Aクラス
どうも、どこぞの委員長です。
前回は、Aクラスに入ったところで終わりましたね。
その続きです。
どうぞ!
Aクラスに入ると、そこには33人の生徒たちがいた。
そして俺たちを、拍手で迎えてくれた。
「みんなに新しい仲間を紹介しよう!神永悠樹君と神薙穂乃香さんだ!じゃあ、自己紹介をしてもらおう。」
そう言って先生は、俺たちに自己紹介をするように言ってきた。
「今日からこのクラスに入ることになった神永悠樹だ。がんばっていくから、これからよろしくたのむぜ。」
「今日からこのクラスに入ることになった神薙穂乃香です。私もがんばっていきますので、これからよろしくお願いします。」
「ありがとう。では、君たちの席は、あの一番後ろの二つが開いているから、そこに座ってくれ。」
そう言って先生は、教室の一番後ろにある二つの席を指さした。
俺たちは先生の言う通り、その席へ移動した。
「というわけで、今日からこのクラスは35人だ。みんな仲良くやっていってくれよ。とりあえずHRはこれで終わりだ。神永と神薙は私についてきてくれ。では、解散!」
解散の号令とともに、クラスメイト達は自由時間へ入った。
そして俺たちは、先生についてクラスを出た。
「君たちに話しておくことがある。少し時間をもらえるかな。」
「ああ、構わないぜ。」「はい、構いません。」
「ありがとう。では、こちらへ来てくれ。」
そう言って先生は、歩き出した。
先生についていくと、一つの部屋に案内された。
「まず、この学校に来た時点で、ファイントと戦うしかない。それでも、戦いたくないというのなら、裏方に回ってもらうことになる。君たちに、ファイントと戦う覚悟はあるかね?」
「もちろんだ。」「もちろんあります。」
「命の危険があるといってもかい?」
「ああ。」「はい。」
「それを聞いて安心したよ。では早速、サモンリングの使い方から説明しようか。」
「ちょっと待ってくれ。」
「何だね?」
「このサモンリングの使い方を教えてもらう前に、ファイントについて教えてもらえないか?」
「なぜだい?」
「ファイントについて詳しく知っておきたいからさ。そのほうが戦闘で役に立つ。」
「後で説明しようと思っていたんだがね。まあ、そこまで言うなら先に説明しようか。穂乃香さんもそれでいいかい?」
「ええ、構いません。」
「ありがとう先生、穂乃香。」
「まず、ファイントというのは、異次元からやってくる存在だ。そして、私たち武器召喚士以外には見ることができない。そのため、戦闘の時には{HLKバリア}というものを使って、ファイントと武器召喚士以外は入れない戦闘フィールドを展開する。その上で、ファイントとの戦闘が始まるんだ。もしそれがないと、普通の人たちには、武器を持って暴れまわっている危ない人たちの集団になってしまうからな。さらに、ファイントが攻撃して、町に被害が及んだときは自然現象としてとらえらることになる。いわゆる、地震や台風といったものだ。そして、形は一体一体違っている。そのため、攻撃パターンなどを読み取るのも一苦労なんだ。ざっとこんな感じだが、どうだろう。」
「なるほど。ありがとう。」
「先生、HLKバリアの範囲はどのくらいなんですか?」
「範囲か。範囲はざっと100m×100mってところかな。」
「結構狭いんですね。ということは慎重に動かないと、ファイントに追い詰められてしまいますね。」
「そうだな。だから訓練が必要なんだ。おっと、言い忘れるところだった。ファイントにはレベルがあって、ⅠからⅩで表される。もちろんⅩが一番強いが、Ⅹなんてめったに出るもんじゃない。普通なら強くてもⅥからⅦぐらいだ。まあ、それでも十分強いがな。」
「レベルか。レベルはどうやって計測するんだ?」
「それは、ここセントラル・バージスにあるコンピュータが計測する。今まで、間違った判定は出していない。」
「そうか。先に説明してくれてありがとう。」
「では、サモンリングの説明だな。では、サモンリングを出してくれ。」
そうして、ファイントの説明が終わり、サモンリングの説明になった。
そして、俺たちはサモンリングを取り出した。
「ではまず、サモンリングとは武器召喚士が、武器を召喚するために使う道具だ。C・B・Aのランクがあるのは知っているだろう。ランクで変わるのは、武器の性能だ。まずは、それを中指にはめてくれ。」
