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145/301

その145、襲われる研究施設


 さて、残るはあの蜂仮面だけだが……。


 ともかく、拘束して警察に引き渡すか。それでこっちの役目は終わり。



 ちょっと前は散々追い回されたのを思うと、色々皮肉だ。


 あの蜂仮面も元は魔導警官だから、なお皮肉……。



 気絶している蜂仮面を見てみると、仮面が割れていた。


 蜂の仮面は砕けて周りに散乱し、素顔をさらしている。



 気絶した顔は、まあ美人ではあった。


 魔法使いは場合によってはいくらでも若さを保てるから、年齢はわからん。


 やっぱりみんな、できるだけ見た目年齢を保ちたいのだ。



 どんな人生を歩んで警察に入り、テロリストまで落っこちたものやら。



 私は魔法でテロリストを拘束して、周辺を検索した。


 いくらで人手がないとはいえ、この非常時で警察署に引き込まるということはない。


 後処理のために忙しく働いているようだ。



 そうこうしていると、魔力反応を確認する。



 見ると、子牛くらいあるでかいネズミを警察官が囲んでいた。


 色々種類の多い大ネズミ型のモンスターか。


 ものによっては毒やブレスのあるのもいるが、今確認しているヤツは違うようだ。



 私は遠方から魔弾を撃ってネズミを仕留める。


 こっちを見た警官たちに向かって、テロリストを引っ担いでいった。



「……やっぱり間違いない!」



 素顔のテロリストを見て、警官は端末で確認後うなずいていた。


 どうやら、指名手配になっていたらしい。



 元・魔導警官で免職になる時に拳銃をはじめ色んな備品を持ち逃げしたという。


 今は非常時なので、詳しい話は後で、ということになった。



 ヘルメットに記録されている映像の一部を渡すとさらに納得してくれたようだ。


 警官たちもかなり疲労の色が濃かった。



 みんなまだ自覚はないようだが、後できつくなるだろうな。



 とりあえず、落ちついたし松上少年と連絡を取るか。


 そう思った時、緊急の通信が入ってきた。



<まずいことになりました。急いで帰ってきてください>



 焦った声の松上少年。


 送られてきた映像には、施設を襲う馬鹿でかい蟹の怪物が。



<まさか、あんたの使い魔かなにか!?>


<違う、違う。敵襲ですってば>



 やられた……。



 いや、やっぱりというべきかもしれない。


 こうなることも、みんな多少予測はしていたのだ。



 私はワープですぐさま施設の上空に飛んだ。


 見ると、緑色の凶悪そうな蟹型の怪物がはさみで施設を破壊している。



 警備用の設備やゴーレムが出ていくけど、みんな蹴散らされてしまう。


 全体的には蟹そっくりだが、その顔は獣みたいである。


 松上少年のツールよりも一回りほど大きいだろうか。



「この――!」



 真上から甲羅に爆裂弾を撃ち込みが、ビクともしない。えらく頑丈だ。


 こうなると、さっき鳥型ツールを使ったのは失敗だったかもしれない。



 とはいえ、今さらメソメソしても無意味だ。


 私は松上少年からもらった紋章で、蟹型ツールを呼び出した。



 すると、同じ蟹型のせいか怪物ガニは敏感に反応する。


 挟ま身を振るい、むき出しの牙をきしませてツールを攻撃した。



 重たい鋏でバゴンバゴン殴られ、突かれ、ツールはひっくり返りそうになる。


 大きさが違うとはいえ、金属製のこっちが不利になるとは…………!








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