表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/301

その100、かつて人間そっくりのゴーレムがあったそうな

とうとう100回に到達!

3か月更新を続けてここまできました……!


 ゴーレム。


 魔法技術で作られるロボット……正確には違うらしいが、大よそはそういうもの。



 我が家にもあるし、今の世の中どこでも見られる。


 家庭から軍事まで、はば広く使われているのだけれど――


 どれも、いかにもロボットという感じのデザインで人間そっくりというものはない。


 法律で人間そっくりにしてはいけない、と決まっているからだ。



 でも、ゴーレムが出てきた当初はそんな法律はなかったわけで。


 過去のことを調べると、ある企業も、かつて人間型ゴーレムを販売していた。



 『多目的家庭用ゴーレム:ミッチーシリーズ』



 メイド服を着た美しい少女型、女性型の写真も残っていた。


 これは、大いに当たったと記録にある。



 当時の様子も、ニュース映像で少し見られた。



 ゴーレムはあくまで家電の延長ということだったそうだが……。


 ほとんど恋人や妻のように扱う男性が続発。


 ゴーレムに服や指輪などの装飾品をプレゼントするしたりとえらいことに。



 人型ゴーレムは家電としては相当高価でメンテナンスも欠かせない。


 値段は、安物でも軽自動車くらいのものだったそうだ。



 でも、売れた。ばちくそ売れた。



 購買者は、あらゆるものを切り詰めても、このゴーレムを買い求めたのである。


 当然、他の企業も人型ゴーレムの販売を試みようとしたが、その矢先。



『人型ゴーレムは女性差別!』



『これは現代の奴隷制度である』



 という声があちらこちらから飛び出した。



 反対運動は燃え上がりに燃え上がり、あっという間に販売・製作禁止が法で定められる。



 また、反対者は、



『女性の人権を守れ! 性的搾取を許すな!』



 と、すでに販売されたゴーレムの強制回収を叫び出した。



 いくら何でも、それは……という声もあったのだけど。



 結局、人型ゴーレムは全て没収され、廃棄処分とされた。


 ユーザーは抗議や抵抗をしたが、かなり強引にことを進めたらしい。



 でも、その当時はまだ異世界とつながって年月は浅く、魔法使いも少数。


 今のような政治体制ではなかったはずなのだが。



 さらに調べると、人型ゴーレムに反対していたのは、女性ばかりではなかった。


 男性の政治家や著名人なんかも、非難していたようだ。



『ロボットに夢中になって現実の女性と向き合わない。非常に不健康である』


『女性型ゴーレムを奴隷とすることで、間接的に人間の女性を奴隷にしている』



 と、よくわからん論調。



 まあ、そういうとマスコミや女性には受けが良かったからであろう。



 他にも、いわゆるDQNな連中が他人の人型ゴーレムに暴行を働く事件も多かった。



 このゴタゴタで販売していた企業の経営者は投身自殺をしている。


 かなり嫌がらせや脅迫が多かったようだ。



 それにしても……。



 当初は、人型ゴーレムを奴隷から解放するような論調であったのに――


 最後には結局ゴミとして廃棄処分だ。


 というか、まあおそらく最初からそうしたかったのだろうな。



 反対意見には、



『少子化がより進んでしまう!』



 という声もあったようだ。



 けど、人型ゴーレムが禁止されても別に既婚者は増えていない。


 むしろ減る一方だ。



 積極的に婚活をする男性は、むしろ減りまくっている……。






よろしければ、感想や評価ポイント、ブクマをお願いします!

感想は一言でも歓迎!

あなたの応援が励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 100話達成おめでとうございます&お疲れ様でした。 今回の話も何やら裏がありそうな感じですね。 女性型ゴーレムが活動していた頃から既に魔女党の陰謀が蠢いていたかのようです。 感想欄で「百…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