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武器召喚士  作者: どこぞの委員長
第一章~ファイント~
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ヴンダーストレングス

どうも、どこぞの委員長です。


前回は、学長室に入っていったところで終わりましたね。


では、その続きです。


どうぞ!

学長室に入ると、まず馬鹿でかい機械が目に入った。

そして、その横に椅子に座った学長がいた。


「よく来ましたね。悠樹君、穂乃香さん。」


そう言って学長は、椅子から立ち上がってこちらへやって来た。

そのとき俺は、違和感に気付いた。

そう、学長がどう見ても俺たちと同じくらいの年の女の子に見えたからだ。

それは穂乃香も同じだったらしく・・・


「失礼なことお聞きしますが、学長さんは同い年くらいですか?」

「私ですか?私は確かに16ですね。」

「えっ、16っていうと俺と同じ年ってことですよね。どうして学長なんてやってるんですか?」

「いろいろありましてね。まあ、その話はまた今度ということで・・・そこに機械があるでしょう。」

「はい。」「ええ。」

「その機械は、武器召喚士が武器を召喚するときに使う力{ヴンダーストレングス}私たちは略してヴンダーと呼んでいますが、その値を測定するものです。あと、別に敬語を使う必要はないですよ。」

「そうか。じゃあ、その値が高ければ何かいいことはあるのか?」

「値が高いと、そのぶん強力な武器を召喚することができます。」

「なら、その値が武器召喚士としての強さになるわけですね。」

「そうでもありません。なぜなら、強い武器があってもまともに戦えなければ、意味はないですからね。だから、別に値が低くてもがっかりしないでください。」

「わかりました。ですが、どうやってはかるんですか?」

「そのパネルに手をかざしてもらえれば、あとは勝手に機械が計測します。」

「ぶち壊れるってことはねえよな。」

「悠樹君は面白いことを言いますね。今、この学校にいる人で一番値が高い人の五十倍ははかれますよ。」

「そうか。それは失礼なことを言ってすまなかった。」

「先輩、私が先にやってもいい?」

「ああ、いいぜ。」

「ありがと。じゃあ先にやらせてもらうわね。」


そう言って穂乃香は、パネルの前へ歩いて行った。


「穂乃香さん、そこに手をかざしてください。」

「これでいいですか・・・」

「それで結構です。では計測します。」


学長がそう言うと、機械がうなりを上げ始めた。

そして測定値が出てきた。


「ふう、これで良かったのかしら。」

「そんな、まさか・・・」

「どうかしたのか。」

「穂乃香さんのヴンダーが、この学校一番の人の十倍ほどになっています。」

「マジか、穂乃香すげえじゃねえか。」

「ほんと?こんなことってあるのかしら。」

「起こった以上、信じるしかありません。穂乃香さん、あなたの武器はAランクに相当するでしょう。」

「なんだそのAランクってのは。」

「言い忘れていましたね。ここでは、武器にランクがあって、下からC・B・A・Sとあります。そのAランク級の武器を使うに値するということです。」

「ということは、私はみんなの力になれるってことですね!」

「まあ、そうなるでしょう。ちなみに今、Aランク級武器を使っているのは、三十人くらいですね。」

「すごいじゃないか穂乃香!」

「先輩、ありがとう。先輩もはかってきたら?」

「ああ。でもその前に、学長、この学校の一番の十倍でAランク級ってことはSランクは誰もいないのか?」

「いいえ、いますよ。この学校で最強の三人が。この三人においては武器召喚に必要な{サモンリング}を使わずに武器召喚ができるので、学内順位からは省かれています。しかし、そうですね、大体穂乃香さんと同じくらいのヴンダーだった気がします。」

「ということは、穂乃香はもしかしたらサモンリングを使わなくても、武器召喚できるかもしれないってことか?」

「あれは、特別中の特別な能力なのでわかりませんが、もしかしたらできるかもしれませんね。」

「そうか、ありがとな。」

「いえいえ。ということで、あなたもはかってください。」

「おう、わかった。じゃあ、穂乃香行ってくる!」

「ええ。なんかこう言うのも変だけど、がんばってね。」

「わかった。」


そう言って俺は、パネルまで行き手をかざした。


「それじゃあ計測します。」


その声と同時に、穂乃香の時のように機械が唸りだした。

そして・・・


                  ドカンッッ!!

