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魔法少女? いいえ、変身ヒーロー(男装)です~鬱ENDな百合アニメの世界にて~  作者: 甫人 一車
第4話  ストーカーか敵か! 少年だけど凄い奴!
40/301

その40、松上少年との会話

本日2回目の投稿。



「で。一体いつから、私をストーキングしてたのかな?」


「それは誤解ですな。まあ、いくらか観察はさせてもらいましたけど」


「ふーん。まさか、お風呂なんかのぞいてないでしょうね」


「失敬な。僕ぁ紳士を自認してるんですよ」


「立派な肩書の人間が、色々やばいことって、けっこうあるからさー」


「やれやれ……」



 いくらか会話をした後、松上少年は肩をすくめる。



「まさか、噂のダークバードがこんな人物とはね……」


「なにそれ」


「あなたのあだ名ですよ。ネットじゃ普通に通じる」


「闇の鳥ね……。何かはっちゃけた中学生っぽい名前だわ」


「中二病的というのですか? まあ、それはいいですよ。あなたは何故あの黒い怪物と戦っているんです? 社会正義のためですか?」


「いきなり聞くわね……」



 私はちょっと苦笑してしまう。



「まあ、ボランティアみたいなものかしら。ほっとくとまずいし」


「いずれ、あの怪物は――」


「大量発生する」


「……ご存じですか」


「何となくそうなるんじゃないかなーってね……」



 松上少年の鋭い視線に、私はコーラを飲み干す。



「だから、魔女狩りを倒すために男性魔法使いを探してたんだけどさ」


「魔女狩り……。ふむ、確かにピッタリの名前ですな。まさに魔女の天敵だ」



 松上少年は面白そうに目を細め、ベンチに座り直した。



「でも、あれって何なのかまでは知らない。わかるのは女性の魔力は通じないってことぐらいかしら。あなた、知ってる?」


「推測でしかないですがね……」



 私の質問に、松上少年は空を見上げた。



「自然発生的なものでしょうが、場合によっては人工的に増やすこともできるかと」


「増やす? まさか、養殖でもするっての?」


「まあ、一般的な交配で増えるものではないけど。そもそも、アレに性別はないし」


「研究済みってことかな」


「まあ、何体か解剖してみた結果ですけど」


「か、解剖ね……」



 やっぱり、かなりやばいヤツかもしれない。


 私はちょっと引いてしまう。



「問題は対処法ですが、男性魔法使いならば、そうレベルの高くないもので駆除できますよ。ただし……合体融合して変化したものは別ですが」


「殺虫剤みたいなもので一気に殲滅できない?」


「それも研究中ですが、何しろ現代日本ではどこでも発生しうるモノみたいだから」


「発生条件は?」


「ま、簡単に言うと女性の魔法使いばかりの環境です」


「それって……地球上どこでもそうじゃないの!?」


「いかにもその通りです。だから、どこで大量発生してもおかしくない」


「今のところは、出てきたものをしらみつぶしに倒すしかないですけど……。わりかし無為な行為ですなあ」


「無為ね……」


「切りがないですから」



 そこまで行った後、松上少年は立ち上がった。



「では、そろそろ塾の時間な失礼しますよ。またご連絡します」



 勝手に言って、少年は公園から去っていくのだった……。







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