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勘違い魔王のVRMMO征服記  作者: 愛良夜
第一章 アズガルド大陸
7/227

ついにLv100突破です

***


冥王、万物死後の終着点である冥府の支配者の一人。

冥帝の加護を受けた実力者だけが冠せる、地獄使者と肩を並べられる人外への名誉。

現プレイヤーの中で、冥帝の加護を受けたのはクロウたった一人。

身に冥王の名誉を受けると言う事は、冥府の力と恩恵を行使できると言う事。


***


ベルガの街から南に3つの都市を超えた場所、サーレロと言う街の近くに新しくレベリング用の魔塔ができたとネットで話題になっていた。Lv50を超えてから必要な経験値が右肩上がりに増えていき、数レベル上げるだけでも数週間かかる。そろそろ普通のモンスターを倒したり一人でダンジョン踏破でのレベル上げに限界を感じていた。


「行くか」


サーレロまでの護衛任務を受け、偽造魔法で再び顔を変えて、馬車に乗って風を感じる。今まで追われるようにレベル上げに勤しんでいたが、たまにはゆっくり馬車に揺られるのも悪くないと思った。

そういえば冥王になってから、召喚獣たちも強くなっていた。スケルトンたちも心なしか骨太になって名前も変わって、今まで細々と参加していたイベント戦やワールドボスにも大手を振って参加できそうだ。


「ん?クラスアップ?」


ベルガから遠く離れた長閑な牧草地帯を横目に、召喚獣一覧に新しく<進化(クラスアップ)>のボタンが出現していた。以前召喚したスケルトンたちだけではなく、召喚した事のない召喚獣たちも進化できるようになっていた。条件はさまざまで、業が100以上、レベルが50以上、NPC込みでPvPをしたことがある、特定の加護を持っているなど、特殊なものも多くあったが、運よく9割は進化(クラスアップ)できた。それと同時に自身のレベルもいくつか上がり、気持ちは村で馳走になったじゃがバタくらいホクホクだった。そんな感じで数日経つと、サーレロの街の詰所までたどり着いた。依頼主と一緒にギルド証を提示すると、特に問題なく街に入る事が出来た。


***


魔塔、魔物がひしめく塔の形をしたダンジョン。層が多ければ多いほど古い塔である事を指し、高ければ高いほど強力なモンスターが出現する。だが、一定層ごとに潤沢な報酬も存在し、その報酬目当てに数多くの冒険者やプレイヤーが訪れる。


***


サーレロのギルドに登録し、手ごろな依頼を受けると、まずは武器屋装備屋宿屋などの必要な場所を手早く回ると、早速、目下レベリングに一番良いと言う<サーレロ魔塔>に向かった。


魔塔の入り口付近は既に無数の冒険者とプレイヤーでひしめいており、なんとなく()()が走ったので少し時間を置いてからまた来ることにした。


夜が更けた頃、クロウは再び魔塔の入り口に立っていた。今回は誰もおらず、すんなり入る事が出来た。

「召喚:<不死(ノーライフ)兵士(ソルジャー)>、<不死(ノーライフ)将軍(ジェネラル)>、<不死(ノーライフ)刈り(リーパー)>」


スケルトン達が上位種に進化し、冥王配下の不死種になった。不死種は冥府や地獄に生きる種族で、通常の方法ではいかなる手段を持っても殺す事が出来ない。不死種を消滅させるには、天使と神に祝福された存在の<神聖魔法>や<大司祭>、<大天使>以上の存在に祝福された武器や聖水しか通用しない。もちろんそんな神聖な存在が魔塔の内部に出現するわけもなく、そこはクロウが召喚獣たちに皆殺しの指示を出してからは、魔塔内部はモンスターの悲鳴で阿鼻叫喚の地獄絵図になっていた。

日が昇る頃、クロウはホクホクの気持ちで魔塔から出てきた。なぜなら無事にクロウはLv100を突破したからだ。塔自体は50層しかないが、なんと最上階まで登りきるごとに報酬としてLvが10上がるのだ。だがそれもLv100までの様で、100を超えてからその報酬は無くなった。


「こんばんわ~❤」


当然のようにメルティがやってきた。宿屋に入ってメルティがすぐに出現し、クロウは装備を解除する間もなく、彼女の投げキッスによってに失神した。


「まずはLv100突破おめでとうございます!」

「ちょっと待ってくれ」

「はい?」


知らぬ間に勝手に人のステータス画面を開き、何やら物騒に勝手に人のステータスをいじり倒しているメルティを制止する。


「何をしてるの?」

「<存在進化(クラスアップ)>ですわ❤」

「誰の?」

「クロウ様の」

「俺もできるの!?」

「ええ、Lv100を超えましたから」

「Lv100を超えれば誰でもできるのそれ?」

「さぁ?ですが冥府に名を連ねる方々はみなそうでした」

「そうなんだ...」


いい加減メルティに好き放題されるのもどうかと思うが、ナビゲーター妖精の様なものだし、今のところ何かそんがあるわけでもないので横で見てることにした。数分後、メルティの「できました~❤」の声でもう色々と今後について考えていた思考を引き戻された。


---

名前:クロウ

メイン職業:冥帝の後継者

サブ職業:六王の支配者

<ステータス>

Lv.103

HP:6900

MP:8900

筋力:3560

体力:4000

敏捷:3950

精神:5400

堅剛:4860

知力:7980

<加護>

死神の認可

六王の服従

獄帝の盟友

冥帝の後継者

魔王の認可

魔神の盟友

悪神の認可

偽神の認可

機神の認可

堕神の認可

<呪い/祝福>

死神の祝福:即死系魔法、スキル、存在の成功確率が大幅に上昇する。自身は完全に近い不死を得る

獄帝の祝福:地獄系統の召喚獣や召喚物がさらに強化される。聖火と神聖な存在への特効を得る。

六王の祝福:天道六道からの処罰が無くなる。自身以外の業を自由に変化させられる。

冥帝の祝福:冥府系統の召喚獣や召喚物がさらに強化される。聖火と神聖な存在への特効を得る。

魔王の祝福:知力と魔力が大幅に上昇する。魔法、魔導の使用規制が全て撤廃される。

魔神の祝福:知力と魔力がさらに大幅に上昇する。全知の書(アカシックレコード)へのアクセス権を得る

悪神の祝福:業が999になる。業が減らない。周囲に存在するあらゆる存在の幸運が低下する。

偽神の祝福:あらゆる者、物を偽造できる

機神の祝福:古代の機械(アーティファクト)の最高権限者になる

堕神の祝福:堕落系統の召喚獣や召喚物がさらに強化される。神聖な存在から非常に魅力的に映る

---


「スキルは?」

「使えるものはご自由に使用できますわ?」

「魔法は?」

「あらゆる魔法が使えるはずですわ?」

「呪いは?」

「それにつきましては、冥府と地獄の皆さま方より言伝を預かっています。こほん。皆、口をそろえて、冥府と地獄でクロウ様のお越しをお待ちしているそうです」

「あっはい」


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