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24話

 魔方陣がいっそう輝きを増し発動した。

「眩し!」

 俺は急に暗いとこから明るいとこに出たため目が眩んだ。

 ようやく目がなれてきたらそこは・・・・・今までと同じ場所だった。

 唯一違っていたのは、さっきまで輝いていた魔方陣の壁が消え光が入ってきていた。

 俺は魔方陣はなにか爆発とか転移でもするのかと思っていたが、魔方陣はたんなる壁を消失させただけだった。

「ふぅー、脅かしやがって。」

「そうだね。僕は一瞬死ぬ覚悟までしちゃったよ。でもこの場所見覚えがあるな~」

 俺達は明るいとこまで出るとそこは、小隊の廊下の隅だった。

「こんなとこにつながってたのか…」

「ココは内側から魔法で壁になってたんだろうね。だから見つけられなかったんだね。」

 俺達はみなの待つ場所までもどった。


 その後調べた結果、ちゃんと電気がつき明るくなり、罠などないのを確認した。みなで消えた壁の場所から入って今はホコリをかぶった武器物色中。

 俺も物色しようとしたらどうしても一つだけ気になる?違う、なにか惹きつけられる感じの武器があった。

 壁に立てかけられた一本の朱色の槍。ホコリを払い手にとってみると何故かしっくりくる、長さも手の握った感じもオーダメイドみたいな感じだ。そして槍の柄(長い棒)には鳥の彫刻があった。

「どうしたのユウユウ、それ気にいったの?」

 茜先輩がこっちに来て話しかけてきた。

「ええ、気に入ったといいますか…やけにピッタリでして…」

「ふむ、なら良いんじゃない?呪われてる感じの物じゃないし、持ってけ。」

 茜先輩はまたしてもとんでもないことを言い出した。

「え!いいんですか?てか学院に報告とか、コレの持ち主とかいるんじゃないんですか?」

「こんなとこに数年も置いておくぐらいなんだから、必要ないんでしょ。さらに一つくらい無くなってもバレないバレない。ユウユウ貰っちゃいな。」

「いいんですかね、それで。」

 俺はため息混じりに呟いた。すると近くで物色していた薫が

「この剣きれ~~光ってるよぉ~」

 薫の探っていた所を見ると細剣みたいのか置いてあり、持ち手と柄は銀色をしており鞘は装飾に宝石みたいなのが付いている。光に反射して眩しいくらい輝いてる。

「でもこの剣、私には似合わないよね~。こんなの似合いようなのは…葵先輩!ちょっとコレ使ってみてくれません?」

 薫は細剣を持って葵先輩に渡そうとしていた。俺も細剣を持った葵先輩を想像してみたが、似合うと思う。

 だが葵先輩は苦笑いをしながら

「私はどっちかと言うと魔法使いだし、武器も必要ないわ。ソレは薫が使いなさい。私は応接室にいるわ、何かあったら呼んで頂戴。」

 細剣に触れもせず、葵先輩はこの武器庫から出て行ってしまった。

「むぅ、少しくらい使ってみせてくれたって良いじゃない、減るもんじゃないんだし。でもこれは私には使えないよ、思ったより重い・・・」

「ならこんなのどう?神崎」

 いつの間にか現れていた卯月が薫から細剣奪い、その代わりに扇子みたいなのを薫の手に置いた。

「何コレ?ウサちゃん。扇子?」

「相変わらず、ウサちゃんなのか。これもソコにあった物だ、武器で間違いないみたいだよ。」

「ほうほう、マキィ。おもしろそうな物見つけてきたね~こりゃあ鉄扇だね。」

 茜先輩は薫へ近づいて、持っていた扇子をジロジロみながら言った。

「鉄扇ですか?確かに骨は鉄でできてそうですねコレ。でもこれ武器なんですか?」

「ふむふむ、ほうほう、これはこれは、なるほどなるほど。ちょっと貸して。」

 薫から扇を受け取り口元あたりで開き

「ふぉっふぉっふぉ、おぬしもワルよの~」

 茜先輩はいきなり変なことを言い出した。まあ多分雰囲気的に言ってみたいだけだろう。

「曲者!」

 いきなり俺のほうをみて、扇を振って俺のほうに向かって扇で指した。

 スッ―――カン!カランカラン

 なんか俺の耳ちょっと外をなんか通っていったよ…

 音のしたほうを見ると、五寸釘!いや針か…でもデカイ針が落ちてる。まさかさっき通ったのって…

「ちゃんと出た出た。普通の鉄扇って護身具なんだけど、これはどっちかと言うと暗器だね。今みたく攻撃できる仕掛けがしてあった。」

 いや茜先輩…普通に喋ってないでください。今確実に当たってたらご臨終でしたよ…

「ちょっと茜先輩、俺にに向かって使わないでくださいよ!せめてどうなるか言ってからやってくださいよ!」

「え~それじゃあ暗器の意味ないじゃん。気づかせないで攻撃するコレが暗器じゃん、実戦したんだよ。当たってないから良いでしょ!」

 確かに当たりませんでしたけど…

「まあ今のは1回しか使えないみたいだけど、まあ普通に鉄の骨だから剣とかも一応受け止められるし、いいんじゃない?」

 茜先輩は薫に鉄扇を返した。

「良いかもしれないですねコレ。それほど重くもありませんし………暗器、なんて私好みの武器なんでしょ…ふふふ…今度藤宮さんに毒の魔法教えてもらって…毒塗ったコレなら…ふふ、ふふふふ。」

 薫がなにか不気味に笑いだしたが…

「しかし暗器か…そんな物まで置いてあんのかココ。ところで卯月、お前も武器いらないのか?」

「僕はいらないかな…アーティファクトが武器だし。そっちの扱いをまず覚えないといけないし。」

「へー、ところでお前のアーティファクトみたことないんだけど、どんなの?」

「ふふ、秘密。もう少しで大会だよ。当たる可能性のある人には教えられないさ」

「おい、男なら正々堂々勝負だろ!武器くらい見られても問題ないだろ、能力とかはマズイけどよ。」

「そうそれ、だって僕の見るとなんとなく使い方わかっちゃうもん。だからダメ」

「ちっ、まあいい。」

 その後も物色したがコレと言って珍しいものとかは出てこなかった。



 それから数日過ぎ、小隊の武器庫でみつかった朱色の槍はなにかと俺にピッタリで今では自分の手足の延長みたく扱える。しかし大会も近いため槍は小隊だけで使い、普段は持ち歩かないことにしている。1年の4割はDクラスなので当たる確率が高い、わざわざ相手に自分の新しい武器を見せる必要はないだろ。

 さらに小隊の個人トレーニング部屋で槍を使って分かったが、対魔法コーティングがされており小さい魔法くらいは弾くこともできる。なんとも高性能な槍である。

 大会はトーナメントであり、場所を決めるのは一週間前に職員室に機械がセットされ、一週間以内にそこに生徒証を入れると番号の書いた紙が発行される、それが自分の番号であり抽選みたいな形で決めるようである。

 そして今日が大会の抽選日である。


にゃあプーです。読んでくださった方ありがとうございます。お気に入りにして下さった方ありがとうございます。

今週はちょっと更新に遅れそうです、気長にお願いします。

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