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10話

 ステージにいたマッチョの先生が、

「おーい!そこのお前ら!ちょっと派手な魔法、使いすぎだぞー!まあシラケタし今日はここまでだ!勝敗をこの紙に書いてだせ。」

 時が止まったような感じが解けて、みな動き始めた。

 

「さて大沢君を起こしましょうか…」

 藤宮は祐樹のとこまで歩いていった。そして藤宮は祐樹の身体をゲシゲシ蹴り始めた…

 相変わらず藤宮は誰も見ていないと思った時、そうやって起こすのね…

「あんたのせいで目立っちゃったじゃないの!それも私の水の魔法使ってくれちゃってさ!」

 しゃべりながらも祐樹をゲシゲシと踏んづけていた。

「ん?ん???」

「あら起きた?大丈夫?大沢君。」

 藤宮は急に態度を変えてしゃがみこみ、祐樹の相手をし始めた。

 あーやっぱり普段はソレでいくのね…藤宮よ

「えっと・・・どうなったなんだ?」

「大沢君は魔法の制御ができなかったのね、気絶しちゃったのよ。午後の授業はもう終わったわ、私はもう報告に行くわね」

 藤宮はステージのほうに行ってしまった。

「祐樹大丈夫か?自分がやっといてなんだが…」

「ああ大丈夫みたいだ、ちょっと所々切れてるだけでたいしたことは無い。いやあるな、背中がなんでか痛いが…背中になんかにダメージうけた記憶がないんだけど…」

「それは気絶したときに傷ついたんじゃね?」

「そうかもしれないな、倒れてた時にでもなったかもしれんな。」

 いや多分藤宮のせいだと思うけど、かなり強く蹴ってたからな~俺は言う気はないけど、言ったら多分藤宮の反感買うだろうし

「いや〜しかし驚いたよ。あの水蛇出すなんて、あれ藤宮のなかでも結構強力な魔法だからな〜しかも猛毒、だいたいの動物はかまれたら一瞬で死ぬほどの猛毒。祐樹は自分を殺す気だったのかい?」

「すまん、そこまで危ない魔法だったのか…まあデカイ魔法ってあれしか見たことなかったんだよ、すまんかった。しかしあの剣の威力すげぇな〜」

「まあそんなことだろうと思ってたけど。剣はすごそうに見えるけど、単なる身体強化と魔力の爆発だし。たいした魔法技術はいらないよ。」

「そうなのか?」

「物に魔力を圧縮して飛ばしただけ。飛ばすのは身体強化した腕の力だし、魔力を爆発させないようにちょっと維持くらいはしないといけないけど、それほど難しいわけじゃないよ。」

「魔力にもいろいろな使い方があるんだな〜」

 今日の前衛の授業は無事?に終わった。

 

 医務室で治療を受けDクラスに向かう途中、見知ってる人物がいた。

「よう、文也。どうかしたのか?」

「おう、祐樹か、ちょっと手伝ってくれ」

 そして近づくと見たことない女の子ことが文也の近くにいることが分かった。

「なあ、自分のクラスに帰れ。お前のクラスここだろ?俺はあっちだからここでお別れだ。」

「……ついていく……」

 女の子は文也の上着のスソをつかんで、離さないみたいだ。てかココってAじゃん。

「いったん、俺らのクラスまで行ったほうがいいんじゃね?そのほうが早く済みそうだけど。」

「うーーん・・・そうかも知れん。このままではいつまででも平行線だしな〜」

 文也は俺の妥協案に納得したのか、三人で俺たちのクラスへ向かった。

 女の子は文也の上着のスソを掴んだまま俺たちについてきていた

「なあその子、なんなんだ?」

「ああ、こいつは」

「お兄ちゃん・・・」

「いや、その呼び方やめろって」

「んあ?文也に妹なんていたか?俺聞いたことないけど?」

 銀色の髪で背中まであるロングの髪を一つ結わえた子で、目は黒い。身長は小さいが明らかに外人のハーフみたいな子、文也は黒の髪だし目も黒ありえないこともないけど、でも顔の感じからして妹じゃないだろ。

