22話
前衛の授業で休憩していたつもりだが、いつの間にか寝ていたようだ。もう授業は終わり、なんとか自力で立てるようになっていた。
みんなひどいな~こんなとこに放置プレイとは…
聞きたいこともあったが俺以外は先に戻ってしまったため、自力でクラスに帰るのにも一苦労で、クラスに戻ったときにはもうほとんど人が残っていなかった。
「どうしたんですか!?祐樹さん、心配してたんですよ!」
クラスに入った途端薫が迫ってきて俺の身体のあちこち触り始めた。
「どこか怪我してません?また何かひどい目にあったんじゃ!」
「いや、ちょっと寝てただけ。やっぱり真田さんもういないよね?」
クラスを見渡したが真田さんは居なかった。
「真田!?あのおんなぁ、祐樹さんを殺すつもりだったのね。今度あったときは…ふっふっふ……」
目の前の薫のまわりに邪悪なオーラが出てる気がする。こんな薫は関わっちゃいけない気がする。そう、きにしな~い、きにしな~い。
「おう、遅かったな祐樹。なんか疲れてそうだが、なんかあったのか?」
俺のとこまで文也が寄ってきた、もちろんその後ろにシャツを掴んだ無口な北枝。
「休んでたら寝ちまってた。そんで遅くなった。怪我などはない」
「そうか、なら良かった。それで祐樹、お前小隊行かなくていいのか?」
「やばっ!忘れてた!薫行くぞ!」
「えっ!えっ!何?祐樹さん!ちょっと待ってくださ~い」
俺達は急いで小隊の部屋に向かおうとクラスを出た。
「いってら~」
やる気のない文也の言葉が聞こえたが、どうでもいい。
俺は走って向かっていたが・・・
「大丈夫ですか!?」と薫が言うほど俺はへばっていた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・だい・・じょう・・ぶ・・はぁはぁ」
かなり疲れててやっとクラスに戻ってすぐにダッシュじゃ、こうなるよね。なにやってんだ俺。
「はぁ、やっと落ち着いた。もうすぐそこだし歩いていこう。」
とは言ってみるが、もう俺は走る力がありません。
「ええ、そうです。祐樹さん無理してはダメです。ゆっくり歩いていきましょう。」
俺達は休んだせいで余計に時間がかかったが、無事着いた。
俺達が扉をあけて廊下進んでいると廊下に横たわってる人がいた。横たわってる人物はピクリとも動かない、まるで死体だ。ってヤバイんじゃ、
「大丈夫ですか!」「先輩!」
俺達はすぐさま駆け寄り声をかけた。声をかけた人物は
「んにゃ?」
っとなんとも緩んだ返事を返した。
あービックリした。てかこんな返し方するのは茜先輩だな、姿だけは葵先輩とかなり似てるからな~てか何してんだこの人、こんなとこで寝そべって
「あー何なさってるんですか?茜先輩」
「ユウユウ、聞いて聞いて。この辺りの床が変なんだよ~」
床が変ってよりあなたのほうが変です…っと言いたい。さらにその状態だと見えそうですよ…///
「どう変なんですか?べつに変わったとこなんて無いコンクリートみたいな床じゃないですか」
「むっふっふ、これが違うんだな。そっちの床叩いてみて」
「こっちですか?」
俺は茜先輩が指したあたりの床を叩いてみた。
ゴンッゴンッ
いたって普通の硬そうな床である。
「なら次はこっちの叩いてみて」
俺は茜先輩の近くまで寄り近くの床を叩いた。
コンッコンッ
?!なんかさっきより軽い感じの音がなった。
「ちょっと音が軽い感じがしますね、その辺り」
「確かにそうだな薫、んで何があるんですか茜先輩。」
「ユウユウ結論急ぎすぎだよ~まあ知りたいのは分かるけど…」
茜先輩はやっと床から起き上がると
「私が調べた結果によると・・・・」
「調べた結果によると?」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・???」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「だぁああああ、早く言ってくださいよ!」
「せっかちでな~ユウユウは。こういう時は溜めが大事なんだよ。溜めが。」
こんな時まで本当変なこと言う先輩だ!
「溜めなんてものは、今はいらないんです。早く教えてください!」
「ちぇ~つまんな~い。まあ協力してくれるなら教えてあげるけど~♪」
茜先輩の感じからすると最初から協力しないと、教えてはくれなかったみたいですね。なんで双子でこんなにも違うのかな~。
「協力しますよ。ここまで来てお預けは嫌ですから。」
「よし!ならOK、教えてしんぜよう。なんとこの下に特別な空間があるみたいなんだよ。それでここが入り口みたいなんだよ。」
「へーそうなんですか。ならどこかに開けるためのスイッチでもあるんですかね?」
「それなら一緒に祐樹さん探しましょうか」
俺達は探そうとした時
「ちっちっち、甘い。そんなかったるいことなんてやってられません!てなわけでユウユウぶっ壊しちゃって♪」
「ちょっと、先輩!なんでいきなり俺がぶっ壊すはめになるんですか!」
「そうですよ、茜先輩が壊せばいいじゃないですか!祐樹さんにさせないでください!」
「えぇ~だって私が壊すと葵ちゃんに怒られるもん。怒られたくないし~さっきユウユウは協力するって言ったじゃん、だからその辺り床ふっ飛ばしちゃって」
茜先輩、あなたは俺に罪をなすりつけるつもりなんですね。でも
「先輩。でも今日の俺、かなり疲れるので多分魔法でませんよ?」
「むむ、確かにユウユウの魔力が極端に少なくなってね。確かにその状態だと壊せそうにないね。」
「でしょ?だから大人しくスイッチ探しましょう。」
「そうです。これ以上祐樹さんに無茶させないでください。」
「え~でもそれじゃあ日が暮れるじゃん、ココどんだけ広いと思ってんの!」
茜先輩はまだあきらめきれない感じでいた。
俺は最終的にはスイッチを探すはめになるか、明日にでもなると予測していたが…そんなのをぶち壊す発言が出た。
「そうだ!私が壊すから、ユウユウが壊したことにすれば良いんだ!」
エッ!ちょっと!俺達が茜先輩を止める間もなく、茜先輩は右手にかなり強力な魔力を溜め
「デストローイ!」
と叫び、床に向かって放った!
ふー、やっと書けた。
読んでくださった方ありがとうございます。