第十三話 迫りくる脅威
お待たせしました!
俺がマーガを走らせている時にふと思った事がある。それは、ルキリア王国軍の姿が見当たらないのだ。
恐らく、編成準備とかでゴタゴタしているのでないのかと思う。
そう思ってからしばらくすると、段々と地面が揺れているのが伝わってくる。
モンスターの大群が、地上を移動しているのであろうと思われる。
その振動を感じた時から更にマーガを走らせると、ついにモンスターの大群が目に入ってきた。
空中戦力も居るようである。非常に厄介だ。
俺は取り敢えず、地上の敵戦力を削るべく、自前の馬鹿威力魔法を行使する事にした。
妖精結晶も持っているので、更に威力がブーストされる筈である。
見渡す限り草原で、燃えたりすると具合が悪そうな物は見当たらない。
では遠慮無く、火属性の攻撃魔法を最大威力でぶっ放すとしよう。
俺は脳内で、火の壁になるような指向性を与えるようイメージする。
すると不思議な事に、俺の体内魔力と、マーガに流れるExEeの動作エネルギーが融合を始める。
俺はモニターに映る光景を、驚きながら見てしまった。
マーガの間接部分から、日の光と同じ色をした粒子が機体の前面に収束されていたのだ。
その収束された粒子に、俺が収束させた黒い魔粒子が融合し、灰色のデカイ魔力球が生成されていた。
その生成された灰色の魔力球が変質を開始し、火属性の攻撃魔法が完成する。
俺はその火属性の攻撃魔法を、モンスターの大群に向ってぶっ放す。
その攻撃魔法は、ある程度の距離を進むと、自動的に火の壁を生成する。
そして俺はまたしてもイケナイ光景を目撃してしまう。
確かに最大威力でぶっ放したが…。その威力が俺の想像を遥かに超えていた。
地面は高熱でやかれガラス化し、火の壁に突撃したモンスターは一瞬で灰と化していた。
いやね、流石に威力が有り過ぎるだろ!? って思ったが、今はそれ所じゃない。
千匹以上となる軍団ランク10だが、どう見たって万は居るんじゃなかろうか?
俺の魔法で一瞬にして大量のモンスターがお陀仏したが。俺が左右に目をやると、俺の乗るマーガを避けて通るようにモンスターが走っている。
それも止めど無く流れる濁流のように、ルキリスの街を目指して突き進んでいる。
なので、俺はもう一度同じ攻撃魔法を行使する。今度は更に広範囲かつ持続時間も長くする。
その指向性を与えられた火属性の攻撃魔法は、俺の体内魔力をごっそりと奪う。体感で、残り3割程まで減った感覚が有る。
俺がその魔法を維持したのは約20分程だ、何時もなら何時間も維持できる筈だが…。
だが、俺がその魔法を行使した結果。辺りのモンスターは8割近くは殲滅出来ているようだった。
辺りには、モンスターの姿は無い。俺が討ち漏らした固体は、ルキリア王国軍や冒険者、俺の友達メンバーに任せよう。
そう思った瞬間、俺は今まで感じた事が無い危機感に苛まれてしまう。
背筋が凍るような、そんな感覚である。
その感覚の直ぐ後に、俺は世にも恐ろしいモノを見てしまった。
グウォン! と空を切る音と、ギャオオォォーーー! と、耳を劈く咆哮が聞こえ、俺の目の前に巨大な影が降臨した。
着地と同時に土煙をもうもうと巻き上げ、俺の視界を奪う。そして、大旋風が巻き起こる。
ブオオォォーーーーン! と、大きな風の音が聞こえ、辺りの土煙が一気に吹き飛ばされる。
すると、俺の目の前には。赤い鱗をその身に纏った巨大な爬虫類が現れた。
――ドラゴンだ。
しかも、そのドラゴンの特徴は、俺が幼少の頃から良く知っている、御伽噺に出てくるドラゴンとよく似ていた。
特徴として、額に赤の水晶が付いている。そしてその胸部には、紫、青、緑の水晶が埋まるように付いていた。俺の予想では魔結晶で間違いない。
