これって現実?幻覚?混同しているわたし
こんばんは。
新作の小説です。タイトルは「これって現実?幻覚?混同しているわたし」です。良かったら読んでみてください。
わたしは…どこにもいる普通の女子高校生。
ブスすぎもなく、美人すぎもなく、普通の女子である。
しかし…わたしは普通の女子ではない。
なぜ普通の女子ではないかのは…二つの理由がある。
一つ目は、両親に虐待されている。
覚えてないけど、わたしが5歳頃、父親が不倫した。不倫を発覚したために、両親は大喧嘩をした。
なかなか揉め事を抑えることができなくて、数が月後に離婚してしまった。
わたしは母親と一緒に暮らし、女手一人で育てもらった。
しかし、母親は不倫、離婚など様々な原因で情緒が不安定になった。
具体的な虐待とは、ご飯を食べさせてもらえなかった。時々、大きな声を叫んだり、暴れたりする時があった。
何の掃除もせずにゴミが溜まり、ゴミ屋敷になってしまった。ネズミとゴキブリと一緒に暮らす日々が続いた。
半年後、児童相談保護の職員に母親に引き離されて、児童保護施設で暮らし始めた。
現在は、別の家族と一緒に暮らしている。
二つ目は…信じられないと思うけど、誰かの男子が私に尾行している。
初めて気づいたのは、わたしが6歳の頃から尾行された。しかし、私から離れることもなくずっと纏っている。まるでストーカーのようだ。
わたしは困っているのに、どうして周りの人は何も気づいていない?
ストーカーに尾行されているのに、わたしを見てそのままスルーする。
または、両親に「何をしてるの?(笑)」と馬鹿された。
友達も。わたしは誰かについてくると伝えたら、友達に爆笑された。
どの人はわたしの悩みや恐怖を信じようとしない。なぜわたしを信じないの?
苦しくて苦しくてたまらなくて、自殺をしたいという気持ちがいっぱいになっちゃった。
自殺計画を実行するために、学校の屋上に来た。
手に手紙がある。それは…遺言書。
遺言書を書かずにそのまま自殺すると、両親や友達が事件や警察に巻き込まれてしまう。皆さんに迷惑をかけて欲しくない。だから遺言書を書いた。
フェンスを飛び越えて、足場に着く。手紙はわたしの後ろに置いた。
くるりと前の方に向いた後、下に俯いてみたらスイカの種のような生徒がいた。帰り途中だった。
全ての生徒がいなくなったら飛び降りよう…
30分くらい待つと、生徒がいなくなった。握り拳を作って、飛び降りようと覚悟を決める。
右足が上がり、足場のないところに移動した。
その時、ガチャっとドアを開ける音がした。ハアハアと息切れの音がする。
後ろに振り向いたら、ドアノブを握ったまま膝に手を当ているブルー色の髪の男子高校生が現れた。
「ちょっと待ってください先輩!急がないでください!」
大きな声を叫んで、自殺を止めようとする。しかし、わたしは大きな声に驚き、バランスを崩してしまった。手すりから手を離し、屋上から落ちるー。
落下するのを気づくわたしより、ブルー色の髪の男子高校生の方がいち早く足を動かした。
自分までも巻き込まれないように手すりを掴んで、落ちるわたしの手首をがっしりと掴んだ。
「・・・なんでわたしを助ける?」
わたしは、なぜわたしを助けるのか理解できない。
頭がおかしいと周りの人から言われた。普通の人でもない、いわば変人だ。
頬に何か濡れている。コップの中に満タンな水がこぼれ落ちそうになるように瞳の中に溜まった涙が流れた。
落ちないようにしっかりと手首を掴む彼が、目の中に血管が走ったり、顔が真っ赤になったりしながら
「それは、あなたのこと好きだ!僕が入学した時、あなたに惚れました!」
グイッと手首を引っ張って、わたしは空中にぶら下がった足がようやく地面に着いた。
彼女を助けた後、彼は緊張の糸が切れて尻餅についた。
すっごい汗が流れて、ゼーゼーと荒い息をする。
こめかみに長い髪が垂れている。視界に邪魔だから、髪の毛を耳にかけた。
「・・・わたしを助けてもらってありがとう。好きでもないのに告白してくれて嬉しい」