そういう音がした。


「あ・・・」

「え・・・」

「ウソでしょう・・・」


俺たちは、この状況を理解するのに少し時間がかかった。


「悠樹君、あなたのヴンダーの値が・・・」

「値が?」

「大きすぎて、測定できませんでした・・・」

「マジで・・・」

「ほんとです。最低でもこの学校一番の五十倍はあります。そしてあの三人と比べても、一番になることは確実です。あの子たちでも、この機械は壊れませんでしたから。」


学長もあり得ないようだったが、一番びっくりしているのはおれだった。

だって、この学校一番の人の五十倍以上って・・・


「ま、まあ、二人ともお疲れ様でした。サモンリングを渡しますので、少し待っていてください。」

「はい。」「わかりました。」


そういって学長は後ろの部屋へはいって行った。


「先輩、どうするの?」

「なにを?」

「機械壊しちゃったじゃない。なんかすごい高そうだけど・・・」

「どうしよう。まさか壊れるとは思ってなかったからな・・・」

「とりあえず、私も一緒に謝るから、何とか許してもらいましょう。」

「そうだな。ありがとう穂乃香。」

「いいのよ。」


そんな話をしていると、学長が奥の部屋から出てきた。


「とりあえずこれが、あなたたちのサモンリングです。悠樹君が剣、穂乃香さんが弓ですね。」

「ありがとう。」「ありがとうございます。」

「使い方は、Aクラス担当の藤林先生から聞いてください。」

「わかった。」「わかりました。」

「では、あなた方の健闘を祈ります。」

「ちょっと待ってくれ。機械を壊してしまってすみませんでした。」

「すみませんでした。」


俺は、そう言って機械を壊したことを誤った。

正直、穂乃香が一緒に謝ってくれたのは心強かった。

そうして俺たちは、学長室から出た。

するとそこには、昼休みの時のあの人が立っていた。


「やあ、私が呼ばれたってことは、君たちはAクラスになったということだね。」

「ああ、そういうことだ。まさかあんたが、藤林先生だとは知らなかったけどな。」

「もう名前も聞いているのか。そうだ、私が君たちの担任の藤林だ。」

「先生だったんですね。この前は、失礼なことをしてすみませんでした。」

「いや、君が謝る必要はない。あの時は私も少し無茶をしたからね。ところで、君たちのヴンダーはどのくらいだったんだ?」

「ああ、学長によると、穂乃香はこの学校一番の人の十倍くらいらしい。」

「十倍っていうとあの三人ぐらいか。穂乃香さん、すごいじゃないか。」

「ありがとうございます。でも先輩は、力が大きすぎて、あの測定機壊しちゃいましたけどね。」

「測定器を壊しただと!そんな奴はこれまで見たことも聞いたこともない!本当なのか、悠樹君!」

「ああ、どうやら本当らしい。俺も、まさかぶち壊れるとは思ってなかったからな。」

「まあ、君たちの活躍には期待してるよ。ついてきたまえ、クラスに案内しよう。」


そういって、藤林先生は歩き出した。


「行こうか穂乃香。」

「そうね、行きましょうか。」


そう言って、俺たちは先生の後をついていった。


「そうそう、君たちが入るAクラスは君たちを入れて35人だ。みんな面白いやつだから、仲良くしてやってくれよ。」

「わかった。」「わかりました。」

「それを聞いて安心したよ。もうそろそろ着くから、もうちょっとだけついてきてくれ。」


そう言って先生は、また前を向いて歩き出した。


「そういえば穂乃香、武器に弓渡されてたけど、弓使ったことってあるのか?」

「先輩には言ってなかったっけ、私弓道部だったのよ。」

「マジで。じゃあ安心だな。」

「楽しそうなところ悪いが、着いたぞ。」


先生の前には、一つの扉があった。


「ここが、私の、そして今日から君たちが通うことになるAクラスだ!」


そう言うと先生は、教室の扉を開いた。


「さあ、来たまえ。」


その言葉に従い、俺たちはAクラスへと足を踏み入れた。

はい。


今回も読んでいただきありがとうございます。


次回は、Aクラスで自己紹介でもしようかなと思っています。(変更するかもしれません・・・)


次回もよければよろしくお願いします!

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