その25、そして第3の……
再び事件は起こります。
でも、今度はヒロインがいる?
そも、魔法少女とは何ぞや?
要するに少女の魔法使いのことだが――
この世界では魔法使いにもランクがある。
とりあえず魔力を認識し、制御や操作できるのが最低ランクのE。
初期魔法をどうにか使えるようになったのがD。
ようやく魔法使いらしいこと普通にできるのがC。
そして、空を飛んだり、魔力を鉄砲みたいに撃ったりできる……。
いわゆるオタクアニメの魔法少女みたいなのがB。
そのさらに上をいくA。
この世界で魔法少女とは、基本18歳未満でBランクとなった人間を指す。
普通ならCになるだけでも、かなりの努力・勉強を必要とする。
魔法少女なんてのは、まさに天賦の才だけに許された称号かもしれない。
ふむ……。
そういえば、アニメのゆみかはと――
母親が実は隠れ魔法使いで、その資質が本人にも遺伝していた、はず。
で、魔力検査の時にその異常な数値が確認されてって、感じだったか。
確か、検査用の魔法杖を吹っ飛ばして騒ぎを起こす……。
いや、もう起こした後か。
で、すったもんだで、光速レベルでことが進み、今転校してきていると。
親の遺伝か。
それを言うなら、うちもそうではある。
私の、黒羽の母も魔法使いだ。
もっとも、今時社会の上層にいる女性は、大抵魔法使いかそれに準じるもの。
それによる弊害もあるっちゃあ、あるようだが。
ほいでもって。現在。
ゆみかは、うちのクラスにやってきた、後にこいつも魔法少女になる相手に勧誘されてる。
中岡稲美。
こいつも、後で魔法少女になってしまうやつだ。
隠れ天才とでもいうべきか。
そうそう。
確か最初のほうは、軽い部活ものみたいなノリなんだよなあ。
私が見ている前で、中岡は熱心にゆみかを口説いている。
まあ、魔法少女同好会なんぞ、こいつ一人で作った実績も何もないアレなんだが。
私がふとクラス中を見回す。
確か、このクラスで同好会に入るやつはいない……。
さて、どうなることかいな。
私がやれやれと思っていると――スマホが鳴った。
「ちょっと、失礼?」
嫌な予感をおぼえながら、席を立つ。
で。
廊下で密かに確認したところ、
「……うわ」
送られてきたのは、どこぞに魔女狩りウロウロしている動画である。
これは、確か同じ市内の中学校だっけ?
そこに魔女狩り出現したようだ。
まいったな、こりゃ……。
そう思っていると、
<現在、市内にモンスターが出現しています。生徒は校内から出ないで、先生の指示に従ってください。パニックにならず、冷静に……>
校内放送でも、魔女狩りのことを報せたのだった。
ブクマや感想、評価などお願いします。
一言でもいいので、そらに面倒くさければ評価ポイントだけでもお願いします!!