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狩人の冒険  作者: 德永
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悪夢からの目覚め そして…

飛び起きた、なんだ今の夢は?これまで見た夢の中でもあり得ないくらいに現実味があった。夢なのに痛みもあった。あり得ない。

手で自分顔を触ってみた。汗だくだ、訳が分からない。生きている事に安心するこの感覚。本当に訳がわからない。


起きた時間が気になり、窓から外を見てみた。真っ暗だ。もう一度寝ようにも寝つけない。今の夢の続きを見るのが怖いからかもしれない。

夢から覚めた時から"自分が自分じゃ無い様な感覚"に襲われている。自分は自分だと言い聞かせる。そうしないとどうにかなりそうだからだ。


あれから少し時間が経った。今日は一人で寝るのは無理そうだ…いや、絶対無理だと感じた。こうなったらもう…





ガチャりと扉をあけ部屋の中を覗いた。そうしたら…


「おい、まだ起きていたのか?」


親父に声をかけられた。そして親父はこっちに来て俺を抱き上げた。


「震えてるぞ?大丈夫か?怖い夢でも見ちまったのか?」

「…うん」


親父にはいつも考えてる事が読まれてるような気がする。


「それで一緒に寝て欲しいって事か?しょうがないな…」

「…ありがとう」


そのまま俺は親父の布団の中に潜り込んだ。潜り込んだら親父に頭を撫でられて


「大丈夫だ、心配するな。俺は居なくなったりしねぇさ…」


俺はその言葉に安心したのか、そのあとすぐに寝てしまった。




次の日、朝起きたら".自分が自分じゃ無い様な感覚"

は無くなっていた。それと同時にとっくに朝食の時間が過ぎている事を悟った。

親父の部屋には時計がある。その時刻をみたら10時47分。昼近くまで寝ていたのだ。

寝坊した事に落ち込んでいると扉が開き、親父が入ってきた。そして


「おいおい、今日の主役が寝坊ってのはどうかと思うぞ」

「へ?俺が主役?」


俺が?主役?今日なにかあったかな…?まだ未熟だから狩りには連れていってもらえないし…


「その"俺"って言い方は辞めろと何度言えば良いんだ…お前は女の子なんだぞ…それに自分の誕生日を忘れるとは…」

「あっ…」


そう、今日は…俺の誕生日だった。



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