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23話

 轟音とともに、俺達の周りは砂埃で全く見えない状態になっていた。

「一体何があったの?!」

「一体何の音ですか!」

 遠くほうから多分葵先輩と卯月だろう、叫んでいた。返事しようにもこの砂埃じゃ無理だ。

 しばらくして砂埃がおさまってくると廊下には大きな穴が開いており、周りにちらほら炎がついているのが見えた。

「大丈夫ですか?祐樹君、神崎さん。ココで何があったんです?」

 砂埃がおさまるのを見計らって葵先輩がこちらに近づいてきて現状把握しようとしていた。卯月のほうは穴のほうを調べているみたいだ。

 俺は事情を話そうと、この現状を作った人物、茜先輩の方向むいたがすでにそこには姿が見えなかった。

「えーっと…」

 俺がどう話そうかと考えを巡らせていると横にいた薫が

「茜先輩がやったんです。」っと素直に話してしまった。

「良いのか?一応…」

 一応協力するとは言ってしまっているため、共犯ということになるのでは?

「良いんです。別に私は協力するとは一言も言ってませんし。」

 確かに薫は言ってませんね。薫の言葉を聞いた葵先輩が状況に気づいたようで

「そう、わかったわ。姉さんには後で反省してもらいましょうか!」

 茜先輩がどこにいるのか分かっているのか、一方向に向かって言った。そのとき

「ちょっとみんな来てくれ!」

 穴の中を調べていた卯月が俺達を呼んだ。穴の近くまで行くと穴のなかに頑丈そうな階段があるのが見えた。

「人工的に作られてる形跡があるわね。私もここに1年いるけど気づかなかったわ。」

 ここはどうやら誰かによって隠されていたみたいだ。さっきまであった床は見ただけでは分からないようになっていたし

「おーい、ってみんないるじゃないか。」

 穴の中から卯月が階段をあがって来た。

「この穴の中を見てきたけど階段の先には扉があって部屋があるみたいだった。扉はもちろん鍵かかってたし、九個の数字を押せるパネルがあったから暗証番号がいる。てなわけで茜呼んで来てくんない?」

「なあ卯月、なんで茜先輩を?」

「もしかして知らない?知るわけないか…僕でも普通の錠前とかは開けれるんだけど、その師匠が茜だ。茜ならなんとなくだが開けれそうだからね。」

 おいおい卯月さんよ~なんでそんな技術とか覚えたわけ?普通いらないよ?

「でも茜先輩、大人しく出てきてくれるでしょうか?私でもこの状況だと出てくるのは…」

 確かにあの茜先輩が大穴あけて、そのまま出てくるとは思えない。

「さっき私が姉さんをちょっと威嚇してしまいましたしね。仕方ありませんね…姉さん、反省は無しにしてあげますから、出てきて来てください。」

「ほんと!ほんとに、ほんと!?葵ちゃん!本当に反省無し?」

 俺の後ろに茜先輩が突然現れた。

 いつの間に…気配どころか、タイムラグも無しに出てくるとは何処にいたんすか…

「ええ姉さん、扉を開けてくれるのなら無しにしてあげます。」

「よし、やるぞぉーやっちゃうぞーちゃちゃっと開けちゃうよ~」

 楽しそうに茜先輩は大穴の中に入っていった。

「私達もいきましょう、姉さんがまた突拍子のないことしないかわかりませんし。」

 俺達は大穴の中に入った。


 階段を降りるともうすでに扉の前に茜先輩陣取って調べていた。

 茜先輩は扉に顔を近づけ、クンカ、クンカ、匂いを嗅いでいた。

 茜先輩、そんなんで分かるんすか?暗証番号。まあ俺達は待つしかできないけど…

「なるほど、なるほど、マキィ~もまだまだね。では開けますか」

 茜先輩は少し横にズレ、扉の下の方を蹴り飛ばした。そうすると扉はノブあたりに横棒が入ってるかのように、扉の上側が前に倒れ、下側が奥が引っ込む感じで開いた。

「ほーい開いたよ~」

 確かに開いたいるみたいだが、予想外の開き方だった。じゃああのパネルは何の意味が?

「マキィ~もまだまだだね、相手の術中にはまるなんて。ノブがあるから引きか押し戸の扉と思ったり、まあ定番のスライド系のドアでもないから引き戸だと思ってしまうなんて…扉の上側の後ろは壁と同じだしタックルとかしても開かなかっただろうね、このパネルもダミーだよ。」

 卯月はガックリしていた。まああんなにあっさり開くとは俺も思ってなかったし

「さあ姉さんが開けてくれたことだし、真樹先に行きなさい、大沢君もね。中を確認してきて。」

 卯月が這いながら中に入っていった。

 まあ何が待ってるか分からないとこに女の子は行かせられないよな。俺も卯月に続いて這っていく。

 通路ってより抜け穴だな。這って少し進むと広い空間に入った。先に入った卯月が立っているので、どうやら立っても平気なくらい空間があるようだった。

「どうやらいろいろ置いてある部屋みたいだね。」

 てか卯月、よく見えるなこの暗い空間で。

「火よ」

 俺は右手の人差し指に小さな火をともした。それにより辺りが灯され見えるようになった。

「祐樹。いきなり火をつけるのは、オススメしないよ。特にこんな密閉した空間ではガスとかあったらお陀仏だし。」

 む、確かに。いきなり火をつけるのは不注意だったな。

「まあガスはないみたいだし、結果オーライでいいじゃん。」

「まあね。今度からは気をつけてね。しかしここは武器庫だったんでしょうかね?」

 確かに見えるようになって、置いてある物がわかった。刀から杖、槍に斧、扇みたいのまである。

「祐樹の火をみるにどこかにつながってるみたいですね。この辺りは保留して先にいきましょう」

 部屋の先には立ったまま歩けるぐらいの細い通路があり、俺達は左右の壁を調べながら進む。通路の先は行き止まりだった。

「どうやら行き止まりのようですね。」

 前にいた卯月がそう言って行き止まりの壁に手を置くと、壁に魔方陣が現れた。

「おい、卯月大丈夫なのかよ!魔方陣出てるぞ!」

 卯月もいきなりだったためか固まっており、俺も言葉を出しているが身体は動いていなかった。

 その間にも魔方陣が輝きを増していった。





連休じゃない気がします。平日より疲れた。

読んでくださった方ありがとうございます、これかも気長にお願いします。

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