「いや、本気に好きです」
わたしに向けて、90度のお辞儀をして、スッと手を差し伸ばした。「僕と付き合ってください」
告白されたわたしはカァァァと顔が真っ赤になった。あわわと口の周りに手を当てる。
わたしの思考の中で「ええ、うそ?告白されちゃった。」誰かの後輩か分からないけど、告白されて本当に嬉しい。しかし、わたしは普通の人と違って変人だと冷静に考えた。
口の周りに当てた手を離し、真剣に告白する彼に
「わたしのことを好きになってくれて嬉しい。でもわたしは彼氏がいる…」
彼に傷つかないように嘘をついた。優しい断りをしているので、きっと傷ついていないと思う。
奏太は…目を大きくした。
「え?楓先輩は彼氏がいましたっけ?」
「え、うん?ほら、ドアの向こうにわたしの彼がいるよ?ちょっとストーカー気味けどね…」
ゾクっと鳥肌が立って、下に俯いたまま自分の手で自分の腕を撫でる。
奏太は「?」と頭を傾けて、おーいと手を振った。
「あの…そこに誰もいないっすけど?」
「え?!」と声を漏らして、視線をドアの方に向けた。
いや…今もいるけど?ドアを強く握り、妬むようにわたしと奏太を見ている。
わたしの彼氏は本当におかしい。異常しすぎる。
「あの、大丈夫ですか?」
奏太に私の腕を叩かれて、ようやくハッと気づいた。
気づいたら、冷や汗をかいていた。
「何だか体調が悪そうに見えますね。保健室に連れて行きましょうか?」
「いや…大丈夫よ…あっ、彼氏が来る」
ドアの向こうにいる彼氏がわたしのところに近づいてくる。威嚇する顔にしながら近づいてくる。
わたしは「あああ…」と怖がった声を出して、彼氏がわたしの手首を掴んだ。
「おい、なんで別の異性と喋るの?」
「ごめんなさい…奏太という後輩に告白された」
「なんだと!」と怒りの顔が現れて、わたしの手首を握る力をさらに強くなった。
「痛い痛い、翔、やめて!」
「あの、楓先輩!どうしましたか?」
「えぇ?見ても分からないの?翔に強く握られている。助けて」
「翔さん?ちょっと待ってください。今、翔さんという人はいませんけど?」
「え?」
「楓先輩が今しているのは一人芝居をしているように見えます」
「一人芝居?」奏太の顔を見て、そして翔に視線を向けた。「翔?」
奏太に言われて、突然顔の色が真っ青になった。手で口を隠した。
「これって…現実?それとも夢?」
さらに冷や汗が出始めた。
徐々に呼吸のリズムがさらに速くなった。酸素を摂取する量が足りなくて、呼吸困難が発作した。
「楓先輩!落ち着いて呼吸してください。僕が保健室に連れて行きます」
奏太の肩に楓の腕を乗せて、屋上から保健室まで連れていく。
しかし、楓はもう失神した。仕方なく肩乗せを諦めて、おんぶして保健室まで運んでいく。
目を覚めたら、なぜか学校ではなく、わたしの家の中にいる。
背後にわたしの本当の両親が近づいてくる。
「ねえ、楓さん?私の娘よ」
「どの子供より俺の娘は世界一で可愛いんだ。愛しているよ」
鼻より上では黒い色で、どんな目にしているか見えない。鼻より下では口角が釣り上がっている。でも…自分の娘に対して愛を与えるような笑顔ではない。わたしの人生を軽蔑するような笑顔だ。
そして、横にわたしの彼氏の翔に近づいてくる。
「よお、なんで俺から避けるの?避けられて傷つくわ。俺は君のこと好きだ。他の男子と話すな。君は俺のものだ。」
言われて欲しくない言葉を聞きたくないので、両耳に手で塞いだ。
表の言葉では暖かい言葉けど、裏では暗くて冷たいな言葉。言葉は嘘つくことができる。だから信じられない。
わたしの本当の両親と彼氏は口角を釣り上げながら、徐々にわたしとの距離を近づいてくる。
「あ、あ、あ、近づいてこないで!」
涙を溢れながらわたしを近づいてくるのを拒否すると、突然視界が歪んている。
ふわふわ感で地面に足がつかないように平衡感覚が失って、気持ち悪い。
徐々に意識が遠のく。
視界は真っ暗だ。瞼の裏に見ているので、何もない。
真っ暗の中に些細な声が聞こえる。誰かな?わたしの本当の両親かな?翔かな?