「こうか?」「これでいいですか?」
そう言って俺たちは、サモンリングを中指にはめた。
「ああ、それで構わない。そして、サモンリングにヴンダーを流し込んでくれ。感覚としては、自分の中にある力を中指に集める感じだ。」
「よし、こうか。」「こんな感じかな。」
「そして、こう言うんだ{アンヴォカシオン}。」
「アンヴォカシオン!」
俺たちは、二人そろってその言葉を言った。
すると、指輪が発光し、次の瞬間、俺たちの手には武器が握られていた。
「すっげぇ!」「これはすごいわね!」
「うまくいってほっとしたよ。説明はこんな感じでいいかな。何か質問があったらきくが、何かあるか?」
「先生、矢はどうやって出せばいいんでしょう?」
「矢は、弓を引くと自動的に生成されるから心配しなくて大丈夫だ。」
「そうなんですか。ありがとうございます。」
「では、私はすることがあるから、先に教室に戻っておいてくれ。」
「はい。」「わかりました。」
そう言って、俺たちは教室へと戻った。
教室へ戻ると、クラスメイトの一人が話しかけてきた。
「僕は、ライノ=セブンスワークっていうんだ。クラス委員長をやってる。神永君、神薙さん、まずは歓迎するよ、Aクラスへようこそ。これからお互い頑張っていこう。あと、僕のことはライノでいいよ。」
「ああ、よろしくライノ。俺のことも悠樹と呼んでくれ。」
「よろしくお願いします、ライノさん。私も穂乃香でいいですよ。」
「そうか、じゃあ悠樹、穂乃香さん、さっそくだけど、今日は朝から訓練所で訓練なんだ。ちょっとついてきてくれ。」
「おう。」「ええ。」
「おっと、ごめんちょっと待ってて。おーい、みんな今日は朝から訓練所だから、準備して訓練所に来てくれ。」
ライノはクラスのみんなに今日の朝のことを伝えたかったみたいだった。
「了解!」
「わかったわ。」
「わかった。」
クラスのみんなは、わかったということを伝えてきた。
「悠樹、穂乃香さん。サモンリングは持ってるよね。」
「ああ、大丈夫だ。」
「持ってるわ。」
「OK。じゃあ行こうか。」
そう言ってライノが歩き出したので、俺たちはそのあとをついていった。
ライノが案内してくれたのは、一つの建物だった。
「今日はここで、武器の召喚の訓練なんだ。どれだけ武器を速く出せるかは、とても重要だからね。」
「なるほど、そういう訓練もあるんだな。」
「ああ、速く武器を出せないと、ファイントにやられてしまう可能性が高くなるからね。そういえば聞いてなかったけど、二人の武器は何なんだい?」
「俺は、剣だな。」
「私は、弓よ。」
「剣と弓か。僕は、槍なんだよ。」
「へえ、槍とかもあるのか!」
「ああ、他にも銃とかいろいろあるよ。」
「そういえば、学長さんが言ってたんだけど、この学園最強の三人組ってどんな人たちなの?」
「ああ、その三人組はサモンリングなしで武器召喚を行えるんだ。そして、三人ともヴンダーの値が、とても高いんだ。さらに、レベルⅤぐらいまでなら、三人で倒せるほどの実力の持ち主だ。」
「レベルⅤっていうと、どのくらいの強さなんだ?」
「僕たちAクラスが全員で、何とか倒せるレベルだね。そういや、聞くのは失礼だとわかってるんだけど、君たちのヴンダーってどのくらいだったんだ?」
「ええと、そのだな、怒らないか?」
「別に怒ったりするつもりはないよ。」
「じゃあ、穂乃香先に言ってくれ。」
「えっ、私?ええと、その、学長は、あの三人と同じくらいって言ってたわ・・・」
「ウソだろ・・・」
「いいや、ほんとだ。そして、そのだな、俺は機械を壊しちまったんだ・・・」
「マジで・・・」
そういって、ライノは口を開けたままぽかんとしていた。
「おーいライノ、大丈夫か?」
そう言って俺は、ライノの顔の前で上下に手を振ってみた。
「大丈夫だ。だけど、君たちにそんなヴンダーがあったとは・・・」
「俺たちだってびっくりしてるんだぜ。」
「そりゃそうだろう。いきなりそんなこと言われたら、誰だって驚くさ。おっと、しゃべりすぎたね、そろそろ訓練が始まるから、こっちに来てくれ。」
「おう。」「ええ。」
そうして、俺たちの初めての訓練が始まるのだった。
はい。
今回も読んでいただきありがとうございます。
次回は、訓練からスタートしていきます。
では、次回もよければよろしくお願いします!