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詩全集2

くつぅ

作者: 那須茄子

ちりぢりに

ほつれた靴紐は

何かの拍子に

緩んだ

なってしまっていた


大切だった

これまで貰ってきた

どの贈り物よりも

(ステキ)優し(あたたか)

伝えたかったことが

そのままあらわれているよう


あれだけ

磨いた汚れも

月日が経つごとに

頑固になって

革に染み入る

斑点がこの胸をただ透かす


懐かしさがふとくる

あれは雪のなかだったかな

わずかしか積もらなかった鼠色の道路を見て

なにを思ったのか

真新しい革靴で底が擦り切れるまで

スキップをしていた

もう怒られることを覚悟していて

だからその分

思いっきりもよかった

 

大切だった 

本当にそうだった


これまで貰ってきた

どの贈り物よりも

(ステキ)優し(あたたか)

伝えたかったことが

そのままあらわれているよう

 

なってしまっていた

傷付けやすいから

ずっと履いていた

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