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78/301

その78、そして援軍は来た

昨日体調不良で休みました。本日2回更新です。

次は22:00に予約です。




<新たな反応――男性魔法使い>



 何十体目かの最猛勝を潰した時――不意に反応が出た。



 松上少年か。田中くんか? それともまた別の。


 そう思って確かめると、『戦場』から少し離れた場所に、パーカーの青年が立っていた。



「まさか、本当に来るとはな……まさに意外な展開だ」



 そうつぶきやながらも、私は何故かあまり驚いてもいなかった。



 山田青年。


 彼が手を振ると、魔法陣が出現して、そこから巨大カマキリが現れる。



「何をしに来た?」



 私は魔法で声を山田に飛ばす。



「手伝いに来たのか? どっちをだ。妖怪か、私たちか?」



 山田は何も言わない。


 ただ、カマキリに何か命令を出したようだった。


 黒カマキリは飛び立ち、巨大スズメバチにへと向かっていく。



 そこに鳥型ツールが追い打ちをかけ、動きを牽制する。


 2体の敵に挟まれ、スズメバチはアタフタしたように見えた。


 それによって、最猛勝の動きも鈍り出したようだ。



 やはり、例の場所から大量発生している。


 だが、連携した動きは取れなくなった。



「私は敵の『巣』を攻撃する。お前は最猛勝どもを潰してくれ」



 できるかな? と、少し挑発するように私は笑いかける。


 山田は、ブーメランを振るって応えた。


 Uの字型の動きをする武器が、最猛勝を切り裂いていく。 


 けっこう。今は、彼の力を借りよう。



「では、頼む――」



 私は最猛勝の群れを吹き飛ばしながら、怪しい場所へと突撃した。



<大型魔法。広域攻撃>



 私は魔力を惜しまず、周辺の最猛勝を消し飛ばす。


 その後、一瞬眩暈がした。


 だが、ボヤボヤしてもいられない。


 私は瓦礫の山に降り立つと、それらしい場所を探知した。



<大型魔法陣の痕跡発見。不完全な異世界ゲートの可能性>



 瓦礫の下からは、確かに魔法陣の光が漏れ出している。



<魔法陣の一挙消去。広域破邪魔法。魔力消費大>



 かなり消費が大きいか……。


 だが、迷っていられない。


 こうしている間にも、下からどんどん最猛勝がわき出してくる。



<魔法発動――>



 私は腕の魔法陣を展開して、一気に瓦礫へと叩き込んだ。


 遅れて来る、衝撃波。


 それに吹き飛ばされそうなりつつも、私は空中で踏みとどまった。


 少し観察するが、魔法陣も最猛勝の援軍もなし。



 やったようだ。



 そう思っていると……。



<鳥型ツール。魔力消費限界。撤退許可を>



 忘れていた。アレにも活動限界があるのだってことを。


 鳥型を撤退させると、カマキリとスズメバチの戦いになってしまった。


 1対1では、カマキリは徐々に押され始める。


 こっちが応援に行かなければ、と動いた途端、目の前が暗くなった。



<魔力消費大。未習熟魔法の影響。撤退勧告――>



 ありがたい仰せだが、そういうわけにもいかない現状だ……。






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