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28話

 何が起こった!?

 俺は席から勢いよく立ち上がりフィールドをに倒れている薫を凝視した。

 突然薫が倒れて負けてしまった。

「ノォォォーーー!」

 隣で雄叫びあげているアホもいるが…カメラが捉えてなかった時に攻撃されたようだ。相手は開始早々に水の玉を飛ばしてからは、廃墟の屋根の上で何もせず、ずっと立っていただけだ。

「…最初の魔法は普通のとは違う、操作して隙を窺ってたみたい…」

 文也の隣に座っていた北枝は、何が起こったのか分かっているみたいだ。

「えっと?どういうこと?」

 北枝の話を一つ一つ聞くと、最初の魔法は単なる一直線に飛ぶだけでなく、自由に動かせる魔法玉だったらしい。浮きながら留まったたりして、そのまま消滅せず薫を追跡していたようだ、そして隙をみて後ろから当てたと。ついでに最初の時もう一個後ろに発射していたらしい、待ち伏せ用か?いろんな戦い方もあるもんだ、そこまで操ることができるのはBクラス以上の人だろうな。

 Aグループには卯月もいた。卯月は持ち前の存在感のなさを使って、相手の背後から忍びより魔法も使わず勝った。今更だがあの存在感のなさは脅威だな。まだAグループの試合は残っていたが、ある程度の戦い方は分かったし、俺は帰ることにした。二人はまだ見ていくとのことで俺は一人で帰る。一人は「元を取り返すまで帰らん!」とか言ってたしな、付き合ってられん。

「薫大丈夫かな?」

 薫は念のため医務室に運ばれていた、俺は帰る途中で様子見に行くことにした。医務室、消毒の匂いがたちこめる白い部屋…最近ここに来ることが多い気がする。薫はベット上で熟睡していた、いや爆睡といったほうが良いだろう。薫は寝言で

「ふっふっふ…いいきみだわ…私をだまそうなんて100万年早いのよ!…おーほっほっほ、今日は気分がいいわ!・・・・・・」

 とか言ってる、正直、今の薫には係わりたくなかった。そのまま放置して俺は帰ろうとしたとき

「やっほー元気?たしか大沢君だったよね?どうしたの?」

 愛川先輩と出くわした。

「あの時はお世話になりました愛川先輩。俺は帰る途中です。愛川先輩こそどうしたんですか?」

「うん、まあ騒ぎが起きてたから面白いことかな?って思って見に行ったら、騒動の真ん中にいた人物をちょっと取り押さえることになってね…」

「大丈夫だったんですか?」

「うん私は大丈夫。問題は相手がね…」

 俺は相手がどうなったか聞いてもいいのかと悩んで躊躇ってしまったため。雰囲気が少し静かになった気がした。

「んなことは別にどうだっていいんだって!大沢君達、大会どうだったの?医務室から出てきたけどもう負けちゃった?」

 場の雰囲気を変えるため少し声を上げながら先輩は話しかけてきた、それにのっかることにした。

「俺達はまだ試合はしてませんが、仲間が一人負けてしまいました。相手の感じからして、仕方ない気がしますけど…」

「あちゃ~強敵と当たっちゃったか…そりゃあ運がなかったね。」

「ちなみに先輩はどうだったんですか?茜先輩とか大丈夫でしたかね?」

 葵先輩は大丈夫そうだけど茜先輩は何するか少し心配である。愛川先輩なら知ってるかも知れないし、あまり期待しないで聞いてみたが

「ああ、白銀の二人なら試合はまだだけど、よっぽどのことが無ければ負けないわよ。なんせ去年の覇者とその一応姉だし。まあ超警戒されてるけどね。」

 葵先輩が去年の覇者!その話は初耳なんですけど。『一応』ってとこも気になるが葵先輩がそんなに強い人なんですか、いつも小隊の応接室で紅茶飲んでるだけで何もしてない気が…そういえば一度も訓練してるとこみたことなかったな。今更ながらそんなこと思った。

「んじゃ私はやることがあるので、またね!大会がんばりなさい!」

 颯爽とどこかへ消えてしまった。


 最近はもうなれてしまった小隊へ行く道を歩き建物に出向くと奥から騒がしい音が聞こえてきた。その音のするほうへ向かうと応接室にたどり着いた、音は中から聞こえる。どうやら音は応接室で騒いでる人物がいるようだ。まあどうせあの人だろうが…そう思いながら応接室の中に入ると

「いやっほーーーーーーい!」

 おわっとあぶね!俺はしゃがみ、通りすぎるのを見てから立ち上がり歩いて中に入った。扉を開けたとき俺は叫びながら金髪の少女にラリアットで迎えられた。この系統の出迎えは時たまある、被害を受けるのが何故か俺しかいないから、だれも何も言わない。やってる人物がここの隊長であるのも原因かもしれない。まあ慣れた。

「こんちわ~」

 中には先ほどそのままどこかへ行ってしまった人物の妹さんとその弟がお茶を飲みながら座っていた。

「こんにちわ。神崎さん残念だったわね、真樹から聞いたわ。」

「お、来たのか祐樹。てっきり神埼についてて今日は来ないのかと思ってたよ。」

 さっきの人物とは違いまともに迎えてくれた。これが普通なんだけどね。

「いや、あの近くには・・・薫は大丈夫そうだし、任せてきた。しかし余裕で勝ったな卯月。魔法も使わずに」

 俺はかなり苦し紛れに話題を変えた。俺のその様子から何か感じたのか二人もと苦笑いしていた。やはり不自然すぎたか…

「まあ神埼が生きてるならいいよ、来ないなら僕にとっても喜ばしいし。ちなみに試合で僕魔法は使ったよ?見えなった?ならOK。祐樹、今日も訓練するの?」

「何が、ならOK、だ。まあ卯月と戦うとしてもまだまだ先だしどうでもいい。今日は訓練はしない予定、明日試合だしな、武器を取りにきただけ。」

「まあ仕方ないか…僕来週まで暇なんだよね?なんかないかな~」

「暇なら私が鍛えてあげてもいいわよ、真樹。」

 俺は横からの言葉に一瞬理解ができなかった、いつも紅茶飲んで見守っていた人物が自ら動きだすとは…卯月は顔を蒼白し固まっている。これに巻き込まれる前に退散するべし。

「では明日の試合に備えますので俺はここで失礼します。」

 俺は応接室の出入り口に歩いていく。

「明日がんばってね、大沢君。では真樹久々にやりましょうか。」

 俺は応接室を出て朱色の槍を持ち小隊をでた。卯月の叫び声とかは聞こえなかったが…なんとなく合掌。さて明日は俺の試合だ。

どうもにゃあプーです。今回は苦戦しました、そして疲れた。ジリッ、ジリッ、と進んでいくストーリー、もう少し簡単に書けばいいのかも知れませんが、なんかねそれじゃあツマンナイ気がして…まあ早く書ければ何も問題ないんだろうけど…遅くてすいません。

読んでくださった方ありがとうございます。これからも気長にお願いします。

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