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爆弾に吹っ飛ばされた私の着地の仕方  作者: サトウアラレ
1章

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14/55

番外編 高木君の着地場所 3

それから大学に進んだ俺はがむしゃらに体を鍛えた。


消防隊員、救急救命士になる為には救命士の勉強は勿論、公務員試験の勉強、体も鍛えてないといけない。


進路を決めたのも、迷ってた俺に武蔵が、「消防隊員ってかっこいいねー。家族にいたらすごく心配だけど、尊敬できる仕事だよね」って走っている消防車を見て言ったのを思い出したのが決め手になった。


(ちなみに他にも尊敬できる職業で、漁師、看護師を言っていた)


大学に進んで、他の学校の知り合いや、女の子に話しかけられることも増えたけど、あの嫌がらせする女の子にみんな似ている気がして、上手く話せなかった。


どうしたらいいのか、周りの男友達や先輩に相談をし、上手く受け流す事を教えてもらった。真面目に相手する必要もない事、意外とみんな受け流していること、深い関係になりたくなかったり、誤解されたくないならボディタッチが多い子は注意して避ける事、女の子同士の評判も意外と大事等。


逆に遊びたい時は、ボディタッチ多い子から狙えばイケるとも教えてもらった。客観的に人を見ていると、どうやって対応したらいいか分かってきた。


もちろん、可愛い子はいたけど、好きにはならなかった。告白され、いい子そうだったし、付き合おうかとも思ったけど、好きでもないのに相手に悪いなあ、とか思って返事を保留にしてたらあっという間にその子は別の男とくっついていて拍子抜けした。


ある日、小学校の同窓会の誘いで、早瀬から連絡が来たときは驚いた。


「電話番号、俺が教えたー。小学校の同窓会のお知らせっていうし。知り合いって聞いたしさ。ちゃんと同窓会の内容も教えて貰ったし。まずかった?」


と、同じ大学のマサトから言われ、



「ああ、早瀬ならいいよ。小学校の同級生だし。ただ、他の子には教えないでくれ」と、答えた。



「あいよー」と返された。軽いが悪いやつではない。


早瀬からの電話は、何話したかあまり覚えてない。武蔵の事聞こうかな、いま、あの後輩と付き合ってんのかな。とかそんな事考えてたら、「じゃあ、月末までに出欠の返事して」と聞かれ、おもわず、「なあ、彼氏いるのか?」と聞き「うん、いるよ」と答えられ、「そっか。わかった、じゃあ」と電話を切った。


切った後に、あれ、俺、武蔵の彼氏って聞いてなくね?と気づき、彼氏いるのは早瀬?実は、俺、武蔵って聞いた?とパニックになったが、聞き返しの為に電話をかけなおす事は出来なかった。


結局小学校の同窓会に出席し、武蔵の事を聞けないか早瀬と話すチャンスを窺ったが、話すきっかけがなく、懐かしいやつらと話して普通に楽しんで終わった。


暫くはモヤモヤや、武蔵の事を考えたりしたけど、どうしようもなくて、自然に忘れるだろうと思うことにした。


武蔵よりも好きな子が出来ればいいだけだし、無理して忘れることも、誰かと付き合うこともないや、と思うと気持ちは楽になった。


まさか大学4年間、そして無事に就職してからも好きな人が現れないとは思わなかったが。



あれから6年。



あの出動の時、勤務時間で良かった。武蔵を運んだのが俺で良かった。武蔵を死なせなくて良かった。武蔵とあんな形での再会だけど、連絡もした。もう後悔はしない。


後輩とも付き合ってなかったと聞いた。今、彼氏もいないと聞いた。(ちゃんと今度は早瀬に、武蔵は彼氏がいるのか聞いた。大学の時に彼氏がいたのは早瀬だったらしい)もう遠慮はしない。


連絡取りあえるようになったら、デートに誘おう。とりあえず、昼飯だ。先輩にからかわれてもいいからいい店を教えてもらおう。もう嫌われたくない。


返事はいつでもいいと言った。待つのは得意だ。どんだけ待ったと思ってんだ。卒業から6年だぞ。高校から考えると9年。多分もう、武蔵しか好きになれない。


そして、まだ何も武蔵に伝えてない。始まってないんだ。終わらせてたまるか。


二回目の恋は絶対実らせる。


俺は生暖かい視線に気づかないふりして携帯のメッセージを確認する。



これで、番外編も含め完結です。

最後まで読んで下さった方、有難うございました。

武蔵ちゃん、高木君の今後の続きも考えてはいます。

続きがかけたらまた読んで下さい。

ではまた (o*。_。)oペコッ


この作品を見つけて読んでくれてありがとうございます。m(__)m☆☆☆彡


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