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その183、ラミアの恋愛相談


 おお……。蛇塚ラブ子か……。



 ダイノヘイムから来ているラミアの魔法少女。


 ちょっと協力関係になれないかコンタクトしてみたことがあったけど……。



「そういうの興味ないから」



 と、すげなく断ってくれたな。



 などと思っていると、ラブ子はいきなり私の前に座り込んできた。



「……?」


「ちょっと、話があるんだけど……」


「話?」


「まあ、人生相談、みたいな?」


「ふうん……」



 見たところ、何かありそうではあったが、いきなりこっちに来るとはな。


 私は今日復学したばっかだぞ?



「それはいいけど、今はダメだね」


「なんでよ? 暇そうじゃん」


「いや、時間が押してるしね――」



 私が腕時計を指で叩くと同時に、ベルが鳴った。



 ホームルームが終わり、勉強時間が過ぎ去っていく。



 久しぶりの雰囲気ながら、予習のおかげか授業は十分に理解できた。


 というか、松上少年やヅカテ氏に習っていた分より遅いようだ。


 基礎魔力もナラカで上がっているし、魔法学校の再スタートは問題なし。



 やがて昼休みになると、再びラブ子がやってきた。


 今度は時間もあるし、まあ特に断る理由もない。


 お弁当は持ってきてないので、学食で話を聞くことにした。



「あんたさ? 男の子のこと、わかる?」


「は?」


「だから、男の子の気持ちとかだよ。どんな子が好みとかさ……」


「……さあてね」



 男子の友人・知人はいるが、別に恋愛感情を意識したことはない。


 というか、前世からのプラス年齢のせいか、同世代の男子はみんな子供に見える。



「つまり、あんた、好きな子がいるわけ?」



 ズバリとエミリが言ってのけた。



「まあ、ね……」



 ラブ子はちょっとうつむきながら、弁当を広げた。肉とゆで卵……。



「モンスター狩りの時にちょっとね……。で、目についちゃってわけで」



 言いながら、たどたどしい口調でラブ子は目を泳がせる。



 ふうん……。ラミアの恋ね……。


 ちょっと道成寺の鐘を連想させて、怖い気もするが、これは偏見でしかない。



「どんな子?」


「か、かわいい子かな? あはは!」



 照れ隠しなのか、いきなりラブ子は笑いだし、無駄な注目を集めた。


 かわいい、ね。すると年下か、小柄な男の子だろうか?



「まあ、このご時世だし。恋愛は自由だと思うけど」



 とりあえず、あたりさわりのないことを言ってみる。


 自分の精神年齢を考えると恥ずかしいが、何しろ前世ではリアル恋愛など縁がなかった。



 二次元ばっかりに夢中になってからな。死ぬ直前まで……。



「中学生? 高校生? あ、大学生ってことはないか?」



 エミリは一人ウキウキした顔で目を輝かせている。


 まきめは無言だが、それでも目は好奇心でギラついていた。



「**高校の一年で……。岡田くんって言うんだけど」



 ……どっかで聞いたような気がするな? ま、普通にある名字だどさ……。









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