6話
今朝まで桜先生の話を聞いていたため、朝2時まで寝てたはずなのに、超眠い。だが学校を休むわけにもいかず、シャワーを浴び学校へ行く準備を整え、朝食にむかう。昨日の桜先生の話で、グリフォンとかの話はするなとの話だった。
グリフォンを倒すさいに、魔法で森の一帯が土だけの荒野になったらしく、裏山にミステリーサークルができたらしいってことで、うやむやにするみたいだ。学院側はこのことの詳細をはなすつもりはないらしい。藤宮、薫、俺には他言無用するなら処罰はしないってことになった。
「よう、サボリ魔。」
俺は食堂の入り口で面倒な奴にあってしまった。
「俺はサボリたくてサボったわけじゃあない!俺はいったって真面目な人間なんだよ。あとおはよう。文也」
「いや中学で窓ガラス割るほどの男が何言ってんだか…おはようさん、祐樹。」
「おっと、お姉さんA定食」
「!A定食?何があった?お前がA定食なんて…今日は晴れ時々槍か?あっ俺もA定食。」
俺らはA定食もって空いてる席に座った。
「今日は眠いんだよ。サイクルが狂ってるせいで、あんまり腹へってないんだよ。」
「ほー祐樹、昨日何時に起きたんだ?」
「2時」
「2時?俺たちが放課後に見にいったがまだ寝てただろ。」
「2時は2時でも夜中の2時だ。おかげで昼夜逆転してんだよ。」
「あーなるほど。まあ無事でなにより、あの裏山のサークルお前らのせいだろ。」
うぉ、いきなりなんてこと言うんだ、こいつは!
「!いや違う。」
「ああ言わんでも分かる。昼食で裏山近くいってたしな、薫も遅れてきたし。学院から言うなといわれてるんだろ。まあ聞かないさ。しかし条件がある!」
「なんだよ…条件って…」
「お前ら裏山近くで美人と出会ったろ、なんか美人臭がする。俺に紹介してくれ、これが条件。」
こいつの鼻はいったいどうなってんだ、美人臭って…裏山であったてことは美人って多分藤宮のことだろうけど
「まあ機会があったら紹介するよ、ないと思うが…」
「さすが祐樹!」
俺たちは朝食を食って学院にむかった。学院にむかう途中で
「あっ祐樹さん、起きたんですね。良かったです。」
「ああ、ちょっと心配かけたな。二人とも無事に帰ってこれたな、薫。」
「はい!」
「朝から意味深な言葉でござるな〜おはようさん、神崎。」
「あっ、おはようございます祐樹さん、あと小塚さん。」
「おはよう薫。」
今日は何事もなく、いつもどおりの朝が始まると俺は思っていた。
Dクラスに向かうとガヤガヤとちょっとクラスが騒がしかった。なんかあったのか?っと思いながらDクラスに入った。中に入ると薫の席に藤宮が座っていた。
「やっときたわね、遅かったじゃない。大沢君、神崎さん。」
「おーーー!!!やっぱり美人さん。さぁ!さぁ!さぁ!祐樹!紹介してくれ!」
「美人と言ってくれるのはうれしいけど、大沢君、変わったお友達がいるようね。」
ああ、そうなんだ藤宮。バカなんだよコノ物体は。
「ああ、紹介するよ。こちら藤宮蘭さん、ちょっとしたきっかけで知り合うこととなった人だよ。」
「どうも紹介されました藤宮蘭です、以後おみしりおきを。」
藤宮さんは優雅にお辞儀した。
「そしてこっちのバカが小塚文也、まあ多分俺の友人。」
「多分ってヒドイな~ゆうき~、小塚文也です。よろしく藤宮さん。」
バカは否定しないんだな小塚…藤宮さんは、じーーっと品定めするよに文也を見ていった。
「よろしくね、小塚君。まあ時間がないから大沢君と神埼さんお借りするわね?」
「「???」」
「あーOK、俺は居ないほうがいいみたいですね。おれはココでお留守番でもしてるますよ。」
俺達にはよく分からなかったが文也には通じたようだ。
「大沢君、神崎さん場所を変えましょ。」とスタスタと藤宮はクラスを出て行ってしまった。俺たちも素直についていくことにした。
藤宮に黙ってついていくと、階段をのぼり屋上へ出た。
「ここなら大丈夫でしょ、誰もいないみたいだし。二人とも昨日のこと覚えてる?」
「ああ覚えてるぞ、グリフォンと戦ったことなら」
「私は隠れていたので、戦ってはいませんが…昨日のことは覚えてます。」
昨日の危険のことは忘れようにも忘れられませんよ。
「じゃあ確認するけど、あの魔獣、グリフォンだっけ?あの最後時どんな感じだった?」
「えっと私はあの場所にずぅーっといましたし、あのまま学院の人に助けられましたから。どうなったんですか?」
「俺は藤宮が水の蛇で戦ってるとこまで覚えてる、あの後・・・・・俺どうなったんだ?」
「ふーん、大沢君は最後の魔法見てないの?あのサークル作られたとこ」
「んーー・・・みてない。藤宮が蛇で戦ってて、んーー?そのあとプッツリないな…なんでだ?」
ん~何度思い返しても出てこない。一体何があったんだ?
