひたすらオークの剣をかわして、気絶させた。
やがて全てのオークが倒れた。
「義明様!さすがです!!」
シャロンが俺の所へ走り寄ってくる!
いかん!オーク達は気絶してるだけだ!
「おい!危ないぞ!」
「えっ?全部死んでますよね?」
え?
良く見るとオークの口から血が吐かれている。
「あああぁぁぁ!!!!」