第103ギルド支部、本格始動
地方ギルドを後にした僕とエマは僕達のギルドへと向かった。
「此処が兄さんのギルドですか」
「そう、ミリヤさんが前に所属していたギルドだって」
「なるほど、そんな感じがしました」
僕達は中へと入ると、ミリヤさんが掃除をしていた。
「おぉっ、ルーマ君、無事に許可が出たみたいだね」
「はい、ミリヤさんは掃除をしていたんですか?」
「少しでも昔の姿を取り戻せたらいいかな、って思ってね」
そう言ったミリヤさんの表情は感慨深げだった。
「兄さん、早速ギルドカードを発行しましょう」
「あぁ、そうだね」
僕は持ってきた荷物から水晶玉をカウンターに置いた。
「まずはミリヤさんから。所属が変更になるから最低のFランクからのスタートになりますけど良いですか?」
そう、ギルドの所属が変わると今までの経歴は一旦破棄されて1からのスタートとなるのだ。
「勿論だとも、新人に戻った気持ちで頑張るさ」
ミリヤさんの場合は実力があるからすぐにランクアップ出来そうな気がするけどね。
ミリヤさんは水晶玉に手を噛まれる当てるとステータスが浮かび上がりカードが現れた。
「これがミリヤさんのギルドカードです」
そこには間違いなく『コーレン地区第103ギルド支部 ミリヤ・ホーンテロル』と書かれていた。
そしてエマも水晶玉に手を置いてカードが現れた。
「ミリヤさん、エマ、改めてだけど第103ギルドへようこそ、これから一緒に頑張ろう!」
「こちらこそよろしく、ルーマ君」
「まぁ無理はしないで頑張っていきましょう」
こうして僕達のギルドは本格的に活動を開始した。