その34、泣きっ面にハチ?
DQN魔法少女に立ち向かう主人公……!?
「な、なによ、お前……!?」
「バッカじゃないの?」
立ちはだかる私に、箒少女たちはうるさそうにわめいた。
「とっとと、失せなさい」
私が怒りを込めて睨むと、少女たちの顔は醜く歪む。
「うっせーな! そっちこそ失せろよ!?」
「何気取っちゃってんだよ、バカ」
見苦しく騒いで威嚇してくるが、すぐさま攻撃してこない。
女性に攻撃すれば不利だとわかっているからだろう。
そのへんも小賢しくって、不愉快だった。
このまま逃げるかと思われたのだが――
「はっ! 女の子にかばわれて、情けないね!」
「だらしないヤツ!」
私相手は不利だとなると、今度は攻撃していた男の子に標的を変えた。
まったく、いらんことでこすっからい連中だ。
「何だと!?」
男の子はいきり立って、前に出てこようとする。
ガッツは買うけど、話がややこしくなるなあ……。
私がとっさに、彼を抑えようとした時、
「ぎゃっ!?」
いきなり、箒少女の一人が地面に落下した。
仲間割れか……!?
一瞬そう思ったのだが、事態はもっとややこしくなっていた。
「あ……」
見れば、どっからわいたものやら。
魔女狩りたちが数体、空に浮遊しているではないか。
せっかくの休日なのに……。
「黒羽さん、逃げてーーー!?」
「走って、ダッシュ!!」
待機していたまきめとエミリが大あわてで手を振っている。
「やれやれ……!」
私はとっさに、男の子のてをつかみ、走り出す。
「逃げるわよ!? あれは手に負えない」
「ナニヌネノ?」
混乱しているのか、男の子は変なことを口走っている。
「ぎゃん!?」
「ひいい!!」
そうこうしているうちに、箒少女たちは次々に地面に叩き落されている。
正直いい気味だとは思うが――ほっとくわけにも、いかない。
「警察に連絡、急いで逃げて」
私はまきめ、エミリに促す。
「え、黒羽さんは……?」
「かたまってると、かえって狙われやすいから!」
私はとっさに適当なことを言って、
「あなたは、そっち!」
男の子を適当な方向に誘導して、物陰を目指した。
「まったくもう……!? 次から次へ鬱陶しい……」
私はブツクサ言いつつ、物陰で変身。
飛び出した時には、箒少女の一人が絞殺されそうになっていた。
「ふん――!!」
私は腕に刃を装着して、魔女狩りの腕を切断する!!
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