プロローグ 最後の抵抗
はい…德永です。
1作目が途中ですがもう1作目をやろうと思いました()更新頻度はマイペースなのでご容赦ください…
あとこれはマジでプロローグです。異世界要素は次回からという事で…
西暦2135年、奴らは前触れも無く現れ地球の侵略を始めた。各国の政府は話し合いの結果敵性生物を「レプティアス」と呼称、連合軍を結成し抵抗を始めた。
…が上手くはいかなかった。3か月も立たない内に連合軍中国支部が壊滅、10か月後には英国が陥落、1年後には人類は半数を切っていた。
だが連合軍は戦時中に対地球外生命体駆逐用人型駆動兵器「アトラス」シリーズを開発、しかしこれでも人類は敵の猛攻には耐えきれ無かった。
そしてレプティアスはダメ押しとばかりに歩兵部隊を投入、一部でらアトラスとレプティアスが大半をしめる、まさに巨人達の戦場といえる戦場もあったようだ。
そしてレプティアスが放った生物兵器達は独自に巣を形成、世界各地で巣を破壊する為の作戦が行われた。その際に俺は利き目である右目を失った。
それでも敵の攻撃は更に激しくなった。敵は最低でも全高30mもの巨体を誇る宇宙生物を投入、たった1匹を撃滅するために1個大隊が犠牲になるほどの戦闘能力をもつこの生物は「グラップル・レックス」と呼称された。俺自身もグラップル・レックス駆逐作戦に関わった事はあるがあれは正真正銘の化け物だった。
レプティアスとの戦争が始まって2年と7か月。連合軍のほぼ全ての支部は壊滅し残るは日本支部とアメリカ支部、ロシア支部のみだった。
残存した連合軍はレプティアスの母船と思われる空中要塞「フォートレスシップ」に一矢報いる為にアトラスシリーズの最新型タイプXと歩兵用高出力ブラスターの開発に着手、歩兵用高出力ブラスターはAR型の「devil」、LMG型の「hell」、レーザーカノン型の「heaven」の3種が製造され、アトラスTYPE-Xは拠点防衛型、攻撃型合わせて30機が建造された。
余談だが、ハンドガンタイプの試作ブラスター「Brad eagle」が6挺のみ製造され、その内の1挺は俺が所持していたのは誰にも知られていなかった。
西暦2138年、9月。フォートレスシップに一矢報いるための作戦「カミカゼ」が開始された。俺はAR型のdevilを運用する部隊「シグマチーム」に配属された。
作戦エリアに移動中の兵員輸送車の中で俺は戦友の1人にこう聞かれた。「もしフォートレスシップを墜とす事に成功し、レプティアス共を撃退できたらどうするか?」と
俺は「息子と嫁さんと俺で遊園地にでも行きたいよ」と答えた。戦友は「おいおい、そういうのは縁起が悪いぜ?」と笑いながら返してきた。
その時演説が始まった。
『我々は戦ってきた、家族の為、友の為、祖国の為。
理由は様々だ、が今やほぼ全ての人々は疲弊し、生きる事に絶望している者もいるだろう。だが我々が生きている限り、奴らに好き勝手はさせない!我々人類を甘くみていた事を奴らに後悔させてやれ!これまでに散って行った全ての人々の怨みをぶつけ、そして我々人類の底力を見せてやれ!
それでは諸君、幸運を祈る!』
演説から十数分後、作戦が始まった。フォートレスシップの下部に搭載されている無数の砲台から激しい砲撃が放たれていた。
まさに地獄だった。だが「devil」を運用するシグマチーム、「hell」を運用するデルタチーム、「heaven」を運用するイオタチームは死傷者は0だった。
だが他の部隊の損害は激しかった。
『こちらソルジャー4-1!半数がやられた!援軍を…っ!避けろ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!』
『こちらソルジャー6…負傷者多数!もう持ち堪えられない!』
『こちらスティング1!随伴していたチームが壊滅した!援軍を要請する!』
砲台を墜とそうにも砲撃が激しすぎ、反撃さえも難しい状況だった。
『よし!砲台を1つ墜とした!砲台なら通常の武器でも墜とせるぞ!撃てぇー!』
『本当だ!俺達の武器でも砲台なら墜とせる!よし、やってやるぞ!』
『攻撃が激しいところに展開している部隊は建物を盾にしろ!そして隙をみて砲台を破壊しろ!』
優勢だと思われたその時、ある物が起動した
『っ!あれを見ろ!巨大砲台が起動したぞ!』
『正面の部隊は退避しろーっ!』
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!』
『ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!』
『正面に展開していたソルジャー8-3とソルジャー8-4が全滅したぞ!』
『こちら本部!巨大砲台が起動した!虎の子の部隊を投入する!現在戦闘中の部隊は砲台の動きをよく見て砲撃を回避せよ!』
俺達の出番がやっと来たようだ。俺達の武器はあの砲台を破壊する為に製造されたからな。
「各隊前進!射程距離内に入り次第、巨大砲台に攻撃を開始しろ!」
「「sir!Yes sir!」」
各部隊による攻撃が巨大砲台に直撃した。
『巨大砲台に損傷を確認!』
『良いぞ!攻撃を続けろ!』
俺達は巨大砲台を撃ち続けた。そして…
『巨大砲台沈黙!』
『やったぞ!』
『俺達は…人類は勝ったんだ!』
『…いや待て!アレを見ろ!うわぁぁぁ!』
『新しい砲台だぁ!』
『くっ…各員、応戦せよ!新型砲台を破壊するんだ!』
フォートレスシップは新型の砲台を展開、虎の子部隊と呼ばれた俺達にも被害が出始めた。
「がぁ!負傷した…っ!」
「くそッ!最初よりも攻撃が激しすぎるっ!」
「プラズマ弾も混ざってるぞ!建物が破壊されて盾にできない!」
砲撃が激しすぎる…ここまでか…ん?アレは?
「本部!本部!巨大砲台があった場所に何か光が見えた!分析を頼む!っ!クソっ!」
『なんだと!?よし、すぐに解析するんだ!』
伝えたは良いもののどうする事もできない…くそッ何か手段は…!
『解析結果です!あの部分は敵船の動力部と直結している可能性があります!攻撃してください!』
『各員!聞いた通りだ!あの光の部分を攻撃しろ!』
そう言われたって隙がないんだよ!クソ!ん?今なら…そこだっ!
『敵船に損傷を確認!』
『各員!あの部分を攻撃しろ!墜とせるぞ!」
その後は全ての部隊が砲台を壊しつつ動力部と思われる部分に攻撃を始めた。だがそれでも被害は増えていき…
『グッ…こちらアトラス4。脚部をやられた!』
『何!?ソルジャー5-7!アトラス4の救援へ迎え!』
『了解!貴重な戦力だ!守り切るぞ!』
『 sir ! Yes sir!』
『こちらスティング8!救援を…救援をたの…うわぁぁぁぁぁっ!』
『スティング8!?応答しろ!スティング8!』
既に退却している部隊も多く、戦況は絶望的だった。その時…
「.ぐぁ!?」
「おい!大丈夫か!?」
「結城がやられたぞ!」
やら…れ…た…心臓を撃ち抜かれた…だが一矢…報いてやる…っ!
おれは照準を定めてトリガーを引いた。
『フォートレスシップ大破を確認!墜落します!』
『総員離れろ!急げ!』
どうやら…行った報えた様だ…
「おい!結城!しっかりしろ!おい!」
あぁ…誰かが俺を呼ぶ声が聞こえる…だが俺は眠いんだ…寝させて…く……れ…………
この瞬間、シグマチームの結城竜也の戦死が確認された。