その27、時間制限とかあるんですか!?
支援メカ大活躍!
しかし思わぬ欠点も……?
教室に戻っても、相変わらずお通夜状態だった。
エミリは比較的のんきそうだったが、それでも空気は読んで席でおとなしくしている。
いや……スマホを見ているのか。
よく見れば、けっこうな数がスマホでネットを見ている。
「これ、やばくない……」
「動画流れてる……」
と、ヒソヒソ声。
その声どおり、中学校の様子がもうネットに。
「っていうか、このロボットなに?」
「違うよ、これ多分ゴーレムだよ」
私も確認。
私の鳥型ロボット……いや、ツールか?
それが魔女狩りと空中戦をしているのが流れている。
学校から密かに動画を撮っているヤツがいるようだ。
ネットでも、あれこれ話題になっている。
<あの鳥ゴーレムはなんだ!?>
と。
追い払うくらいはできるかな、と思って発進させたツール。
性能はかなりのもので、見事な動作で複数の魔女狩りを牽制、攻撃している。
ただ、飛び動画がないので若干手間取っている感があるのだが。
それでも。
鳥型ツールはその爪や金属の翼で魔女狩りを撃破していく。
単純な物理攻撃が効くのか?
と、思っていたが、
<鳥型ツール。全身に魔力が充満しており、そのまま攻撃魔法に匹敵する攻撃が可能>
ということだった。
魔女狩りが群れを成しても、倒す、倒す、倒す。
いけるじゃん!
もう、今度からずっとこれでよくない?
私は内心上機嫌であったのだけど……。
<活動限界時間まで、残り10分>
……なに?
アプリのその表示に、私は声を出しかけた。
これ、時間制限付きなの?
いや、まあ、そりゃ考えればそうかもしれんけど……。
何とか、魔力を補充する手はないものか?
と、思ったが、どうやら一旦格納庫に戻るか――
私が行って、直接魔力を送るしかない。
アプリの説明書にはそう表示された。
まいったな……。どうしよう???
結局行かなあかんのか? カンベンしてほしいもんだ……。
いきなり大きな物音がした。
ギョッとして見ると、ヒロインのゆみかが教室を飛び出していく。
「どうかしたの!?」
「何か、襲われてる学校に友達だか知り合いがいるとか……」
私が尋ねると、他の生徒がしどろもどろに教えてくれる。
「そんなこと言ったって、学校は閉鎖されてるのに」
私が呆れてつぶやくと、廊下の窓……シャッターが開いたようだった。
「なんで!?」
叫ぶ私と、変身して窓から飛び出していくゆみか。
まさか、友達とかを助けにいったのか!?
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