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7 意外と元気な私は退院日が決まる

朝起きると、メッセージを確認した。


高木君からのメッセージが来ていた。



武蔵むさし、久しぶり。


元気になってるみたいで良かった。


あの事故の時、本当にびっくりした。


あれからずっと気になっていたけど、どうやって連絡取ろうか考えてたんだ。


早瀬はやせの番号は実は知り合いに聞いたんだ。大学に共通の知り合いがいたのを思い出


して、それでそいつから連絡先を教えてもらった。


病院にも直接行こうかと思ったけど、さすがに迷惑かと思って。


良かったらこれからも連絡していいかな?


いやだったら遠慮せずに言って、早瀬経由でもいいし。


なんか突然ごめん。でも、本当、あの時びっくりして。


回復しててよかった。まだ入院中なんだろ?


お大事に、返事は急がないから。


高木」



(どうしよう)



なんか、今更友達になっても。でも、高木君の気持ちが分からないけど、どうしたらいいのか分からない。何が最適解なの?



(うん、これは、高木君案件だし、高木君も早瀬(志麻ちゃん)に連絡していいって書いてあるし。志麻ちゃんに相談だね。報告、連絡、相談、そして思考を進める。うむ。ごめん高木君。色々筒抜けにするよ。でも、ぶっちゃけ、連絡はしづらいかな)


うんうん、唸って考えてリハビリをし、採血をして、検査をした。地井先生と話し、検査結果が問題なかったから2日後退院が決まった。


志麻ちゃんと両親に退院が決まったメッセージを送った。両親からは父親が迎えに来れることになり、退院時間を看護師さんに伝えた。


志麻ちゃんには高木君のメッセージ内容も送った。


夕方志麻ちゃんから返信があり、


「まじか、何?むっちゃん達喧嘩別れだったっけ?


ていうかマサト(あ、高木との共通の大学の知人ね)、人の携帯番号勝手に教えるなよ。あいつ今度シメル。


んー?わたし高木の番号入れてたからそれでやつも知ってるかと思ったけど、あれ、高木も番号変えてたのかな?


私が大学時代に、マサト(シメルやつ)経由で番号聞いてて、私だけ知ってたのかな?あれ?じゃあ私もシメラレル?あ、それ、小学校の同窓会の件での電話だわ。多分その時のが残ってて、高木は登録してなかったのかな。じゃあ私はセーフね。


まあ、どうでもいいけど。で、むっちゃんと高木、どっちかというと、自然に距離空いた感じじゃなかった?


むっちゃん振られる⇒話すの減る⇒卒業する⇒電話番号伝えてなく疎遠に⇒今に至る


結構、あるあるよね?多いよね、高校卒業して、働きだしたらそんな感じ増えるよね。


え~~~、高木は仲良くなりたいの~。今更感あるけど。まあ、むっちゃんが嫌じゃないならいいんじゃない?


嫌なら私が断ってあげるよ?高木もそれでいいって言ってるし。


ところで、高木は彼女は今いないのかね?彼女いてこんなメッセージ送ってくるならちょっと引くけど。


メッセージはこれだけでしょ?う~ん。


高木には私から連絡しようか?むっちゃん、高木の事よりも、あの無視女の事気にしてるんじゃない?


ま、6年も経ってるし、無視女はもう関係ないと思うけど、一応念のため、高木の周りにいないか確認してみようか?


むっちゃん、体調万全じゃないしさ。


また、変な電話来るようになったら困るしね。


せっかく退院決まったし、あんまり考えすぎないようにしなよ。


むっちゃんは高木はとりあえずほっとこ。急いで返事する必要ないよ。


退院日は病院にいけないけどその日は実家に泊まるんでしょ?翌日の金曜休み取ったから、金、土、日、でそっちに行くよ。実家の方に午前10時に行くから準備しといて。健人が大学休みで車出してくれるから荷物は多くて大丈夫よ。おばさんに言っといて。きっと色々持たせようとするんじゃない?


じゃ、とりあえず、その日ゆっくり話しましょ。


考えすぎて退院日伸びるとかやめてね。


じゃーね」



(うう、志麻ちゃん、マジ天使。いや大天使)



きっと志麻ちゃんは天使の生まれ変わりなんだろう。(天使が生まれ変わるかはわからないけどきっとそうだ)


高木君のことは好きだった。でも、あの当時、無視されたりした嫌がらせは多分、あの子(無視女)が高木君の事好きで私が高木君と仲良かったから嫌がらせでしたんじゃないかと志麻ちゃんと話した。


高校の友人達も、「99%くらいで間違いなく嫉妬と思う」と言っていた。


嫉妬される程、一緒にいなかったとは思うんだけど、彼女の何か気に障ることに触れたのだろう。


無視されるよりも、人の悪意が怖かった。知らない人から色々言われたりするのは怖かった。高木君と連絡取ることは嫌ではないけど、正直あの事思い出すと辛い。



(こうやって、連絡取るメリットとか、デメリットとか考えちゃうから恋愛に向いてないんだろうな)



私は退院時に必要なものや、保険の手続き書類の準備、会社に連絡等考えて、なるべく高木君のことは考えないようにした。


志麻ちゃんからのアドバイスに従おう。


そうしていると、あっという間に退院日になった。




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