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彼らのはなし  作者: りら
1章
9/60

友達



体調の良くなった楓は、神奈川の実家に帰省した。

俺は帰省しないため、ゆっくりと街巡りをしていた。


ゴールデンウィーク終盤、梨奈ちゃんから連絡があった。

話したいことがあると。

神奈川にも行ってみたかったため、俺が梨奈ちゃんたちの地元に行くことにし、山下公園で待ち合わせをすることにした。

早めについて、海風に当たっていると、「さくちゃん」梨奈ちゃんと凛ちゃんが来た。

「あそこのお店で話しよう。ついてきて」

「うん」梨奈ちゃんの雰囲気がいつもと違う。怒っている?凛ちゃんの目も冷たいきがする。


アイスカフェラテ2つと、アイスコーヒー1つを注文し、席につく。

「あの、話って・・・」

「かえちゃんのこと」


「さくちゃん、かえちゃんと小学校一緒だったの?」

「なんで・・・」

「さくちゃんの部屋で写真たて見た」

「あ・・・うん、幼稚園から小学校5年生まで一緒だった。友達だった」

「かえちゃんは、小学校で意地悪されたから転校して神奈川にきたって噂できいた。確かに最初に会ったときのかえちゃんは誰にも心を許さない感じだった。・・・かえちゃんちにお見舞いに行った日、家に帰ってから小学校の卒業アルバム出して、そこにのってたかえちゃんの顔とさくちゃんの家にあった写真そっくりだった。…かえちゃんの転校の原因ってさくちゃんたちなの?」

「・・・うん。俺のせいだよ。」

「さいてー!知らないでかえちゃんにと一緒にいさせちゃったじゃない!」

「黙っててごめん」

「もう一緒にいないから。かえちゃんをいじめたやつとなんて友達じゃないし」

「梨奈、感情論になりすぎ。・・・佐藤君、首に勾玉のネックレスつけてるって本当?」

「うん、これ」取り出して凛ちゃんに見せる。

「これ、楓も持ってるよ。楓の部屋で見たことある」

「え、そうなの?」梨奈ちゃんが驚く。

「好きだけど嫌いな奴との思い出っていってた。」

「やっぱりかえちゃんあんたのこと嫌いなんじゃん」

「なにがあったの」

「・・・楓は詳しく話していないんでしょ。なら、言えない。俺が悪かったのは本当のことだし、嫌われても仕方ないことしたのも本当のことだから」

「佐藤くんはそれでいいの?」

「楓と昨日ちゃんと話せたんだ。梨奈ちゃんと凛ちゃんと出会えたからだと思う。俺としては二人に感謝しかないよ。」

「なんなのさえちゃん、私たちのこと使ったの?サイテーなんだけどっ」ぶたれると思った。「梨奈、まって」楓が梨奈ちゃんの腕をつかんだ。

「かえちゃんなんでここ・・・」

「・・・ちょっとつけてた。2人とも昨日話した時変だったから」

「なんで、かえちゃんこいつの方もつの?こいつのせいなんでしょ」

「こいつのせいだけどこいつのせいじゃないっていうか・・・とりあえず朔良とはちゃんと話せたんだ。8年?ぶりにちゃんと。仲直りしたんだ。もう友達に戻れたんだ」

「納得できないそんなの」

「俺が納得したの、梨奈そんな怒んないで」

「怒るよ!前みたいなかえちゃんもう見たくないもん!こいつがまた傷つけるかもしれないじゃん」

「もう大丈夫だよ、もうならない。友達だから」

「凛、楓落ち着いて。お店の中だし迷惑。・・・楓、『好きだったけど嫌いになったけど、また友達になった』んだね」

「うん」

「あのことも知ってるの?」

「知ってる、というかそれが原因だったし。あと、今彼氏いるって言ったし。てか、朔良も小学校の時俺のこと好きだったんだって。あのバカ裕也がいなきゃ両想いだったのに。でもそれじゃ梨奈と凛と出会えなかったから、過去のことはあってよかったことなんだと思ってる。それで、今朔良と仲直りできたのは梨奈と凛のおかげ」

「そっか・・・じゃぁ、楓がいいっていうんだから私はいいよ。()()()

「凛…梨奈もいい?」

「うー納得いかないけど、もうかえちゃんは傷つかなくて、さくちゃんと仲直り出来て、それは私たちのおかげ・・・ってこと?」

「そうだよ」

「んもう、分かった!さくちゃん、またかえちゃんのこと傷つけたら今度こそ絶交だからね」

「梨奈ちゃん、凛ちゃんありがとう。楓、ありがとう。」

「友達だからな!」

「この間からそればっかり!」2人で笑いあう。

「なにそれ~」梨奈と凛もつられて笑う。


ゴールデンウィーク最終日、梨奈ちゃんとも凛ちゃんとも楓とも、ちゃんと友達になれた大切な日になった。



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