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169/301

その169、修行の成果を見せてやる



<大型魔力反応確認――接近中>



 続いて送られてくる警報。


 私は小さなウィンドウで映像を確認する。


 この施設……小型の空港に似たゲート施設に、巨大な影が迫っていた。


 馬鹿でかい怪物の蟹。



「前のやつか……」



 以前手痛い目にあったことを思い出し、私をワンドを握り締めた。


 しかし、そればかりに注目してもいられない。



 怪物ガニの他に、小ぶりだが奇妙な合成怪物があちこちから施設に迫っていた。


 やはり、狙いは送られる男の子たちか。



 それにしても、執念深いな……。



「男の子たちをのこと、お任せしていいですか?」



 私はさっきサソリトカゲの女を捕縛したベルタエルフに言う。



「もちろん」


「ありがとう……」



 私は一礼してから、急いで出口に向かった。


 怪物ガニはもうそこまで迫っているのだ。



「はっ!!」



 変身……とでも叫ぶべきだろうか?


 走りながら、ワンドを振るい、スーツとヘルメットを身にまとう。



 久々にまとったスーツは、少し窮屈に感じられた。


 だが、それだけ身が引き締まり、闘争心が掻き立てられる。



「でやああああああ!!」



<装甲強化>



 私手足の装甲を増加強化し、魔力をまとった蹴りを怪物ガニに喰らわせた。


 怪物ガニは後退しながら、よだれを垂らして目をキョトキョトさせる。



 どうやら、焦っているらしい。効果アリだ。



 蹴った時の感触は、軽かった。しかし、手ごたえも十分。


 私はそのまま、怪物ガニの顔面に向かっていく。



 怪物ガニは巨大な鋏を振るってくるが、私は回避しながら付け根を狙って斬りつけた。


 装甲の間は、やはり弱いようだ。



 以前はそこを狙える余裕はなかったが、今度は違う!


 傷から黒い血が噴き出すと、怪物ガニは吠えて暴れる。



 おっと、施設を壊されちゃあたまらん。



<鳥型ツール発進>



 私はツールを呼び出すと、素早くその上に騎乗する。


 そして、魔力を送り込んでその爪を強化させた。



 吠える怪物ガニに向かい、その腹に向かって爪をえぐりこませる。


 怪物は腹も堅かった。



 だが、私もレベルアップしてる! 手出しできないレベルではない……。



 私は鳥型ツールを駆り、そのまま怪物ガニを施設から引き離していく。


 存分に攻撃ができる距離まで。



 程よいところまで離すと、いったん怪物ガニから離れ、上から魔弾を打ち込んでいく。


 私の強化に合わせて、鳥型ツールの能力も向上しているようだ。


 いや、むしろ今まで扱いきれていなかったのか?



 攻撃の度に怪物ガニの甲殻にひびやへこみが入り、怪物は泡を吹き出していく。



「このまま……!」



 私はいよいよ魔力を大量に流し込み、鳥型ツールをはばたかせた。


 そして、真上から魔力で輝く爪を叩きこむ!!



 瞬間、怪物ガニの背中が見事に砕けた。


 黒い血と肉片、魔力が散乱して、怪物ガニは黒い泡を吹いて崩れ落ちる……。








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