御伽噺のドラゴンに付いている水晶は2個だった。だが、今俺の目の前に佇むドラゴンの水晶の数は4つである。
2倍だ…。間違いなく魔結晶であるだろうから、目の前のドラゴンはかなり多彩な魔法を行使するだろうと思われる。
相手はまだ動いていない…。小手調べに、軽く攻撃魔法を撃ってみる事にした。
俺が乗るマーガの前方から、雷属性の攻撃魔法を球体の状態にし撃ちだしてみた。
妖精結晶とマーガに流れる動力エネルギー、そして俺の体内魔力が合わさり、破壊的な威力になったその攻撃魔法がドラゴンを襲う。
その攻撃魔法がドラゴンに命中する寸前、ドラゴンの周りに障壁が張り巡らされるのが視認できた。
俺の雷属性の攻撃魔法は、その障壁に阻まれ掻き消されてしまう。
軽く撃ったとはいえ、かなりの威力であった筈だが、ドラゴンの障壁を破るまでには至らなかった。ドラゴンの障壁はかなりの強度を有している事が解った。
現段階のマーガには接近用の武器は装備されていない。寧ろ作っていなかったのだ。
武器の製作も同時進行しておけば良かったと、俺は少し後悔したが…。
そう考えていた時、ドラゴンに動きがあった。
そのドラゴンには、一対二枚の巨大な翼が有る。その左翼を起用に操り、その先端に付いている翼爪で、俺の乗るマーガ目掛けて刺突攻撃を繰り出してきた。
その巨体に似合わず素早い動きであった。俺はその翼爪を寸での所でバックステップで避ける。
ズゴォォォーーーン!
と、地面に突き刺さるその巨大な翼爪は、直撃を食らえばマーガ諸共俺を捻りつぶしていただろう。
マーガでの高速戦闘にまだ慣れていないのが非常に悔しい…。俺は再びドラゴンに目をやると、またしても同じ攻撃を繰り出してきた。
俺はその攻撃を先程と同じようにバックステップで回避する。
マーガをバックステップさせると、コックピットにもそれなりの揺れが生じる。
紋記号魔法で重力場を一定に出来ないものかと思ったが、今はそれどころではない。回避した直後に、またしても同じ攻撃を繰り出してきたのだ。
俺がバックステップで避ける度に、地面を振動させながら一歩ずつ俺の乗るマーガに近寄りながら…。
まるで、俺が必死に避ける様を見るのを楽しんでいるかのようだった。表情筋が有るかどうか分からないが、ドラゴンの顔には醜悪な笑みが浮かんでいるかのようでもあった。
この後もしばらく、俺の必死の回避運動が続いた。
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ダインがドラゴンと対峙した頃、ダインの友達メンバー9名は戦闘準備を完了し、ルキリスの街の南門から出発していた。
南門は今も、戦闘職に就いている人達でごった返している。その際に、フィリップが以上に強い気配を察知し、人の列の頭上を飛び越え、特別手形を衛兵に見せ、無理やり飛び出てきた状況である。
今現在は、その強い気配のする方角に向かって、身体強化を全員で行使し、高速移動をしている最中である。
残念ながらエドガーは身体強化を行使できないので、マークが背負っている状況である。
その道中にも、ダインが撃ち漏らしたモンスターの軍勢が押し寄せてきている。固体毎の単体ランクは4~6といったところである。
今の9名の実力ならば、ソロでも十分に固体毎に相手取れる事が可能である。しかも…。ほぼ一方的な状況で。
リディスは鋼鉄の長剣を振るい、単体ランク4のトロールの首を一刀両断する。続いて襲い掛かるトロールには、氷属性の魔法にて氷付けにしていく。それをシンシアは弓を用い、正確な射撃で急所から打ち砕いていく。更に迫るのは単体ランク4のレッサーオーガである。それをシンシアに対し今し方空いた右手に短剣を持ち、レッサーオーがの首筋へ向けて切り払う。レッサーオーガは突然の事に一瞬動きが止まる。そこにリディスが氷属性の攻撃魔法を槍の様な形に変え、レッサーオーガの心臓を射抜く。二人のコンビネーションは完成されていて、この後も2人1組でモンスターを駆逐していく。
