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勘違い魔王のVRMMO征服記  作者: 愛良夜
第一章 アズガルド大陸
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領地整備完成です

西部前線大勝利から数日、クロウの未開拓雪原はだいぶ順調に開拓できていた。中央のクロウ居城は本当にベルアルの宮殿以上に豪華な宮殿になった。ただ、色合いとか基調が完全にRPGによくある魔王城になってしまった。スケルトン・ビルダー達に尋ねると、どうやら魔帝モードの時に()()()()()みたいで、こうなってしまったのだとか。まあ誰もこんな僻地来ないだろうし、特に問題ないだろう。中央の宮殿、そしてその周りを居住区としてレンガと木で出来た温かい一般民家だ。最低でも二階建てになっており、宮殿の近くの家は3階、4階となっている。全ての一般家屋は二重窓や斜屋根など、大雪対策もばっちり施してある。中央の宮殿、居住区からさらに外に行くと、いろいろな経済特区と呼ぶにふさわしい開発区が並んでいた。


農業区は魔法で室内農業区と室外大規模農業区で分け、室外大規模農業区は冬は寒冷に強い農作物を育て、春先から大量に収穫できるキャベツや米などを育てていく。室内農業区では、温度差に敏感な果物や、高級作物を目標にする害虫を自己吸収できる特殊な鉱石と室温を自動で調節する魔法で一定に保ち、フルーツなど高価な果物も栽培している。その他にも、綿など商業用の畑も用意してあり、新しい領民のための準備はばっちりだ。


農業区の近くには貯蔵区があり、ここは資源や食料を保管する場所だ。全部クロウのアイテムボックスに入れるという手段もあるが、それでは領民達にここに愛着を持ってもらえないと思ったので、あえて作った。戸籍登録した領民だけが近づけるように強力な防壁魔法や防衛ゴーレム、さらには夜盗防止のアサシン・ゴーントなど、セキュリティは完璧だ。


貯蔵区の下は生産区で、ここには一流の鍛冶工房や薬品工房、軽工業用大型工場に重工業用の工場もしっかりと立てている。しかも空間魔法をこれらの工房、工場に付与しており、生産ライン1ラインが限界の工場でも実際に内部に入ってみれば数百ライン並ぶほどの広さを確保して言える。だが空間認知のずれは尋常じゃないほどの頭痛をもたらすので、ここは簡単作業のできる低位のスケルトン達に軽、重工業用の工場労働者にすることにした。


生産区の横は福祉区で、ここには病院や福祉施設を多く建設した。特に病院は巨大にし、全北部領民が負傷したとしても3か月住み込みで治療できるほど大きくした。そんなクロウ第一病院には堕ちた聖女やパペットマスター、スケルトン・ハーブリストに悪夢喰らいなど、見た目は恐ろしいが医者の腕前は大陸一だ。


福祉区の横は学園区だ。学園区はクロウは全知の書(アカシックレコード)で知った知識の全てが写本としておいてある巨大な図書館があり、その巨大な図書館の近くに魔法学園、武術学園、特技学園など、さまざまな学習施設がそびえたっている。まだ誰もいないが、それぞれの学園には巨大な寮もあり、それぞれの学園に所属する生徒はその学園の特徴そのままの寮に非常に安く住める。もちろん寮は現代人のクロウの基準で作られており、西部王国の魔法学園よりさらに数千年先を行く施設と学習環境だ。


そして領地中に広がる歩道は綺麗な石畳で、石一つ一つに雪が解けるだけの火属性を付与していある。

また下水道や上水道、街灯なども完璧に設置してある。これらの他にも小さくいろいろな区があるが長すぎるので割愛、そんな感じでクロウの領地は完成した。領地が完成した報告をするために北王宮殿にやってきた。


「べルアル殿に会いたい」

「国王はただいま他国との使者と謁見中です、少しお待ちくだ」

「その声、クロウ殿か、入れ」

「どうぞ」


謁見の間に入ると、なにやら緑色の礼服を着た中年の男が立っていた。どうやら西部王国の貴族の第二王子だかなんだかで、北王に魔導砲を返してもらう交渉に来たらしい。最初は平和に交渉していたのに、気が付いたらベルアルを口説き始め、終いには「僕と結婚しなかったら北王民をすべて殺す」などと頭の悪いことを言い始めた。ベルアルとの条約には政治については明記していなかったが、こういう時は関わらないのが得策だと経験が言っているので、大人しく隅で聞いていることにした。その第二王子は色々とガヤガヤ申し立てているが、鹵獲した武器を返す道理などなく、ベルアルは早々に王子を帰らせた。ていうか戦争時によく敵国に王子を派遣したな。第二王子とは言え殺されても文句言えないぞ。まあそれほど魔導砲は重要なのだろう。


その後、いつも通りベルアルに鉱石や木材などをアイテムバッグに入れて渡すと、領地が完成したから今度遊びに来てくれ。それとこれからはさまざまな魔道具や魔法兵器も作れるようになったので、欲しいのがあったら教えてくれと言っておいた。それを聞いたベルアルは目を輝かせ、「魔導砲のような切り札的兵器は作れるか」と聞かれた。作れるというと、早速いくつか作ってくれ!頼む!と言われた。


そうして暫くベルアルや現在の兵器省、財務省の官僚たちといろいろ話し合い、今後の方針は決まった

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