「ナンギな授業参観」
体育教官室の自分の席で今日これからする
授業の内容を確認しているとI民、O谷先生
悪ノリコンビがそおっと近づいてきた。
「なあ〜〜にをマジメに
勉強してるフリをしてるんですか?
レオ先生っ!」
O谷先生が後ろからものすごい力で
ガシッと抱きついてくる。
「うわあーーっ!
い、いきなり何するんですかあっ!」
うう〜〜、見動きできない。
身長は172センチの俺より
3センチくらい低いけど
2年連続相撲全国一になったその岩のような
体が生み出すパワーはとんでもない。
な、なんちゅうチカラやっ。
I民先生が教科書を覗き込んでくる。
「ナニナニ、、、淋病、梅毒、、、
今日の授業は性病のとこですかあ!」
「イタイ!イタイ!
チンチン掴むなっちゅうのにっ!」
ホンマにいつもたまらんわ〜。
教科書や参考書などを抱えて体育教官室を
出ようとすると二人がついてくる。
「あれ?
この時間は受け持ちの授業は
なかったんちゃいますの?」
「ええ、二人ともないですよ。」
「いやいやいやいや。」
教室に向かって廊下を歩いていくと
???
まだついてくるぞ。
なんだかニヤニヤしている。
「ん? なんですか?」
「授業参観ですよ、レオ先生の。」
「ええーーーっ!!
なあ〜にを言うてるんですか!!」
「まあまあまあまあ。」
「ウッソでしょお??」
「いやいやいやいや。」
まさか、と思ったけど
このイカレたコンビはマジだった。
教室の前のドアを開いて入る。
「起立。 礼。 着席。」
生徒が座ると後ろのドアを開けて
悪ノリコンビが入ってきた。
生徒がざわつく。
「きゃーっ! I民先生やん!
なんでここにおるのん?」
「ホンマやあ!!」
イケメンでおもしろいI民先生は
女子にも男子にも大人気だ。
「ええっ!! O谷先生もおるでっ!!」
O谷先生は男子生徒からかなり恐れられている。
ざわめきが収まらない中、二人は教室の
真ん中近くの生徒が欠席して空いてる場所を
見つけるとそこに座った。
「まあまあまあまあ。」
「いやいやいやいや。」
マ、マジか、、、。
「レオ先生、
さあ授業始めてくださいよっ。」
「みんな、静かにしなさい。
先生らは授業参観にきました。」
、、、空き時間でヒマなだけやろ。
もお〜〜〜、やりにくいなあ。
二人は腕組みをして座っている。
無視や、無視。
いつも通りに授業を進めるだけや。
淋病について黒板に書き始めると
O谷先生が手を挙げる。
「ハイ!
なんか最近オシリが痒いんですけど
これって淋病ですかね、レオ先生?」
I民先生が続く。
「ボクはどうも足がクサいんですけど
これって梅毒ですか、レオ先生?」
生徒が爆笑する。
「では、行きましょか、O谷先生。」
「ええ、そうしましょか、I民先生。」
生徒の大笑いとコーフンの渦の中、
二人は席を立った。
後ろのドアまで行くとI民先生が振り返って、
眉毛をキリッと寄せる。
「レオ先生、どうもおジャマしました。
みんな、先生の話をよく聴いて
淋病には充分気をつけるように。」
カラオケのたびになぜか
「ダンシングオールナイト」を歌いながら
俺の服を脱がせてきて油性マジックペンで
体中に落書きをしてくる悪ノリコンビに
ついに昼間の授業中にまで
やられてしまったのであった。




