第10話
センター試験1日目お疲れ様です
僕が疲れてるので今日は短いです
ごめんなさい。。。
リスニングのアホみたいな絵が面白すぎて笑ってしまいました
国語の古文も百合百合してて良かったですね
現在の時刻は16:30
もう放課後だ
放課後といっても、アリサがこの学校に転入してきてから1週間後の放課後である
定期を失くしたあの日の騒動から更に数日が経ったが、あれから特に何も起こることなく普通に過ごしている
まだまだクラスの連中にアリサの秘密はバレておらず、アリサの日本語習得過程の再現は順調に進んでいるのだろう
友達も徐々に出来ているようだ
まぁあの美貌だから出来ないはずは無いんだけど
定期の一件で陽平にもお礼に言いに行った時にアイツと一緒にいた佐原といつのまにか仲良くなったようで、2人で行動してるのをよく目にする
それ自体はいいのだが、俺には現在全く別のことで困っている
「アイツここ最近、放課後見かけないんだけど何処行ってんだ?」
アリサは2、3日前から、帰りのHRが終わるといつのまにか教室から消えてしまっているのだ
今日あたりまでには話しておきたいことがあったのだが
「というわけなんだが佐原知らないか?」
先に陽平を部活に見送った佐原に尋ねる
「うーん… 特に思い当たる節はないわ でも放課後空いてる学校の施設といえば図書室ぐらいしかないんじゃない?」
そうか、図書室か
「よしわかった 行ってみる」
「あっ、デートに誘うなら 北のほうに…」
「そういうのじゃねえから!」
めんどくさいことになりそうなので教室から急いで出た
別にデートに誘うためなんかじゃない
俺はアリサに部活動を勧めてみたいだけなのだ
留学生として、その国の部活動を経験するのも留学の醍醐味と言えるだろう
せっかく日本に来たのだから、アリサには是非体験してもらいたい
たまには森島先生側の依頼である学園生活サポート役としての職務を全うしようじゃないかというわけだ
ガラガラガラ
別校舎の4階にある図書室に入る
机の一角にポツンと座るアリサを確認した
「何してんだろう…」
古校舎の寂れた一室でブラインドからの木漏れ日を浴びる金髪の小柄な少女
これだけで1枚の絵になるだろう
その幻想的な風景に俺はしばらく見惚れていた
そして、アリサの方へ近づくととんでもない場面に遭遇していたことに気づく
なんとアリサは放課後の図書室で1人、『アレ』をしていたのだ
生のJKがアレをやるシーンなど初めて見る光景だったので、本能に逆らえずまじまじと見てしまう
アリサにアレの内容がなにかわかる距離まで近づいているのに、ソレに夢中でこちらに気付いていない
やはり手の動きが特徴的だ
一度なぞらえた線や曲線を手や指先で何度も往復している
指でするのが好きなのだろうか
その速度は徐々に速くなっていった
シャーペンをも使ったりなどしてひっきりなしに手を動かしている
非常に熱心なものだ
ただやはり、目の前でJKがアレしてるのをこれ以上見るのは気まずいので声をかけてしまうことにした
「漢字ドリル、やってんだな。なんでだ?」
そう アリサがやっていたアレとは漢字ドリルだ
しかも小学生用の
何か別のことを思い浮かべていた人がいるかもしれないんだけど、まあそれはそれでいいとしましょう
「What!? Ohh gosh...[何!?まあなんてこと…]というかなんでいるのよ?いつからいたの?」
そんな幽霊出た!みたいな目で見ないでくれ
あの距離で気がつかないお前もお前だ
それだけ集中していたと考えれば、良いことではあるのだが
「ちょっと前だよ 小学生レベルの漢字ドリルをなんでやってんのかも気になるけど、用件は別にあるんだ」
「何よ?さっさと伝えて目の前から消えてくれない?この通り忙しいのよ」
小学生の漢字ドリルに忙しくさせられる日本語ペラペラ高校2年生のポンコツンデレ美少女留学生…
なんともカオスな属性になってしまった
「アリサ、部活に入らないか? せっかく日本に留学したんだ。部活を経験するのもいいかもしれないぞ?」
「見ての通り忙しいんだけど… でも少し待って」
しばらく考え込んだ後に
アリサは質問を質問で返してきた
「それってアナタの独断かしら?」
「え? うん 俺が、考えて決めたけど…?」
何が知りたい質問なのかよくわからん
「いいわ 確か部活動体験って今週までだったわよね? そこまでいうなら行きましょう」
断られるかと思ったが乗ってくれたので結果オーライである
さて、アリサがどの部に興味を持つのか楽しみだ