マークはエドガーを背負っているにも関わらず、片手で長大な鋼鉄の大剣を振り回し、数体のモンスターを一気に巻き込み、薙ぎ倒している。彼の背中では、今にも泣きそうな顔をしたエドガーが必死の形相で捕まっているのが非常にシュールである。
ミーナの今日の気分は槍である。といっても、鏃が付いている物ではなく――突撃槍である。
身体強化と二重障壁を器用に行使し、迫り来るモンスターに突進を繰り出すその姿は、幼き鬼神の如きである。彼女も数体のモンスターを一気に薙ぎ倒していくのであった。
アイシャは、9名の為にサポートに徹している。特に、性質変化の魔法しか行使できないエドガーへの気配りは万全である。1年程前の出来事など、この状況では考えてはならない。その事をしっかりと弁えている彼女は、もう既に大人の精神を持っていると言っても過言ではないだろう。
ダストンは持ち前の身体強化特化の紫の魔結晶の効果を上手く活用し、その手に持つ鋼鉄の片手剣を振るう。まるで、分身しているかの如き速度で移動し、次々とモンスターの急所を攻撃している。
ゴードンは、身の丈の2倍程ある巨大な斧を振るい、迫りくるモンスターを一気に薙ぎ倒していく。気の抜けた、彼独特の語尾の上がる奇声を発しながら行われるそれは、一種異様な光景を醸し出している。
フィリップはマルナから教わった抜剣術を用い、一体一体を正確に無力化して行く。
9人の少年少女達の周りでも、高ランクの冒険者や、腕に自信の有るルキリア王国軍の兵士達も戦っている。
9人の少年少女達の動きは、そんな大人達から見ても異常に見えているのもまた事実である。
ある者はその戦闘を驚きの表情で見つめていたり、またある者は声援を送ったりであった。
そんな中、モンスターの一団をある程度始末した後。フィリップが感じた強い気配に疑問を持ったリディスが、身体強化を行使して走っているフィリップに問い掛ける。
「フィリップ。その強い気配ってどんな感じなの?」
リディスは心配そうな顔でそう言った。
フィリップは真剣な表情で答える。
「う~ん…。とても大きな魔物…? 人の気配じゃないね」
「まさか、ダイン君もその気配の近くに居るのかな…?」
フィリップの返しにそう答えたリディスの表情は暗かった。
リディスの直ぐ左隣を走っていたシンシアが、リディスの表情を見て、元気付ける為に話し掛ける。
「大丈夫だって! アイツの事だから、何時もみたいに冗談見ないな顔して戦ってるよ!」
シンシアがリディスにそう言うと、リディスの表情も少し和らいだ。
確かにダインならば、どんな状況でも飄々としているに違いない。リディスはそう思う事にした。
リディスは和らいだ表情を笑顔に変えて、シンシアに答える。
「そうね、ダイン君ならきっと…!」
彼女がそこまで言った時、地面が揺れる感じがした。それと同時に、マークが声を上げる。
「おい! アレはドラゴンじゃないのか!?」
マークがエドガーを背負ったままの状態で指差した方向を全員で見てみると、赤褐色の鱗を備えた、巨大なドラゴンの上半身が目に入った。
全員が驚愕の表情で絶句しながらそのドラゴンを見つめてしまう。
その時だ、フィリップがまたしても気配を察知する。
(ん!? 何かもの凄く大きな力をもう一つ感じる…)
フィリップがその気配を後方より感じ、視線を向けてみると…。
そこには白く輝く高速飛行物体が目に入った。その速度は軽く音速を超えていて、フィリップの動体視力をもってしてもはっきりとはみえなかったが…。
薄っすらと人の形であったようにも思えた。
(この事も皆さんに伝えた方が良さそうですね…)