もういい、何度呼ばれても瞼を開きたくない。そしてあなたらの顔を見たくない。
もうダメだ。もう死にたい。苦しむのを我慢するより死んだ方が楽になれる。
「楓先輩」という名前を呼ばれている。少しずつ声が大きくなっている。
これ以上に我慢できなくて、仕方なく目を開くと…真っ白のカーテンを閉めている。
ここは…保健室?
「あ、起きましたか?楓先輩、体調はいかがですか?」
奏太がいる。わたしと2人?いや、翔もいる。
「ええ…大丈夫よ。ごめんね。心配をかけてしまって本当にごめんね」
軽く会釈するわたし。奏太は慌てて、頭を下げないでと伝える。
奏太はわざとらしく咳払いをした後
「あの、楓先輩。何が起きているのか詳しく知りたいので、あなたの人生を教えていただけますか?」
「・・・」
「無理に言わなくてもいいっす。でも苦しませて欲しくない。楓先輩の力になりたいです」
「・・・ええ、わかった。話すよ」
ようやく僕のことを信用を持ってくれた。嬉しくて、ぱああと一気に明るくなった。
「ありがとうございます」
「真剣に聞いてくれるのは初めてかな。嬉しい。わたしの悩みを明かすのはあんまりないので、慣れてない…」
「すみません、僕のわがままを聞いてくれて。遠慮なく何でも言ってください」
「さて、どこから話そうかな。そうだね、子供の頃のわたしのことから話そうか。
子供の頃のわたしは、児童保護施設に入られた少女よ。現在の両親は里親。元の両親は家庭崩壊してしまった。父親の浮気が発覚されて、離婚した。わたしは母親について行った。でも…母親は離婚や夫の浮気の原因で精神が崩れて、ご飯を作らなくなったり、些細なことでも怒ってわたしの頬を叩いたりした。」
「・・・そうでしたか」
「うん、5歳くらい児童相談保護の職員に保護されて、児童保護施設で暮らした。あの時のわたしは両親に愛されていないと思って、すごく傷ついてた。今は普通に里親と一緒に暮らしているけど、完全に信用してない。むしろ警戒心の方が強い。いつかまた捨てられるじゃないか、虐待されるじゃないか今にも恐れている」
「そうだったか…何の不幸もなく当たり前のように過ごしている僕と違って、辛い人生の中で生きていますね。・・・まだ高校生の僕はただ話を聞くだけしかできないです。助けてあげることができなくてすみませんでした!」
突然、奏太が頭を下げた。
わたしは、あわわと慌てて、下げられた頭をあげてくださいと伝えた。
ようやく奏太の頭が上がった。
3、4秒くらい間を入れて、頭の中に整理をしている。整理がついて、口を開いた。
「6歳くらい、彼に告白された。相手は…高校生の人。わたしはまだ6歳なのに告白された。でも、男は浮気する生き物だと思って信用ができない。彼の告白を無視した。だが…彼は諦めなかったし、しつこく付き纏っている。いやなのにどうしてついてくるのか分からない。そのせいでわたしの精神がおかしくなってしまう…」
楓は、ぎゅーっとスカートの裾を掴んだ。うんざりと邪魔などに対して怒りをこもっているように見える。
そこで、奏太は「んんー」と顎に手をつけて、何か考え始めた。
頭の中に楓が言ったことを整理している。父親が浮気、母親は情緒不安定、楓は疑心・・・。
ふっと、どっかに本に書いてあったと思い出した。ある症状がある。一致しているかどうか確認するために質問する。
「楓先輩、彼は今社会人ですか?」
「え?違う。彼は高校生よ」
「あれ?楓先輩が言ったのは、6歳くらいに高校生に告白されましたね。それなのに今はまだ高校生なんですか?」
「あ…」
ここでようやく気づいた。よく考えてみると初めて出会った彼と今の彼は何の変化もなかった。
歳をとっていないし、高校生のままだった。
「そうですね。楓先輩、おそらくストレスの原因で幻覚が見えてしまったじゃないかと思います」
「じゃあ、今まで付き纏われる彼は幻覚?」
