その204、結局そうなったわけで
昨日は体調不良で更新休みました……。
まあ、私に関わらなければいい……ってわけには、いかぬのだろうなあ。
そう思っていた矢先――
「……あの」
その日。またも、ゆみかが相談にやってきた。
「あの幼馴染のこと?」
「はい」
「……で?」
何となく察せられる気はするけど、一応聞いてみる。
「えーと、その……告白されちゃいました」
「ほーん」
思い切ったか。それとも埒が明かないと決意したのか。
「でも、まあ、その、返事できなくって」
「嫌だから?」
「その、嫌とかじゃなくって、ユズルは好きだけど、それは友達とかであって、いわゆる彼氏とかそういう風には思えないかなって……」
なるほど。原作準拠だ。不憫ではあるが、よくある話でもある。
「断るなら、ちゃんとしたら?」
「そうですよね……。そうです」
ゆみかはばつの悪そうな顔で、ため息。
「私、ちゃんとします」
相談というか、確認のために話に来ただけという感じだな。
……まあ、これもよくあることだわさ。
で。翌日。
「ちゃんと、断ってきました」
「そう……」
「悪いけど、そうはなれないって。今のまま友達でいたいって」
そう言って、ゆみかは深い深いため息。疲れさえ見えた。
「ずっと、良い友達だって思ってたんですけれど……」
「こればっかりは仕方ないでしょ。ま、あの子にはそのうち良い彼女ができるって」
「そうですよね! あ、そういえば告白もされてたみたいだし!」
適当に言ってやると、ゆみかは安堵した笑顔になった。
まあ、なるようになったけれど、私には害もないし、ゆみかも問題なし。
原作よりは良い終わり方になったんじゃないかと思う。
後は、あのラミア族とどうなるかだが……そこまではね。
またテロがないかと思っていたが、いずれもどうにか未遂になっている。
さすがにどのゲート施設もサキュバスやベルタエルフが護衛についていた。
「一般国民の保護を優先すべき!」
という声もあったが、テロに狙われてるのがわかってるのだ。疎かにできぬ。
これはしばらく、変身することもないかな?
などと思っていた時だった――学校もぼつぼつ再開し始めた頃である。
帰り道、私は空を行く魔法少女を見た。
「あ」
飛んでいるのは蛇塚ラブ子で、抱えているのは、岡田ユズルだった。
「待って、待って、待って!!」
「待たないよ!!」
叫ぶユズルに対して、ラブ子は噛みつくように叫ぶ。
うーーむ。これは……。しかし、見てしまったものは……。しかし。うーむ。
私がグズグズしている間に、ラブ子たちは行ってしまった。
これは、あのサキュバスの時とどう違うんだろうか?
相手の真剣さ? 切実さ? どっちにしろ、これは犯罪である。
だが、しかし。これは……。いや、でも。うーーーーーむ…………。
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