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第8話

「全く… あんな人混みの中に私を連れて行くだなんて蛮行にも程があるわ!」


「パシリは出来ないし、呼び捨てで馴れ馴れしいし、本当ロクでも無い男ね」


「アンタみたいな男は、いつか人混みに押し潰されて御陀仏になっちゃえばいいわ!さぞかし愉快なことでしょう」


大量の学生が集まる購買での買い物を終えたアリサは、乱れた髪を整えながらひたすら俺を罵倒していた


「そう怒るなよ? 俺が選んだパンが気に入らなかったらどうすんだ 自分で選んだ方がいいだろ?」


少々意地悪な企みだったが、アリサ自身に選ばせるために連れてきたのは本当だ


「ほらよ カレーパンだ」


アリサが選んだのはカレーパンだった


他にも、照焼卵パンなど気になる商品があったようで、それぞれどんなパンか聞かれたが結局カレーパンに落ち着いたらしい


「……と」


ん? なんて言ってんのかマジで聞こえない

俯いてるせいだろうか


「何て言ったんだ?」


俺が尋ねると


「Why can’t you just hear me at once? Seriously, you had better go to the ear doctor. [なんで一度で私の言ってることを聴き取れないの? 耳のお医者さんに行った方が良いわよ、マジで]」


自分の声の小ささは棚に上げて俺の耳が異常だと言ってきましたよ、この人


それより言うことほかにあるくない?


「そだねー いつか診察に行ってみるよ」


理不尽すぎたので、まともに相手をする気は無かった


俺の口調の抑揚の無さから何かを察したのか

アリサはそれ以上何も言わなくなった


暫くの沈黙のあと

先に口を開いたのはアリサだった


「I said thank you... Is this all right???[ありがとうと言ったのよ… これで満足かしら?]」


そうか

俺は自分の大人気ない対応を反省した


電車の時もそうだったが、お礼を言う時緊張するタイプなんだなこいつ


男子なんだからそのくらい察してやるべきだったかもしれん


アリサは俗に言うツンデレってやつだ


否、アリサの場合は平気でドジをするポンコツだからポンコツンデレと名付けた方がいいだろうか


こんなこと本人に言ったら殺されるので胸にしまっておこう


「Your welcome [どういたしまして]」


とだけ告げたところで教室に着いた


---------------


〈キィーンコォーンカァーンコォーン〉


終業のチャイムが鳴る


今日も一日長かったなあ

サポート役として1日過ごしてみたが、どちらかというと精神的に大変だった


今日見た限りだとアリサは俺以外に暴言や理不尽を吐くことはないようだが、いつアイツの気が変わるか分からないのでヒヤヒヤしていた


まあ自称優等生だし、その心配もしなくていいかと思いつつある


さて…


陽平は今日こそ部活に出るらしいし、帰路はまた1人か…


と思いながら帰宅の用意をしていると

背後から頭をコツンと叩かれた


後を振り返ると、金髪美少女がノートを片手に持っていた


どうもあのノートの角で叩いたようだ


なぜドヤ顔なのかはわからないが


「どうしたんだ?」


「古典のノートを貸してもらえるかしら?」


人に物を頼むときにドヤ顔する人初めて見たんですけど


まあ別に減るものじゃないし、ついでに貸しを1つ作っておくか


「別に構わないぞ はいよ」


「あ、、ありがと… お礼に一緒に下校させてあげるわ」


天下の美少女様とご一緒に帰宅できるのはこの上なく有難い話だが

要約するとただのお供である


というわけでアリサと下校することになった


--------


駅の改札までついたところでアリサが突然カバンの中をひっくり返しはじめた


「え!? 無い! なんで??? 無い!」


何か失くしたんだろうか


「どうしたんだ?何か落としたか?」


「定期… なくなった」


まためんどくさい事になったなこりゃ…

話が短くてごめんなさい…

もっと読み応えのある作品が書けるように頑張ります

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