彼がそこまで考えた時、ミーナが声を上げる。
「あーーー! あの白い光は何!?」
ミーナがそう言って、上空を指差すと同時に、白い飛行物体から謎の光弾が発射される。
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白い光の高速飛行物体から謎の光弾が発射されれるより少し前…。ある1人のエルフの男がこう言った。
「今度は人が化けたのか…? それにしても反応が大きいな…」
その男の吐きはある意味正しい、…だが、その真実を知る為には、ドラゴンを一度沈静化しなくてはならない。
その男は魔道具〔エナジーセンサー〕を使用している。
その男の体内魔力は膨大で、ダインすらも遥かに凌いでいる。
その男は、全身白を基調とした、豪華ではないが神秘的な鎧を身に纏っている。髪の色は白銀で、後頭部の当たりで大きく逆立っている。目付き切れ長で非常に鋭く、その瞳は水色をしている、エルフの男性である。
そのエルフの男を良く知らない者が目にしたのならこう言うだろう――〔白い勇者〕と…。
エルフの男性は今も尚、高速飛翔を続けている。
どうやって? ――エナジーフロート。ダインの知人達が見たならば、きっとそう言うだろう。
だがしかし、それはダインが勝手に名付けた名称であり、正式な呼び名ではない。
ならば、その正式名称は何なのか? それは…。
(妖精爺の特殊空間から急ぎ〔魔粒子収束飛行法〕にて駆けつけてみたが…。かなりのエネルギーを有しているようだな…。私の力だけでは完全に止めるのは難しいかも知れんな…。)
正式名称は〔魔粒子収束飛行法〕である。だがこの名称は、このエルフの男性と妖精しかしらないのだが…。
エルフの男性は思考する。高速飛翔にて接近しつつあるドラゴンの有しているエネルギー量は膨大である。
このエルフの男性の体内魔力は膨大だが、それでも完全にドラゴンを止める事が出来ないと感じたのである。
ならばどうすか…? その時、エルフの男性の目に、この時代には絶対に存在しない筈の兵器を目にする。
(!!? あれは! まさか、もう完成させたというのか!? あれ程の短期間で…。しかし、完全に完成している訳では無い様だな…。だが、これは好機かも知れん! ん!? しかも、乗っているのは黒の魔結晶を持つ者ではないか!)
エルフの男性は更に移動速度を上げ、更に、とある攻撃魔法を行使する。
エルフの男性の目の前に、膨大な量の魔粒子が収束を始める。それは一瞬の出来事である。
次の瞬間、エルフの男性が直径4メートル程の巨大な白い光の弾をドラゴンに向けて発射する。
その光の弾は、音速を超える速度でドラゴンの頭部に轟音と共に命中し、ドラゴンの体勢を崩す事に成功する。
だがしかし、それ程の威力が有るにも関わらず、ドラゴンを仕留めるには至らなかった。
エルフの男性は舌打ちをしそうになるが、理性でもってそれを制する。
エルフの男性から放たれた光弾によってドラゴンがよろめいている隙に、ダインの乗るマーガの頭部の目の前まで移動する。
そして唐突にダインに話し掛ける。
「中の操者は生きているか!? 私の名はノヴァ・ホワイト! ある使命を持つ者だ!」
そう、そのエルフの男性の名はノヴァ・ホワイト――このティーズに残る、数々の御伽噺や伝承…。そして、伝説に登場する白い勇者本人である。
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俺が4つの魔結晶をその身に宿すドラゴンと戦闘している最中の事である。
かなり長時間戦ったような気がするが、恐らくは数分程度しか経過していないのだろう。
息も上がり、肩で呼吸している程に疲弊していた。
