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その134、召喚モンスターに揺らぐ世の中

新たな戦い……。






 調べてみると、その街にある男子校で妖怪モンスターが出たらしい。



 サイズとしては中型になるオウルベアというモンスター。


 フクロウの頭を持った熊という姿のやつである。



 これは自然発生というよりも、魔法使いが自分の手下として作り出す合成獣と言える。


 自然環境的に、日本で自然発生するとは考えにくいタイプだ。



 幸いにも、すぐに魔導警官に駆除されたようで、学校に大きな被害はない。


 ケガ人などもゼロだった。



「しかし、これはどうも人為的のようですね」



 現場のデータを閲覧したという松上少年は渋い顔で言った。



「肉眼では見えない状態ですが、召喚魔法を使った痕跡があるようです」


「その学校って、何か狙われるような場所なの?」


「さて……。ざっと調べてみましたが特にこれという特徴のない、まあ普通の学校です」


「魔法使いの候補生がいるとか……」


「それもないですねえ」


「ふーん? じゃあ、これも何かも魔術?」


「その線で調べてみましたが、単体の召喚魔法だけのようでした」



 結局、その時は狙われた理由はわからなかった。



 しかし、その数日後。



 また別の街で、幼稚園児の男の子がいきなり襲われた。


 幼稚園で遊んでいるところ、いきなり巨大な鳥が飛来してきたのだという。



 人間ほどの大きさで、鶴のようなくちばしに牙のある鳥。


 そいつはいきなり男の子をつかみ上げると、空中から落下させた。



 あわや墜落死するかと思われたが、落とされたのが樹上であっために――


 すんでのところで男の子は一命をとりとめたのである。



 ただし、打撲やらショックで入院は余儀なくされてしまったが。



 それから翌日。



 今度は九州のある街で、中学生男子が焼死する事件が起きた。


 空中から現れた黒い怪物に火炎を吹きかけられたのだ。



 怪物は犬そっくりで硫黄のような臭いを発していた。


 これは火炎属性のモンスターであり、名をブラックドッグ。やはり日本では発生しない。



 似たような性質の妖怪はいるかもしれないが、データにはなかった。


 今回も、何者かによって召喚されたらしい。



 駆除はされたが、火炎のブレスを持つだけにオウルベアよりも苦戦したようだ。


 しかし、ついに人死にが出てしまったか……。



 そんなこともあって、警察や自衛隊にも警戒は出されていたようなのだが。



 三日後。



 中国地方の街に、大型の地震が直撃して大きな被害を出した。


 建物の倒壊や崖崩れ、火災。



 長らく地震を忘れていた人々はパニックとなり、二次被害も大きかった。


 だがその際に、巨大な何かが地中を移動して水道管を潰したり、道路を陥没させたりとこれまた被害を出したのである。



 サーチによって確認されたのは、ミミズとも芋虫ともつかない化け物だった。


 これは、サンドワームと呼ばれる砂漠地帯に見られるモンスター。



 だが、出現したのは砂漠と関係のない山に囲まれた田舎町である。


 こいつは地中を潜るという特性のため、逃してしまった。


 あちこち逃げ回って被害を出したが、鳥取砂丘に逃げこんだところをようやく駆除。



 そのみんながヤレヤレと思っていた矢先だった。



 直後、インターネットにとんでもない動画がアップされる。



<我々は現政権の不当な行為、及び弾圧に対して徹底的に戦いを挑むものである!!>



 何と、旧魔女党の支持者、その過激派がテロ予告をしたのだ……!



<次は、関東圏においてモンスターを召喚する!!>





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