スキル
スキル
トッドさんにあれから謝られた。
「すまない!俺はそのケは無いのだが気づいたら言っていた」
トッドさんはノーマルらしい。良かった。
「それで、ちょっと顔を隠してますけど」
「あぁ、何で隠してるか分かったよ、確かに危険だな」
そう言ってもらえて良かった。
俺とトッドさんの戦闘を見ていた人達にはトッドさんが口止めしてくれた。
受付嬢のマロンさんは最後に俺の顔が見えると悶絶してた。
「しかし、良い腕をしている」
「いやぁ」多分あなたのお陰です。
「師匠は誰だい?」
「いやぁ」多分あなたです。
そして、スキルのお陰だ。
スキルの《素直な心》のお陰で俺はスキルの習得が異常に速い。
見たスキル、受けたスキルは全て覚える事が出来るようだ。
精神魔法も使ったことが無いが使い方が分かる。
契約魔法もだ。
そしてこの剣術のレベル。
魔法のスキルは5が限界で、この剣術のスキルは10が限界。
そして俺の剣術のスキルレベルは8だ。
もうほとんと達人の域に達してしまった。
なんだか申し訳ない気持ちになってくる。
きっとトッドさんもたくさん苦労をしてここまで鍛え上げただろうスキルを、このように盗むように手にして。
あぁ、心が痛む。
「義明様!」
シャロンが走って来る。
「もう終わったのか?」
「はい!義明様どうでした?」
「凄いぞ!」トッドさんが答える。「義明は剣の達人だな」
「良かった!絶対に大丈夫だと思って私。オークの討伐の依頼を受けて来ました!」
「え?」
凄い嫌な予感がした。




