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その6、謎の男に渡されたもの

いよいよ魔法少女っぽくなります。




 私の声に、まきめたちは一瞬躊躇するが、



「ごめんなさい……!」


「……うえええ!!」



 転がってあちこちぶつけながら、逃げ出していった。



 ていうか、ホントに逃げやがった……。


 いや、確かに逃げてとは言ったけどさあ?



 私はちょっと笑ってしまう。


 そんなことをしている間にも、魔女狩りは狙った生徒に迫ろうとしていた。



 だが、その動きは唐突にストップ。


 前に伸ばした魔女狩りの腕を、誰かがガッシリとつかんのだ。



「あ、先生……」



 私はつぶやいた。



 割って入ったのは、担任の武市綾子だ。


 武市は魔女狩りにつかみかかると、そのままガラスのない窓から飛び出していく。



 どう見ても自殺行動だけど、そこは魔法学校の教師。


 空中で魔女狩りと格闘戦をしているようだった。



 何はともあれ、助かった……。助かったけど……。



 武市はアニメ本編でもけっこう活躍する有能魔法使いだ。


 でも、相手に魔法は通用しない。


 となると、たとえ彼女が相手でも……。



 私は何とか立ち上がると、窓から空中の様子を見た。



 武市は必死に攻撃魔法を放ったりして立ち向かっている。


 でも、魔女狩りは一向に堪えない。


 表情の見えない、マスクみたいな顔からは何もうかがえなかった。



 やがて、魔女狩りは武市をあっさりと捕らえる。


 もがく武市だけど、どうにもならないようだ。


 魔女狩りの手が武市の首をつかみ、もう片方の手が頭をつかむ。



 やばい……。 



 きっと、あのまま首をもぎとるつもりだ。


 予想されるグロシーンを想像し、私は吐きそうになった。


 気の毒だけど、私には何もできない……。



 逃げるしか、ないよね。



 多分、武市も恨んだりしないでしょ……。


 私は逃げようと、そっと窓から離れる。



 その時。



 魔女狩りと武市はモノクロに染まった。



 いや、魔女狩りだけじゃなく、周りの景色も何もかも、みんなモノクロだ。


 そして、完全に動きが止まっている。



 これって……。



 朝、記憶が戻った時の――!?



「いやー、いかんいかん。肝心なものを忘れてた」



 どこからか走ってきたのは、あの冴えないサラリーマン風の男。



「はい、これ」



 と、男は何かを私に持たせてくる。


 それは、黒く輝く杖――ワンドのようなもの。



「え。なにこれ……」


「魔法の杖です。じゃ」



 そう言って、男はまたどこに走り去っていった。



 いきなりこんなもの持って……どうしろと?


 周辺は、まだモノクロのまま停止している。



 途方に暮れているその時、ワンドが妖しく光り始めたのだった。 





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