その時だ、突然ドラゴンの頭部に強力な光弾? が着弾し、轟音と共に爆ぜるのが目に入った。
一体どんな馬鹿威力だよ…。と突っ込みを入れたかったが、そんな事よりも、誰がそんな威力攻撃魔法を行使したのだろうか? という疑問の方が勝った。
俺がそんな思考をしていると、余りの威力にドラゴンが怯み、距離を開ける最大のチャンスが到来する。
俺はその場から一旦遠ざかろうとしていたその時だ! 俺の乗るマーガの目の前に、全身白を基調とした、豪華ではないが神秘的な鎧を身に纏っていて、髪の色は白銀で、後頭部の当たりで大きく逆立ち、目付き切れ長で非常に鋭く、その瞳は水色をしているエルフの男性が俺に話し掛けてきた。
「中の操者は生きているか!? 私の名はノヴァ・ホワイト! ある使命を持つ者だ!」
一体誰だ? と言うのが、俺が最初に感じた心の叫びである。
しかもだ、使命を持つとか何とか言っている。
もしかしたらだが、先ほどの強力な光弾は、このノヴァ・ホワイトとか名乗ったエルフの男が繰り出したのかも知れない。
そうなるとだ、俺はこの戦いをこの男に擦り付ける事も可能だと思われる。
だがしかし、ここで逃げては男が廃るってもんである。なので、ここは共闘を申し込もうと、俺も紋記号魔法で作られた拡声器を用いこれに答える。
「大丈夫だ、まだ生きている! 俺の名はダイン・リヴォース! 先程の攻撃魔法による射撃はあなたが行ったのか?」
俺がそう答え、更に攻撃魔法による射撃? について聞いてみると、ノヴァ氏は腕組みをし、大きく頷いてくれた。
どうやら、先程の元気な塊みたいなのを飛ばしてくれたのはこの人で間違いないらしい。
そう思考していると、ノヴァ氏から返答があった。
「その機体はプロトタイプか? まだ細かい部分で不備があるようだが?」
確かにまだ調整は不完全だし、細かい所の不備は目立つだろう。
ん!? なんでこの人はこんなに詳しいんだ? 聞いてみるか…。
「あなたは何故そんなにマーガに詳しい? この機体はまだ未発表の筈だが?」
俺がそう言うと、ノヴァ氏は腕組みをしたまま、更にマーガに接近してきた。ていうかさ…。なんでエナジーフロートが使えてるの?
ん? 良~くノヴァ氏の全身を見てみると…。なんと! 魔粒子が白く輝いているではないか!!
と、いう事はだ。この人の魔結晶は白であるという事である。これも確認しようかと思ったが、ノヴァ氏から返答がくる。
「それについては後でゆっくりと説明してやろう。完全な状態で無いにしろ、その機体を私に貸してもらおう」
おいおい、いきなり貸せと言われてもね~。とも思ったが、マーガについてもある程度何故か知識が有るようである。
ここはノヴァ氏を信じて貸すことにしよう。俺の体内魔力も残り少ないしな。
「了解した! 機体を貸そう」
「うむ、協力に感謝する!」
俺とノヴァ氏は短いやり取りを済ませた後、俺はコックピットハッチを空け外に出る。
ドラゴンの方に目を向けると、先程の攻撃で、今も尚怯んだままの状態であった。
その後はノヴァ氏と軽く挨拶などを交わし、操縦方法について軽く説明を行った。
ノヴァ氏曰く「ほぉ…。オリジナルと殆ど変わらないようだな…。お前は本当にこの時代の人類か?」とか聞かれたが。俺は嘘八百を並べてテキトーに答えておいた。
オリジナルとか、この時代とか、本当に訳の分からない事を言っていったのが非常に気になるが、それも後で聞きまくれば良いだろう。
取り敢えず俺は念の為に、ノヴァ氏に妖精結晶も渡しておいた。その時ノヴァ氏は大きく頷き、そのままマーガの座席に座り、コックピットハッチを閉めた。
俺はノヴァ氏の乗るマーガから大きく距離を取る事にした。
その後、俺は信じられない光景を目にする事になったのだった。
白いあの人の正体も判明しましたが、ダイン達はまだ知りません。