「ああ俺に妹なんていない。兄貴なら一人いるが…」

「でもお兄ちゃんって…まさか!」

 ズサッ、俺は思いっきり後ろにさがった。

「純粋でいたいけな女の子に対して、無理矢理お兄ちゃんと呼ばせて悦にひたる…そこまで落ちてしまったか!文也!」

「ちょっとまてぇ!いつ俺がそんなことしたぁぁ!ちゃんと俺の話を聞け!」

 ・・・

 ・・・

 ・・・・・

「さてと落ち着いたとこで、こいつは『北枝きたえだカナデ』。さっき後衛科で知り合った、決して俺の妹ではない!」

「…北枝カナデ…」

「俺は大沢祐樹。多分こいつの友人、よろしく。」

「・・・・・」

 結構そ恥ずかしがりや?それとも無口な感じの子なのかな?

「んで?どうしてこんなにお前にこんなに懐いてる。何かしたのか?」

「んにゃ、何もしてないと思う。後衛科に行ったときに、いきなり後ろからこの通り掴まれた。そしてあのお兄ちゃんだ。だな?」

「うん・・・」

「すんげぇー怪しい。俺がさっき言ったことのほうがしっくりくるよ。このロリコン野郎。」

「なぜそうなる!真実しか話してないのに…ちなみにカナデは俺たちと同じ学年だからな、そしてA。授業中ありえなかったんだぞ…」

「俺も前衛の授業で殺されかけたぞ。」

「それはかなり大変だったみたいだな…まあ俺が言いたかったのはカナデの能力が凄まじいってことだ。いまだに信じられん。」

「そんなにすごいのか?この子」

「スナイパーライフルで、すっげえ遠い的狙うんだけど…俺はかすりもしないぐらい遠い的をこの状態、ああそうそうカナデは授業中もこの俺を掴んだ状態のままずっといたから、んでその状態で適当に隣で銃4発ぐらい撃ったと思ったら、すべて真ん中的中だった。」

「はあ?」

「先生も確認済みだ、嘘だと思うなら聞いてこい。ここまで実力差があると自分で認識ができないんだなって思ったよ。でも現実で起きたできごとなんだよ…」

「いろいろあったみたいだな」

「精神的にきつかったよ。そっちも殺されかけたってどういうことだよ」

「こっちはいきなり試合やったんだよ。よりにもよって藤宮さんたちと組んじゃったから…」

「でも藤宮さんと組んだなら楽勝に勝てそうだけど?」

「まあチームで戦うなら、まだ良かったかも知れん。だが…」

「あーなんとなく予想できた…ご愁傷様」

 そんなこんなでDクラスの前に着いた。俺達が話している間も北枝は文也の上着のスソを持って無言で憑いて来ていた。

「さてカナデ。俺のクラスについたから離してくれないかな~」

「……わかった…」

 北枝は素直に離してくれた。だが

「すぐ終わらせてくる…」

 と不気味なことをつぶやいた。

(なんとかできませんか?助けてくださいよ、祐樹さん!)と文也が目で訴えてきてたが…

 北枝が文也の無言のメッセージに気づいたのか、俺を見て

「見張ってて…もし逃がしたら……」

 文也が訴えている言葉が分ったのか?逃がしたらどうなるんだよ…と思いながら念のため

(そのままで良いじゃん困らないだろ)と俺はアイコンタクトで文也をさとす。

 それを確認したのか、北枝は帰っていった。

「カナデと二人でいると、みんなの視線が痛いんだよ。痛くて痛くて精神的に耐えられません。」

「あんな可愛い子に懐かれたんだ、税金だと思って諦めろ。あと逃げるなよ!俺に被害がくるのは勘弁だからな!」

 俺たちはクラスに入っていった。


読んでくださった方ありがとうございます。

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