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放火  作者: 聞池 該


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6/6

ほうか!

 寒い夜だった。


 雪は降っておらず、空気は極限までに乾いていた。


 男が手に持っていた新聞紙にライターで火をつけると、それはあっという間に紅蓮の炎へと育った。


 丸海マルウミ出版社の玄関先に灯油をぶち撒くと、男は火のついたそれを、前へ投げた。


「カネなんてどーでもいいんだよ!」

 炎が玄関のガラス扉を叩く。

「あれは俺が書いたものだということを! 世間に公表しろ!」


 すぐ横の非常用扉が開き、中から警備員が飛び出してきたのを見ると、男はそちらへ灯油をぶっかけた。

 あっという間に炎ダルマになった警備員の横をすり抜けて、男が建物内へと侵入する。


 野次馬たちが何事かと集まってきた時には、ビルの一階は既に赤々とした炎に包まれていた。


「うあー……」

 母親と一緒にやってきた五歳の女の子が、嬉しそうに笑った。

「あったかいねぇ! おかーさん、あったかいよ!」


 ビルの中からは、男の最期の声が、しばらくの間、聞こえていた。


「ハハハハハ! 燃えろ! 燃えろ! 俺を認めない世界など、跡形もなく燃えちまえ!」





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― 新着の感想 ―
完結おめでとうございます。 タイトルからして、この作品自体が炎上狙いだったりしますか……?(なんてこわい)  ならば、ひどいの伝道師として燃料を足そう!  灯油は予熱しないと引火しない(引火点約4…
ああ、やっぱり……………(゜o゜; あのヤバい事件を彷彿とさせる話の流れだけど、大丈夫かな? 違うのは盗作が実際に行われている点と呪いか。
 微妙に予想とは違いましたがやはりタイトルの通りのオチ。見事な回収ですね。  いろんな面で残念な主人公と、傍観する物事を理解しない子どもの笑みとの対比がまたなんとも言えません。  ここでは書かれていま…
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