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152/301

その152、人材確保は難しい



 やはり、このままじゃあまずい……。



 研究施設への襲撃で、それをハッキリ感じてしまった。


 現在ヤタガラスの装備を増産して、増員もしているけれど――



 やはり、根本的な部分で人手が足らないのである。



 今まで日本の魔法業界にいた人材は、まあ半数が潜在的な敵と見なすべきかも。


 実際テロに加わったり、協力してなくっても、心情的な部分で同調しているのが多い。



 最近ではSNSなんかでやたらに社会批判や政権批判を繰り返す論調……。


 そういうのが目立つわけだ。



 全体数が多いというよりは、とにかく言動が目立つので良くも悪くも注目される。


 下手すれば、それが日本の世論だと思われかねないような。



 ただまあ、前政権のやらかしがかなりえげつなかったので、多数派にはなれてないが。


 これが多数派になるようだったら、色んな意味で日本はもう終わりだ。



 で。



 そういう人間というのは、やはり女性が多い。


 人間においては、魔法は女性のみの特権とされてきたから、これはしょうがないけど。



 色んなところで、男子が魔法を使うことの危険性を喧伝している連中がいる。


 曰く、男は危険で野蛮だから、魔法を持たせるのはダメだ、というわけ。



 もっとも、そう叫ぶの連中の言動を見ると、とにかく野蛮で危険なのが皮肉なとこ。


 いざとなったら、テロリストに協力しかねない連中の中で、いかにも増員するのか。



 とにかく、コネのある所からいくしかあるまい。



「……それで、私に協力を?」


「ええ。色々忙しいでしょうけど、もちろん見返りは用意するから」


「はあ……」



 私が最初に接触したのは、懐かしの魔法少女リリアンゆみかこと坂本ゆみか。


 今は高校生活と同時に、魔法少女としてモンスター駆除に協力中。



 私は休みの日を選んで連絡を取り、お話しすることとなった。


 ゆみかは以前の事件で猫獣人グルマルキンの血が覚醒して、獣人となっている。



 普段は人間と変わらないけれど、魔法を使う際は本来の姿となるわけだ。


 アニメで主人公であるだけに、潜在能力はピカイチ。


 今では若手魔法使いのエース候補となっている。



「実はこれこれしかじかで……」


「そうですか、やっぱりテロが……」



 説明すると、ゆみかは真剣に話を聞いてくれた。



「でも、今でも意外というか……。刃光院さんが、あの仮面の人だったなんて」


「はははは……」



 後で面倒くさいないように、結局ゆみかには私の素性も話してしまっていた。


 ……何となく、そう誘導された感じもするけど、後の祭りである。



「――わかりました」


「ん?」


「刃光院さんには、今まで何度も助けてもらいましたから……。今度は私の番ですね」


「ありがとう」



 そういうわけで、私はゆみかと握手することになったわけで。


 ともかく、一人得難い人材が仲間となったのはありがたい限りだった。


 まあ、第1号はうまくいったわけだが――



「えー、ちょっとなあ……。まあ、今よりいい条件なら考えるよ?」



 次に接触した蛇塚ラブ子はなかなかシビアな条件を出してきた。


 元々金を稼ぐために日本に来たのだから、当然なのだろうが……。



 ゆみかの次からは、なかなかスムーズにはいかない。



 人間や他種族を問わずに接触してみたが、有能は人材はどこも希少なのだろう。


 色んな義理や制約のせいで、協力してはもらえなかった。



 まあ、うちに引き抜けば、その分他が穴あきになるわけだから、仕方もないが。









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