「そうそう、祐樹さん。忘れないうちにこれお返しします。森で落としたみたいですよ。」
薫が金色の指輪を俺に渡してきた。
「あっ、俺のアーティファクト!あれ?俺の右手のない!いつなくしたんだ?」
「お昼の時にはずしてましたから、襲われたとき落ちたんだと思います。」
「ああ、そっか。あの時ポケットに入れた奴落ちたんだな。ありがと薫、俺のアーティファクト半分なくなるとこだったよ。」
「ねぇ、ちょっと。それって大沢君のアーティファクト?見せてもらってもいい?」
「ああ、いいですよ。ちょっと変わってるだろ、金の指輪なんて。」
藤宮に渡すと、藤宮は、じーーーーっと睨んでいた。
「金色ってかなり変わってるわね、魔道具ってのは普通4種の色なんだけど。さらに指輪、ここも変わっているわね。」
「そうなのか?」
「普通は剣やら杖とか武器が多いんだけど…指輪って今までみたことないわ、どう使っていいかもわからないし。しっかし高く売れそうねコレ…」
「藤宮でもわからないか…俺もどう使っていいか分からないし、てか売らないでくださいよ!返してください!」
まじまじ見ていた藤宮に不安を覚え、すぐさま指輪をかえしてもらった。
「あっでもその指輪、森で光ってましたよ。しばらくして消えましたけど…」
「そうなのか?俺のやつはなんにも何も起こらなかったけど…」
「ってことは一応このアーティファクトが発動した可能性があるってわけね?ってことはありえるわね。」
「何がありえるんだ?」
「グリフォンを倒した魔法は誰が出したのか探っていたのよ。あの場所にいたのは私達3人だけだし。しかし、神崎さんは別の場所にいたし、大沢君は記憶ないし。誰がグリフォンを消し炭にしたのか分からないわね。私は大沢君自身の魔法だと思ってたんだけど、アーティファクト発動かぁ、可能性あるわね。それとも他に誰かいたのかしらあの場所に……」
「俺が裏山にサークルになる魔法放った………ありえない、想像できない。しかし俺たちのほかに居た可能性とかあるのか?」
「あるわね、あのとき裏山は閉鎖とかしてなかったし。怪しいのはあの小塚って男。」
「はあ?文也が?」
「ええ、あなた達の友人なんでしょ。あなた達の居場所知ってた感じだし、見にきててもおかしくないでしょ、そして魔法を放った。ありえないこともないでしょ。」
「いやでも、あいつ俺たちと同じDクラスの奴だぞ、魔法はド素人だぞ。」
「そうよね。でも、あの男なんか変な感じなのよね~」
変って確かにバカだけどさぁ~
「まあココで言っててもなんにもならないわね、もうすぐ授業だし帰りましょ。私は1-Bにいるから何か思い出したら報告して。」
「「1-Bなのか!(なんですか)!」」
「そうよ、私はあなた達と同じ1年生だからこれもなんかの縁だし、これからもよろしくね。」
藤宮は階段を降りていってしまった。マジかよ、あの強さで同じ1年なのかよ、さらにBってことはAってどんな化け物なんだよ…
にゃあプーです。読んでくださった方ありがとうございます。