その93、怪しい動きの魔女狩り軍団
新年あけましておめでとうございます。
今年更新続けていきますので、よろしく!!
私は、一瞬松上少年と睨み合うがごとくに見つめあった。
アニメなら、火花でも散りそうだ。
「ちょっと待ってください」
「なに?」
「大型が全部で9体もいる。しかも……これを見て」
出てきたのは大型の地図である。
私たちの住む街を含めた、関東一円のものだ。
地図上には、いくつもの人魂マークが点滅していた。
「出てきたのは、魔女狩りだけじゃない。大型から中型の妖怪がウジャウジャとあちらこちら出現しているんですよ。まるで狙ったように」
「……ように?」
「いえ。訂正します。誰かが狙ってやったんでしょうな」
「まさか……」
「少なくとも、あの山田って人には無理だと思いますね。後ろにいるダークエルフなら簡単なものでしょうが」
「だったら」
「でも、ダークエルフ的ではない。彼女らは破壊より人を誘惑・堕落させることを好む」
まさに悪魔だな。
「それに、魔女狩りたちの動きがおかしい。人を襲ったりせずに、何か一定のリズムで動いているようです。何らかの魔術が行われているかも……」
見ると、確かに魔女狩りは大型もノーマルも不規則に動いていない。
全体的に整然としており、まるで軍隊の行進みたいだった。
「これは……」
「どしたの?」
「ちょっと望遠で見てみます!」
すると、画面はずっと高い空から魔女狩りたちを見下ろすように――
「あ」
そこに映る魔女狩りは、あのコブラ型を中心に円陣のようなものを組んでいた。
やがてそれぞれが光る魔力でつなぎ合わされていく。
「……これ、何かまずくない」
「ですね」
「邪魔したほうがいいような気がするんだけど?」
「僕もそんな気がします」
「なら」
「行きましょう」
まあ、そういうことになった。
私はいつも通りの変身。松上少年は大人のような背丈の蟹仮面となった。
「あんた変身すると大きくなるのね」
「子供のサイズよりいいでしょ」
「声も変」
「それはお互い様です」
てなことを言い合いながら、私たちはワープで魔女狩りたちのところへ。
「とっとと陣形を崩す!」
「さよう。まずは、連結してる魔力のラインをば……!」
私は腕の刃を構え、松上少年は杖を突き出した。
そして、魔力ラインを狙って斬りかかっていく。
「!?」
だが、私は寸前で殺気を感じ、防御態勢を取る。
<高出力の魔力探知――障壁>
とっさに張った障壁が豪雨のように飛んでくる魔力の弾丸を防いだ。
しかし、障壁は降り注ぐ攻撃に耐えきれず崩壊し始めていく……!?
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