「はい、可能性が高いです。」
今までずっとずっと尾行された彼は現実ではなく、幻覚だった?奏太に断言されて、一瞬に混乱し始めた。
「ははは、わたしっておかしい人だね。今までは現実かと思ったけど、幻覚だったか。やはり変人だね。奏太はわたしのことを好意を持ってくれたけど、本当のわたしを見て幻滅したかな?」
「どうしてこんなのことを言いますか?それは、あなたのせいではない。原因のは楓先輩の周りの環境です。父親、母親、家庭です。だから、自分を責めないでください。これ以上に責め続けると自分を壊してしまうからだ」
驚かせないようにそーっと楓の手を触れて、優しく握った。
「好きという気持ちは全く変わってない。どんな楓先輩でも好きです」
「・・・本当?」ぼろっと涙が出ていた。「嬉しい。こんなわたしを受け止めてくれて嬉しい」
奏太の胸に顔を埋めて、嗚咽をもらした。
この泣きのは、今まで我慢していた気持ちを一気に溢れ出す感情だ。僕は優しく楓の頭を撫でた。
「大丈夫です。僕が救ってやりますので、安心してください」
ようやく僕の胸から離れた。楓は僕の瞳を見つめて
「どうしたら幻覚を無くせる?」
「そうですね」顎に手を当てて、解決策を探し始めた。5秒後に口を開いた。「治せるのは…愛です」
「愛?」
意味がわからなくて、聞き返した。
「ええ、楓先輩が足りないのは愛です。両親に裏切られて、児童保護施設の職員や里親と一緒にいてくれるけど、愛をもらえなかったそうです。あなたは愛が欲しくて欲望が強すぎて、存在しないはずなのに見えてしまいます。だから、あなたが必要のは、愛です」
「そうだったか…愛ってどうやってもらえる?」
「それは…恋人を作ることです。恋人同士は純粋に愛し合って、自然に愛を育てくれます。そこで質問しますが、楓先輩は好きな人いますか?」
「わたしの好きな人…」楓の顔が真っ赤になりながら答える。「いるよ…」
「良かったです。あなたなら美人なので、告白したら必ず付き合ってもらえますよ。恋が結べるように応援します」
僕の恋は叶わないなと軽くショックを受けた。この場から離れたいという気持ちが一杯一杯になった。
もう耐えられなくて、立ち上がって去ろうとする。「じゃあ」と手を振った。
足を動かそうと思ったら、背中の裾を引っ張られた。
何?と後ろに振り向いたら、楓の顔がさらに赤くなっている。
「楓先輩?どうしました?」
「あ、いや…わたしの好きな人は…奏太よ。わたしの悩みを誰にも聞いてくれなかったけど、奏太は真剣に聞いてくれたり、解決する方法を考えてくれたりして恋に落ちてしまった。これからもずっと奏太のそばにいたい。わたしの症状を克服したいので、手伝ってもらっていい?」
これは…「付き合ってほしい」の遠回し?
やばっ、口が緩んでしまう。楓に見られたくないので、手で口を覆い隠した。
「嬉しい。別の好きな人ができたと思って、ショックを受けました。でも、好きと言ってくれて嬉しい。僕も楓先輩のこと好きです。こんな僕けど、よろしくお願いします」
楓は「ふふふ」と笑いながら、両手で奏太の手を握った。
「これからもよろしくね」
開けた窓から強い風が吹いてきて、カーテンが捲られた。
カーテンの表から見ると二人の影が見える。二人が口を重ねる。
ドアのところに立っているストーカー気味の彼が二人の影を見て、つぶやいた。
「楓さん、おめでとう。これで俺の仕事はもう終わりか。恋愛は簡単ではない。価値観のズレや疑心などがある。困難にぶつかるだろう。でも、奏太なら楓を支えることができる。がんばれよ、ボーイ」
スーッと彼の姿を消した。
どうでしたか?
楓さんは小さい頃に受けた強いストレスの原因で幻覚が見えてしまいました。奏太のおかげで克服できました。
最後はハッピーエンドでしたね。
ちょっと嫌な物語だと思いますけど、最後まで読んでいただきありがとうございました。