その95、怒りに燃える男
昨日寝落ちして更新忘れたので2回目です。
「しつっこいねー?」
「悪かったな!」
私はサテュロスに打ちかかり、サテュロスは金属の杖で防ぐ。
「何をする気だ!? 魔女狩りに何をさせてる!」
「言うと思ったー? あちしらはコミックの悪役じゃないっつーのー」
サテュロスは私を嘲り、魔力波を放ってきた。
少しでもかすると、頭の中がグラグラする。
こりゃ、手加減できる相手じゃないな……!
「悪いけど、本気で行く!」
「本気出せば勝てるってかー?」
叫ぶ私と、煽るサテュロス。
私は腕の刃を、装甲に変える。ついでに足も――切断から打撃へ移行だ。
金属の杖とぶつかり合い、蹴りあいを繰り返す。
「このー……!」
接近戦では、やっぱりこっちが有利だった。
相手の攪乱技を使わせなきゃ、決して無理な相手じゃない。
私はサテュロスの腹に拳を、腰に蹴りをぶち当てた。
<鎮圧魔法。行動制御。麻痺効果――>
私は魔法を手のひらに展開し、サテュロスの背中に落とす。
「ぐえー……!?」
サテュロスはぶるぶると震え、膝から崩れ落ちた。
<拘束魔法――>
私は魔力のリングでサテュロスを縛り、松上少年のほうを見た。
松上少年は、押されていた。だが、やられてもいない。
降り注ぐ銃弾の雨を、強固な障壁で防いでいた。
けれど、攻撃にも出られない。
<魔力弾>
私は構え、指先から魔力を集中させた一撃を発射!
マシンガンの男は寸前でかわし、銃撃もやむ。
<魔力ブースト。臨界接近――>
そして、拘束でマシンガン男に組みつくことに成功した……!
「テロ行為はそこまでだ!」
「お前も魔女党の犬か!」
「逆に追われる身だけどね! テロリズムに組みしないだけ!」
「ふざけるなあああ!!」
男の怒声が響くと、マシンガンは男の右腕に融合……?
それは形を変え、銃剣を備えたより物騒な形状に。
「この――!!」
私は迫る銃剣を、腕の装甲で受け止める。
「お前も男の魔法使いだろうが!! なら、俺たちにつけ!!」
「私の場合は、特殊な事情でね?!」
競り合いながら、私とマシンガン男は怒鳴りあう。
「そっちこそ、私たちと組んで魔女狩りから日本を守らないかい!?」
「魔女党の支配する日本なんざ……潰れちまえばいいんだ!!」
「テロは仲間を危険にさらすだけだぞ!!」
「知ったことか!!」
「仲間のことはどうでもいいくせに、力を貸せってか!? 勝手だな!」
「黙れ!!」
私が言い返すと、男は至近距離で撃ってきた。
「邪魔するなら……お前も妻の仇だ!」
妻……!? 私はギョッとしながらも、どうにか障壁を張った……。
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