その76、蜂妖怪大量発生する
近々登場する新女性キャラのことを考えています。
<魔女狩り多数。妖怪多数――最猛勝>
やばい。ここからそう遠くない場所だ……。
「わたし、行ってくる!!」
魔法少女リリアンゆみかが窓から飛んでいく。
やれやれ。しかし最猛勝? あまり聞かない名前だけど……。
調べてみると、地獄に住むという蜂のような妖怪らしい。
あまり出現記録もなく、わからない部分の多い妖怪。
地獄ねえ……。まさか、異世界と関係しているのだろうか。
教室でもネットから情報を得ている者がたくさん。
ざわざわして、とても授業という状態ではないな。
私はこっそり抜け出し、また情報確認。
「こ、これは…………」
場所はこの街より都心に近い辺りだ。
人口少ないであろうその地域に、巨大な虫が群れ飛んでいる。
スズメバチと猛禽類を合成したような奇怪な妖怪の姿。
これが最猛勝か……。
蜂妖怪は対処している魔法使いや魔導警官を容赦なく襲っていた。
牙のある嘴でえぐり、毒針で刺す。
さらに。
同時発生した魔女狩りが最猛勝を捕らえて丸のみにしていた。
まるで蛇だ。
と、魔女狩りは二足歩行する蜂のような姿に変わった。
スズメバチ怪人とでもいおうか。
今までは複数合体していたが、今度は妖怪と個別合体か。
そして、変化したヤツはやはり数多い。
魔女狩りとなると、もはや魔法使いでは対処できないのだ。
こいつらがより人口の多い場所に行けば惨劇は必至である。
現在でもすでに惨劇なのだが――
「こんちきしょう……!!」
私はワンドを手に取り、変身した。
警察の仕事。国の仕事。
こんなことは、偽善にもならないのではないか。危ないだけじゃないか。
そうは思うが、ほっとけばこっちもいずれ……。
選択肢なんてものは、初めからないのだ。
ワープ魔法で現場に行ってみると、敵の数が予想以上に多かった。
特に最猛勝の数は多い。
とりあえず数体を範囲魔法で吹っ飛ばしたが、焼け石に水だ。
「あ、やっぱり来てくれたんですね!?」
杖に手にした、リリアンゆみかが飛んでくる。
やっぱり……ね。
「こっちは合体したヤツを叩く。あんたは蜂妖怪を。魔女狩りは無視しろ」
「魔女狩りって」
「……女性の魔法がきかない相手だ」
「あ、そっか」
こういう間の抜けたやり取りの後、私は鳥型ツールを呼び出し、一緒に攻撃開始。
数は多いが、今までの大型ほどの耐久力はない。
大抵一撃で殺れる。
魔女狩りを全て潰せば、後は警察の役目・仕事。
そう思っていたのだが、目論見は成功しなかった。
数を減らしたスズメバチは、残ったヤツらがひと塊に集まってしまう。
そして、巨大なまさにオオスズメバチ魔女狩りが現れてしまうのだった……。
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