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5話

 ◆◇◆◇◆◇ 

 

「もう音も聞こえませんし、大丈夫ですよね?」

 木の陰から薫が出てきた。

「祐樹さん大丈夫でしょうか…今のうちに私はなんとか森をぬけないと…」

 そのとき地面に光る物が落ちているのが見えた。

「なんでしょう?」

 私は足をひきずりながら光る物の近くまで行った。

「あっコレ、祐樹さんのアーティファクトじゃないですか!」

 そこには金色の指輪が一つ地面に落ちていた。確かお弁当を食べてた時にはずしていたのを思い出した、あのポケットに入れていたのが落ちたのだろう。そして拾おうとして触れたとき眩しい光につつまれた。

 

 ◆◇◆◇◆◇

 

「まずいわね、水蛇でも障壁を貫けないなんて…なにか突破の方法を考えないと…」

 俺は藤宮が小さく呟いていたのを聞こえてきた。水蛇をグリフォンにむかって突進させたり、絞め殺そうとして、どれもグリフォンの障壁や風に阻まれた。俺は戦いを見ていて気づいていた、グリフォンと水の大蛇が戦っていたが、

「このままではまずいな、なんとかならないのか!」

 水の大蛇の攻撃はグリフォンの魔法障壁によって阻まれるのに対し、グリフォンの刃は大蛇を切り裂いていた。大蛇は再生するが、その分藤宮の多分魔力が大量に減ってるのが分かる。このままでは藤宮はやられるとなんとなく分かっていた。何かないのか!俺はあたりを見渡し、

「森の中?・・・この風景・・・どこかで・・・」

<我が元に来たれ、滅するために>

 いきなり頭に言葉が流れてきた。

「なんだ?これ」

<業火の太陽よ、我がために灼熱の矢を遣わせ>

 俺の左手の指輪が光っていた。

<灼熱にして地獄の矢よ、汝の主たる炎を疾く射よ>

 俺のアーティファクトの力なのか?何だコレは!何かが俺の中をから!

 俺は頭を抑えながらうずくまった。

「う、うっ・・うぐっ、うあぁぁぁぁぁーーーーー」

 

 ◇◆◇◆◇◆

 

 どうしたら倒せるの!水蛇を突進させても障壁で防がれるし、水蛇の身体で絞め殺そうとしても魔獣の風で切り刻まれるし、魔獣も牙の毒を注意しているのか水蛇の顔を確実に吹っ飛ばしてくる。何か打開策はないの?こんなとこで死ぬのは嫌よ!―――何!いきなり何!

 私がそう思考していたら、突然森の奥から強力な禍々しい魔力が感じる。

 魔力の強さが尋常じゃない、そんな魔法がココに放たれたら!

 藤宮が思った瞬間、辺りが光に包まれた。

 ・・・・・・・

 ・・・・・・・

 ・・・・・・・

 強力な魔力を感じたら、いきなり光に包まれて。とっさに水蛇を盾にして自分の周りに何層にも張れるだけ障壁を張ったけど…水蛇と障壁が完全に消しとんだわよ

 光が消えて周りが見えるようになった。一帯は土がむき出しになった荒野だった。グリフォンは消し炭になっていたし、辺り一帯の木も燃えたのか消滅していた。十数メートル一帯が消滅していた。

 なんて威力の魔法かしら、とっさに水蛇を盾にしてなかったら私も消し炭だったわね。

 遠くの方に人が倒れていた。このギリギリ範囲外だったためこの状況から助かったようだ。すぐに駆け寄ったが彼は傷を負っていないことがすぐに分かった。呼吸もしてるし単なる気絶しているようだった。

 まさか彼がコレやったの?・・・まさかね。たしか1−Dの大沢祐樹だったわね、念のため一応覚えておきましょう。まあ今ので学院側も気づいただろうし、どうこの処理したらいいか…

 藤宮は悩み始めた。

 

 ◇◆◇◆◇◆

 

 ん?ここはどこだ?知らない天井が見えた。ゆっくりと周りを見渡すと、どうやら俺はカーテンみたいのに囲まれたベットに寝かされていたようだ。

「なんで俺こんなとこで寝てるんだっけ?」

 俺になにがあったか思い出そうとした・・・・・・!!

「グリフォンどうなった!藤宮もどうなったんだ!」

 ベットから跳ね起きベットから出て、カーテンを開けた。どうやらこの部屋は医務室のようだった。

「おー、起きたの?」

 横から話しかけらた。そこには桜先生がいた。

「ふむ、ちょっと体調調べさせてね~、はいそこに座って。」

「いや先生!そんな場合では、グリフォンが、藤宮が!」

「その話もあるから、いいからそこに座りなさい!」

 俺は桜先生の迫力い負けて椅子に座った。そして先生は聴診器みたなもので俺の身体を探りはじめた。

「ふむ、異常はないようだね。なんかお腹痛いとかどこかが痛むとかない?」

「……いえ、特にありませんが…」

「ふむ、いたって健康っと。さてそろそろお話しましょうか。」

 俺が聞きたかったことをやっと話してくれるみたいだ。

「午後の授業サボっちゃダメじゃないですか!昼に裏山に行って、そのまま午後の授業エスケープなんて先生許しません!」

 うぉ、いきなり怒られた。

「それも神崎さんと二人きりで…私も男性とお食事とかしてみたいですよ、私はこんな身体ですから、夜とか補導されるんですよ!…などなど、エトセトラ、etc。」

 先生の愚痴?みたいなものを聞かされた。俺も焦っていた状態が嘘のように今は落ち着いてしまった。

「あの~先生?」

「なんですか!まだまだあるんですよ。」

「いや~藤宮さんとかどうなったのか聞きたいんですが…」

「あっそうでした。ついついヒートアップしてしまいました。簡単に言いますと、藤宮さんは無事です。魔獣も退治されました。そうそう神崎さんも、水の治療魔法で今はピンピンしてます。」

「そうですか…良かったぁ~ところで今何時ですか?なんかもう外暗いのは分かるんですが…」

「2時です。夜中の2時です!大橋君がずぅーと寝てるから、担任の私が付き添うことになったんですよ!生徒が見ているわけにもいかず、怪我もしているわけでもないですから、私がみることになって!早く起きてくださいよ!私もいろいろ忙しいですから、やることいっぱいあるんですから!……etc」

 また始まってしまった。桜先生、結構ストレスかかえてんだな~今回は俺のせいでもあるしな~愚痴ぐらい聞くか、と先生の愚痴をずぅーっと聞いていた。

にゃあプーです。読んでくださった方ありがとうございます。これからも気長にお願いします。

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