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プロローグ

緊張します。

桜舞い散る季節。

ある者にとっては夢溢れる高校生活の幕開けであり、ある者にとっては高校生活最後の1年となる節目の季節である。


俺?

今年高2になる俺こと青峰幸真(あおみね こうま)にとっては、ただの通過点でしかないのだろう。

少なくとも昨日まではそう思ってた…

そう本当に昨日までは…


-時を遡ること数時間前-


今日は始業式の日である。

だからといって日常に変化があるわけではない。

今朝のTVニュースもいつもと変わりばえなく、芸能人のエンタメ特集やらで賑わっていた。


「毎回毎回、同じような報道繰り返して飽きないのかな」


朝飯を食べながら、ぶつくさ文句を言ってる俺に


「そういう兄ちゃんこそ、毎回毎回同じような文句の繰り返しで飽きないの?」


と切り返してきた。


「同じ文句を言わせる方が悪い」


自分でも、どんな理屈だよ、と内心思いながら返答すると


「呆れました〜…」


と妹に朝から呆れられた。

自業自得である。


そこから朝飯を終え、身支度を済ませて玄関先で


「行ってきます」


「行ってらっしゃい、兄ちゃん」


と妹に見送られて家を出た。



通学路の途中で、ある人物と出くわした。


「お!幸真じゃん!おはよう」


「陽平か、おはよう」


徳永陽平(とくなが ようへい)

俺の親友だ。

陽平とは長い付き合いだが、この先もずっと仲良くありたいと思っている。



「なあ知ってるか?噂で聞いたんだけど、今日から転校生が来るらしいぜ??」


「へえ? 知らなかったな。今時SNSでも出回らない情報があるんだな…」


「それがなんと!外国人らしいんだよ!」


「お前どこでその情報を?」


「風の噂だよ」


俺はこの時、その転校生と自分が深く関わっていくことなど微塵も予感していなかった。





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