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その24、噂の転校生に迫る者

噂の転校生とそれを見守る主人公。

そこにやってくる新たな登場人物……!




「あの子、こないだいきなり魔法少女になったんですって」


「嘘!? あれって、すっごい才能がある人じゃないと無理なんでしょ!?」


「その才能があるんじゃない?」


「でも、刃光院さんだって魔法少女じゃないんでしょ?」


「じゃ、刃光院さんよりも上?」


「そうじゃなかったら、何か不正なことして魔力をゲットしたんじゃないの」


「どうやって?」


「昔はさ……他種族の犯罪者とかがそういうことしてたらしいよ?」


「でも、それって後で必ずしっぺ返しがあるんだってさ」


「ふーん。じゃあ、あの子も危ないのかな?」


「もしも犯罪やってたとしたら、そうじゃない?」


「そもそも、元いたって学校も全然魔法の才能ない子がいくとこじゃない」


「じゃ、やっぱり不法? 不正?」


「っていうか、本当に魔法少女なのかなー?」


「そうだって噂だよ」


「本人に聞いてみればいいじゃん」


「えー、でもー」



 ううーーむ……。



 どうやら、坂本ゆみかはすっかり噂の人になってしまったようだ。


 うちのクラスばかりでなく、学校中である。



 今も色んな生徒に取り囲まれ、四苦八苦している様子。


 もっとも、向けられる視線の半分以上は好意的なものではないが――



「すごい人気ですね、転校生さん」



 私のそばでまきめが揶揄するように言った。



 人気者ねえ。



 まあ、珍しい動物みたいな扱いではあるが。



「だけど、魔法少女ってホントかな?」


「それは本当じゃない? ネットでも動画が上がってるし」



 と、まきめは自分のスマホをいじる。



「ちょっと見せてくれる?」


「あ、はい」



 確認すると、なるほど確かにゆみかの姿だ。


 あのアニメ通りの魔法少女の衣装。


 まあ可愛らしいこと。



 アニメだと、クラスの女王的存在だった黒羽が彼女を鬱陶しく思うのよね。



 もっとも。



 私としては自分の関係ないところで好きなようにやってほしいのだが。


 不運を喰らうのは、ごめんだ。



 と、私がどう話題を変えようかと思っていると、



「転校生さんはいる?!」



 いきなり大きな声で入ってきた生徒。


 どうやら上級生らしいその女子は、目ざとくゆみかを見つけ近づいていく。



「あなたが魔法少女の転校生さん!?」


「は、はい……」



 脅えるゆみかの手を両手でつかみ、


「是非とも、我が魔法少女同好会に入ってちょうだい!!」



 と、いきなりわけのわからんことを言う。



 が、このシーンは覚えがあった。


 アニメで、主人公が後の仲間となる魔法少女と出会うシーンだ。



 そうか。あの変な女子の名前は……。



 中岡――稲美だったっけ。





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