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勘違い魔王のVRMMO征服記  作者: 愛良夜
学園都市ロゼ編
160/227

新大陸への準備

「さて、行くか」


翌朝、プレイヤーチートでもあるメニューの<作成>機能を使って色々な武器と装備を一括制作する。うーん強さは頑張って補助アイテムや高級素材を使っても星8か9、少し自分で手を加えれば10にたどり着けるけど、完全に1から機材等を揃えて手作りしないと星10を超える測定不能や成長型のような特殊型は作れないようだ。まあ大丈夫だろう。向こうに行ってもし自分と同じくらいの強さのプレイヤーが出たらその時は現代技術をふんだんに使用した現代武器は作れないけど、古式鋳造炉や鍛冶工房で古代の強力な武器は打てるだろう。


「あっ、そうだ」


出かける前にNPCから大量の食材を買っておこう。


「いらっしゃませー」


公式運営の無限購入ができるショップへ向かう。まずは食材エリアで塩、肉、米、芋、唐辛子など数多くの食料を購入する。これらの食材は調理しなければ特殊効果を得られないし、値段も高め。ほぼ同値段なら数多い特殊効果が期待出来て素早く食べられる固形食の方が広まるのも無理はない。だがNPC達が固形食を嫌っているのはリリィやセシリア達がクロウの料理を食べる様から分かる。


「次は....」


クロウはペットエリアに行く。いわゆるゲーム内で車代わりに乗りこなせるMMOあるあるな馬や虎、象に獣などなど、数多くの騎乗物だ。エフェクトのかかった特殊な騎乗獣は物凄く高価だが、普通の馬はさほど高くない。現実との貨幣相互為替が実現した今、クロウはゲーム内の自分の所持金を全て現実貨幣に交換すればそれだけで億万長者になれるが、クロウは以前に海外出張をした際に、新しく設立した国内外通用の口座にあえて一部だけを生活の保障として十分な分だけ現実貨幣に換金し、残った分はゲーム内に残したまま、国内の通帳には自分の生活に困らないだけの分を資産と金を通帳に保っている。


「この馬を雄雌共に5万頭、この虎も雌雄共に2万頭.....これもいいな」


馬にもいくつもの品種があり、鉄雲屠が乗っているような巨大な黒馬や強靭で持久力のある白馬、榛国が新大陸を統一する前の、西域の蛮族達が乗っていた赤馬や灰馬などなど、無数の馬が売られていた。クロウはそれらの馬を問答無用で購入していく。クロウ傘下の企業収入や数多くの利権で未だに毎日膨大な資金が入ってくる。それらに加えて他惑星を開拓しているベルアルを始めとした北星領の数多くの利権から得られる資金もクロウのポケットマニーとして流れ込んでくる。こうした数えきれないほどの莫大な資金がクロウに延々と流れてくるため、もはや彼のMP量と同じくらい底なしの資金をクロウは有していた。


「次は家畜も買っておくか」


豚、牛、羊、ロバ、鹿などなど、温厚で肉が取れるなら何でも雌雄共に買っていく。その他にも自分の部屋に戻ったクロウは自分の鎖を全て解除して、<賢者の英石>を取り出してほぼ無限ともいえる量の鉱石を作り出してアイテムボックスに入れておく。


それらの準備ができる頃には既に夜になっていた。だけどまあクロウは気にせずに支度を終え、そのままロゼの街の中央ポータルから新大陸へ向かった。


***


榛国大統一から22年、温厚な国策を行使していた榛国は各地で旧国復古を掲げる義勇軍とそれを支持する諸国の富豪や名家が莫大な富と兵力を握り、それに反榛国を始めとする武装蜂起が始まる。北星領の他惑星開拓のためにもともとベルアル傘下だった多くの大臣は召還され、国父も有能な人材も無い榛国にそれらの反旗を翻した諸国を全て鎮圧する力もなく、さらにはアベリーとナベリーの急死と、常勝将軍等の名将も戦場の怪我による病死や老衰より、プレイヤーと言う国父には及ばないものの、NPCからしたらチートさながらの能力を持った人物も多くやってきた事により、新大陸は無数の小国家に分裂していた。現地のNPC、いわゆる原住民からしたらたまったもんじゃないが、プレイヤーからしたらそれは非常に望ましい状況であった。争いがあれば利権が生まれる。無数の金銀財宝を追い求め、既に数多くのプレイヤーが群雄割拠のこの大陸で活躍していた。ある者は傭兵団を設立し、金さえ得られればどんな戦場だろうと赴き、ある者は暗殺組織を立ち上げ、月に7度も国の主を変えさせ、ある者は学び舎を築き、山の奥深くにて不出世の天才を育て上げている。そんな動乱の新大陸へ、クロウが再び戻ってくる。絶大な権力と武力を持つ彼が一体何を成すのか、はたして再びこの動乱の世の中を統一するのか、それとも自由な旅人として諸国を巡って遊ぶのか.....はたして彼はこの動乱を終わらせる終止符となるのか、はたまた火に油を注ぐ存在となるのか.....


***

と言う事で、これからは諸国動乱編、始まります。

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